kMailer・kViewer・プリントクリエイター連携で実現するkintoneでの車庫証明書自動発行

車庫証明の申請から発行までの業務は、不動産管理会社の方からすると手間がかかっている作業です。さらに、最近は書類を郵送したりすると郵便代も上がったりしているため、なるべく紙をなくしたいという要望も多くあります。

kintoneの拡張機能であるkMailerkViewerプリントクリエイターを連携させると、従来の煩雑な書類発行業務をWeb上で円滑に完結させることが可能です。本記事では、車庫証明書発行の業務で有効な連携方法を紹介します。特に不動産業界で役立つ方法なので、ぜひ参考にしてください。

なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。

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また、本記事の内容はプラグインの本来の目的や全ての使い方を網羅しているわけではない可能性があることを理解しておきましょう。実際にプラグインを導入する際は、提供元が公開している公式情報なども合わせて確認することをおすすめします。
あくまでこんなことが出来るんだ。というイメージをしてもらう目的で記事にしていることをご了承下さい。

不動産管理会社の車庫証明発行業務の課題

不動産管理会社の車庫証明発行業務の課題

賃貸契約の入居者が車を購入する際、車庫証明の提出のために管理会社から駐車場の使用証明書を発行してもらう必要があります。

この一連の業務は、申請者の手書きの依頼や、書類の郵送を伴うため、時間とコストがかかる課題をもっていました。書類を郵送する際に郵便代も上がっているため、ペーパーレス化の要望が多く寄せられています。

kintoneのプラグインを使って車庫証明を発行する手順

kintoneのプラグインを使って車庫証明を発行する手順

申請から発行までをスムーズにWeb上で完結させる仕組みを構築しました。流れは以下の通りです。

  1. 入居者はフォームブリッジを使ったWeb画面から車庫証明発行の依頼をする
  2. 申請情報はkintoneの「車庫証明発行依頼アプリ」に新しいレコードとして登録される
  3. 不動産管理会社はkintone上で依頼を確認し、プロセス管理などを使い社内の承認フローを回す
  4. 承認が完了すると、プリントクリエイターで帳票が出力される
  5. kMailerを使い申請者へダウンロードページの案内メールを送信する
  6. 申請者はWeb上で書類をダウンロードする

手続きはkintone上で承認を回すだけで完結し、帳票は出力ボタンを押せば発行されます。帳票もお客様側でダウンロードできるため、いちいち書類のやり取りなどをする必要がありません。

Web申請の受付とkintoneでの管理

Web申請の受付とkintoneでの管理

この仕組みは、kintoneをお客様情報や契約情報の基盤として活用している不動産管理会社に導入されました。流れは次の通りです。

  • フォームブリッジで申請フォームの作成
  • kintoneアプリへ情報を登録する

手続きをなるべくWeb上で済ませたい方にはピッタリの方法です。

フォームブリッジで申請フォームの作成

フォームブリッジで申請フォームの作成

入居者が利用する申請フォームは、豊雲のフォームブリッジを使った画面で表示されます。スマートフォンからでも入力ができるため、申請者は場所を選ばずに依頼が可能です。申請時に使用者の情報などもフォームに入れてもらいます。

kintoneアプリへ情報を登録する

kintoneアプリへ情報を登録する

フォームから申し込むと「ご回答ありがとうございます」というメッセージが表示され、申請者のメールに自動返信メールが届きます。

申請で登録された情報は、kintoneの「車庫証明発行依頼アプリ」に新しいレコードとして登録されます。kintone側では通知があり、レコードが追加されたのも見えるようになります。

レコードを開くと、申請者が入力した住所や物件情報がkintoneのアプリ上で確認できます。不動産管理会社は、申請受付後に必要な情報を契約情報の関連レコードなどからコピーし、書類がきれいに出力できる状態に整えるだけです。例えば、物件の所有者さんの情報もkintoneで持たせておくと、マスタからデータを拾えるようになります。

kViewerを活用した申請者向けマイページ

kViewerを活用した申請者向けマイページ

kViewerは、kintoneの情報を外部に安全に公開するサービスです。この事例では、申請者が自分の申請状況を把握するためのマイページとして活用されています。

  • マイページで確認できる申請内容とステータス
  • 二段階認証によるセキュリティの担保

申請の状況が簡単に把握できるだけではなく、情報漏れの心配を解消できるのが魅力の1つです。

マイページで確認できる申請内容とステータス

マイページで確認できる申請内容とステータス

自動返信メールに記載されたリンクから、「車庫証明の確認が可能です」というページへ移動します。そこでkViewerのマイページが表示され、申請時に打ち込んだ情報の詳細を確認できます。

マイページ上では、申請のステータスも確認可能です。レコードが追加された直後は「受付」のステータスが表示されます。kintone側で社内の承認フローを回し、ステータスが「承認」に変わると、マイページを更新した際にその変更が反映されます。

