カスタマインでkintoneへのCSVデータ移行を高速化!半角・全角変換とデータ重複チェックの設定方法

カスタマインでkintoneへのCSVデータ移行を高速化!半角・全角変換とデータ重複チェックの設定方法

kintoneへ他システムからデータを移行する際、半角・全角文字の混在やデータ重複といった課題に直面していませんか。特に古いシステムから出力されたCSVファイルは半角文字が多く、そのまま取り込むと帳票出力や集計時に問題が発生する可能性があります。

本記事では、カスタマインを活用してkintoneへのデータ移行を高速化する方法を解説します。わずか3つのアクションで半角から全角への自動変換を実現し、大量のデータでも画面リロードを繰り返しながら自動処理する仕組みを紹介しています。

データ移行の効率化と精度向上を実現したい方は、ぜひ参考にしてください。

なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。

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また、本記事の内容はプラグインの本来の目的や全ての使い方を網羅しているわけではない可能性があることを理解しておきましょう。実際にプラグインを導入する際は、提供元が公開している公式情報なども合わせて確認することをおすすめします。
あくまでこんなことが出来るんだ。というイメージをしてもらう目的で記事にしていることをご了承下さい。

kintoneとカスタマインを活用したデータ移行の背景

kintoneとカスタマインを活用したデータ移行の背景

kintone(キントーン)の構築事例として、別のシステムから取引先マスタなどをCSVでkintoneに読み込むケースはよくあります。このデータ移行の際に発生しやすい課題の一つが、半角文字や全角文字の混在です。

特に古いシステムから出されるファイルは、データが半角文字になっていることがあります。そのままの状態でkintoneに読み込むことはできます。しかし、その後に会社名を帳票に出力したり、会社名として登録してしまったりした際、そのデータがそのまま使えない場合があります。このため、やはりそこは全角に直しておきたいというニーズが生じます。

この半角文字を全角に直す作業を簡単に実現するために、カスタマインの機能が活用されます。最近はセールスフォースなどの他システムからkintoneへ移行する案件も非常に増えているため、データ移行時にカスタマインが持つ機能は非常に有用です。

カスタマインによる半角から全角への高速変換事例

カスタマインによる半角から全角への高速変換事例

カスタマインを活用すると、他のシステムから出してきたデータ(例:300件ほどのデータ)を、全角フィールドにきちんと変換されたデータとして一括で取り込めます。

デモ事例では、レコードが0件の状態のアプリに、半角で記載された名前を含むCSVファイル(300件ほど)を読み込みます。この状態ではデータは半角のままです。しかし、この状態で「全角変換一覧」という一覧画面に切り替えます。すると、画面が自動的にリロードされていき、最終的に全角フィールドに変換されたデータが入ります。

この変換処理は、レコードが100件以上あったとしても、画面が1ページに収まらないデータ量であったとしても、自動的にリロードを繰り返しながら処理を進めてくれます。これにより、データ移行における半角・全角変換の手間を大幅に削減します。

半角・全角変換を実現するカスタマインの設定

半角・全角変換を実現するカスタマインの設定

カスタマインを使用して、半角のデータを全角に変換する設定は非常にシンプルです。設定は主に3つのアクションで構成されています。

変換設定の具体的な仕組み(アクションの動作)

変換設定の具体的な仕組み(アクションの動作)

変換を実現するためのカスタマインの基本的な動きは、以下のとおりです。

  1. 一覧画面を表示した時のアクション: 一旦、半角のデータを全角用のフィールドにコピーします。
  2. 変換アクション: 半角から全角へ変換する処理を実行します。
  3. リロードと保存: レコードが自動的に保存されたら、画面をリロードします。

この3つのアクションを組み合わせることで、「半角から全角へ変換する」というシンプルな動きを実現しています。この設定は、これだけです。

レコードの自動保存と画面リロードによるループ処理

レコードの自動保存と画面リロードによるループ処理

レコードが自動的に保存された時の動作が、変換処理のループを実現する鍵となります。

カスタマインの設定では、このフィールドに値をセットしたら保存されたという認識をされる動きになります。そのため、一覧画面が開いた時に変換処理が動き、データが埋まったレコードは自動的に保存され、画面リロードにより一覧画面から消えていきます。

画面がリロードされて再び一覧画面が開いた時、まだデータが埋まっていない残りのデータに対して、同じ変換処理が繰り返されます。この仕組みにより、残っているデータをどんどんと変換していき、ループ処理のような形で全てのデータを処理してくれるという動きになります。