二段階認証によるセキュリティの担保

二段階認証によるセキュリティの担保

kViewerのマイページにアクセスする際には、二段階認証が必要です。自分のメールアドレスを受け取った後、豊雲から二段階認証のコードが送られます。これにより、申し込みをした人が情報を確認することが可能です。

kMailerの通知メールと自動送信の特徴

kMailerの通知メールと自動送信の特徴

kMailerは、kintoneのデータを使ってメールを送信するサービスです。申請者へのダウンロード案内や手続き完了の通知に使われます。kmailerの特徴は次の2つです。

  • 承認後にダウンロードページの案内メールが送られる
  • 自動送信の設定はkMailerプレミアムプランで利用可能

それぞれについて、詳しく紹介します。

承認後にダウンロードページの案内メールが送られる

承認後にダウンロードページの案内メールが送られる

kintoneのプロセス管理などでステータスが「承認」に変わった後、kMailerを使って申請者へ「証明書発行手続きの完了のご案内」というメールを送信します。

メールの本文には、kMailerの機能を使って作成された「ダウンロードページはこちら」というボタン形式のリンクが含まれます。ボタンを押すと、kViewerで作成したダウンロードできる画面が開くように設定されています。

自動送信の設定はkMailerプレミアムプランで利用可能

自動送信の設定はkMailerプレミアムプランで利用可能

実務上はWebフックの設定を行い、ステータスが承認になったらダイレクトにメールを送る仕組みにすると手間を減らせます。ただし自動送信をおこなうためには、kMailerのプレミアプランが利用できます。

自動送信を実現するための条件設定は、以下の通りです。

1. kintoneのWebフックの設定をする

2. プロセス管理のステータスで「ステータスが承認済みだったら」という条件を組む

この設定により、ステータス更新をきっかけにメールの自動送信が円滑に実行されます。

プリントクリエイターを利用した帳票の出力方法

プリントクリエイターを利用した帳票の出力方法

プリントクリエイターは、kintoneのデータを元に定型の帳票をPDFとして出力するプラグインです。車庫証明の使用証明書の出力に活用されます。

承認が完了した後、申請者はkMailerで届いたリンクからkViewerの詳細画面を開きます。書類をPDFとして出力したい場合は、画面の右上にある「証明書発行」ボタンを押してください。出力は、プリントクリエイターの機能を利用しています。

申請者がWeb上でダイレクトに書類を出力する動きを実現させるためには、kViewerと連携性のあるプリントクリエイターを導入しましょう。

帳票出力プラグインの選択肢と運用の違い

帳票出力プラグインの選択肢と運用の違い

kintoneの帳票出力プラグインには、プリントクリエイターの他にk Reportやレポトンなどの選択肢があります。もし申請者がマイページで自分でPDFの出力をおこなうボタンを押したい場合は、kViewerと連携性のあるプリントクリエイターを導入するのがおすすめです。

一方で、単純にkintone側で帳票を出して添付ファイルに保存し、マイページユーザーがダウンロードする場合は、レポトンやk Reportでも対応できます。

出力方法必要な連携プラグイン運用の特徴
申請者がマイページから直接PDF出力プリントクリエイター + kViewer申請者が出力ボタンを押すと帳票がPDFで生成されます。kViewerと連携して画面上での出力をおこないます。
kintone側で出力したPDFをダウンロードkintone添付ファイルフィールド + kViewerkintone側でPDFを出力して添付ファイルフィールドに保存します。マイページユーザーは添付されたファイルをダウンロードできます。

kintone側でファイルを保存する運用の場合は、kintoneのレコードを更新した後kViewerの画面を更新すると、証明書ファイルが出現しダウンロードできるようになります。

kintone連携がもたらす業務改善の効果

kintone連携がもたらす業務改善の効果

kMailer、kViewer、プリントクリエイターを連携した仕組みは、不動産管理会社の業務を迅速化し、コストを削減する効果をもたらします。

kMailer kViewer プリントクリエイターと連携連携すれば、kintoneで承認フローを回し、帳票が作成され申請者側でダウンロードできます。つまり、管理会社と入居者間で書類のやり取りをする必要はありません。

また紙の書類を使う手間や、郵便代の上昇といった郵送コストの課題も解消することが可能です。全ての手続きがWeb上で完結するため、業務の手間が大幅に減らせます。

まとめ|kintoneのkMailer・kViewer・プリントクリエイターを活用して証明発行の手間を減らそう

まとめ|kintoneのkMailer・kViewer・プリントクリエイターを活用して証明発行の手間を減らそう

今回の事例と同じように、kintoneを中心に据え、Web上での申請フォームを設けて帳票の発行手続きをおこなう仕組みは、車庫証明の発行に限らず、多様な証明書発行業務へ応用ができます。

kintoneは、申請の受付から書類の発行までをペーパーレスで実現する方法を提供しているツールです。書類の発行や証明に関わる業務で、業務の効率化を図りたい場合は、kMailerやkViewer、プリントクリエイターを組み合わせた連携の仕組みを行いましょう。

なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。

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