ただし、CSVファイルからデータを取り込んだだけでは、自動保存の動作は動かない仕様です。このカスタマイン設定は、空白のフィールドに値をセットしたら保存されたと認識される動きを利用し、一覧画面表示時をトリガーとして動作させています。

移行データ整理における重複チェックの重要性

移行データ整理における重複チェックの重要性

カスタマインはデータ変換だけでなく、データ移行時に重要となるデータの整理にも役立ちます。データ移行を行う際には、データ整形が非常に重要であり、これを怠ると集計などに大きな影響が出ます。データ整理の課題について解説します。

データが整理されていない場合に発生する課題

データが整理されていない場合に発生する課題

他のシステムからデータを取り込んだ際、データの整理ができていない会社さんは多い傾向があります。データが整理されていないと、同じ会社が沢山入っていたり、複数のレコードに登録されていたりする場合があるからです。

例えば、半角と全角が混ざっているデータの場合、同じ会社名であっても半角のデータと全角のデータとで別々の会社として認識されてしまう課題が発生します。その結果、本来は同じ会社のデータとして集計したいにも関わらず、集計ができないという問題が起きてしまいます。

皆さんがせっかく蓄積していくデータの精度が落ちてしまうため、データに関しては最初とても大変ですが、重複をなくすなど、綺麗に整理しておく努力が重要です。

kintone標準機能とグラフを活用した重複チェック

kintone標準機能とグラフを活用した重複チェック

カスタマインはデータ変換に用いられますが、データの重複チェックはkintoneの標準機能とグラフを活用して簡単に行えます。

重複チェックを行いたいフィールドを入れて、レコード数を数えさせ、それを表にするだけで、すぐに重複しているデータを可視化できます。例えば、わざと「ペパコミ株式会社」という会社名を2個入れておいたデモ事例では、グラフの表示により、ここが重複しているとすぐに見つけられます。

このように、重複をチェックしたいフィールドとレコード数を入れた表にするだけで簡単にできます。カスタマインを活用してデータ移行を行いながら、kintone標準の重複チェック機能も併用することで、データ整理の効率を高めることが可能です。

カスタマインを活用したデータ整形の応用

カスタマインを活用したデータ整形の応用

カスタマインは、半角・全角変換以外にも、データ整形に関する応用的な処理に対応しています。データ移行や整理を行う際、スペースやその他の記号など、様々なデータに対処できる可能性があります。

正規表現によるデータ処理の可能性

正規表現によるデータ処理の可能性

データに含まれるスペースを削除したり、Excelの置換機能のようにデータを処理したりしたいという要望も多くあります。カスタマインは、正規表現でデータを処理することもできます。

半角・全角変換以外にも、正規表現を使うことで、より複雑なデータの整形や処理を実現できる可能性があり、データ移行の幅を広げられます。

データ整形を怠った際に生じる集計上の問題

データ整形を怠った際に生じる集計上の問題

データ整形を行わないでいると、データの精度が落ち、集計ができなくなるという問題が発生します。データ整形をしておかないと、例えば前述の半角と全角の違いにより、本来同じ会社なのに別の会社として認識されてしまい、集計ができない事態が起きます。

データ移行の際、データ整理は最初とても大変な作業ですが、後々のデータ活用(集計や分析)の精度を担保するためにも、重複をなくすといった努力が大切です。

カスタマインを活用したデータ移行のメリット

カスタマインを活用したデータ移行のメリット

カスタマインを使用してあげることで、データ移行を簡単に行えるというメリットがあります。

カスタマインは、1アプリまで無料で利用できるプランがあるため、まずは触ってみて色々試してみることが推奨されます。

連携開発を多く経験している開発担当者によって、半角→全角変換の事例が挙げられたように、カスタマインはデータ移行における頻繁に発生する課題を解決するために有効です。データ移行や連携を検討している企業は、まずは無料でカスタマインを試してみることで、その導入効果を検証できます。

変換設定の簡便さ

変換設定の簡便さ

カスタマインによる半角・全角変換の設定は、わずか3つのアクションで完了するという簡便さがあります。一覧画面表示時をトリガーとした自動変換設定は、短い設定でループ処理のような動きを実現するため、手動でのデータ修正の手間を大幅に削減できます。

データ整形の重要性のまとめ

データ整形の重要性のまとめ

データ整理は最初とても大変な作業ですが、きれいに重複をなくしておくといった努力をすることで、kintoneで蓄積するデータの精度が向上します。カスタマインは、半角・全角変換や正規表現によるデータ処理といった、データ移行時によく発生する課題を解決し、データ整形をサポートするツールとして活用できます。

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