プラグイン

kintone帳票出力の常識が変わる!k-Reportのビジュアルフィルター機能と積算見積書での活用事例

kintoneを利用した業務では、データを出力して帳票にする作業が頻繁に発生します。

帳票出力プラグインの中でも、k-Reportが提供を開始した新しい機能であるビジュアルフィルターは、構築する側にとっても画期的な機能だと評価されています。

ビジュアルフィルターは、従来のロジックフィルターでは複雑でハードルが高かった設定を、簡単にk-Report内で実現できる機能です。

ビジュアルフィルターの機能により、kintoneで管理するデータから出力される帳票の見た目を大きく改善できます。

なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。

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また、本記事の内容はプラグインの本来の目的や全ての使い方を網羅しているわけではない可能性があることを理解しておきましょう。実際にプラグインを導入する際は、提供元が公開している公式情報なども合わせて確認することをおすすめします。
あくまでこんなことが出来るんだ。というイメージをしてもらう目的で記事にしていることをご了承下さい。

k-Reportのビジュアルフィルターが解決する帳票出力の課題

k-Reportのビジュアルフィルターが解決する帳票出力の課題

k-Reportのビジュアルフィルターが解決する帳票出力の課題を以下の項目に沿って解説します。

  • 従来の帳票出力が抱える問題
  • ロジックフィルターの難易度

従来の帳票出力では、テーブルデータを含む場合、見た目に関するさまざまな課題がありました。k-Reportのビジュアルフィルターは、見た目の課題を一挙に解決するために開発された機能です。

従来の帳票出力が抱える問題

従来の帳票出力が抱える問題

以前の帳票出力では、テーブルデータを出力した際に、項目が少ないと空白行が大量にできてしまう点が課題でした。

例えば、3行しかデータを使わないのに次のページにまたがってしまい、紙が無駄になってしまうケースがあります。

また、明細テーブルを階層別で出力する際、小計行を途中で挿入したいと要望がありましたが、設定のむずかしさから実現が困難な場合もありました。

ロジックフィルターの難易度

ロジックフィルターの難易度

k-Reportのビジュアルフィルターが登場するまで、複雑な出力制御や条件分岐を設定するには、ロジックフィルターを利用する必要がありました。

ロジックフィルターは、プログラミングに近い設定を要するため、専門的な知識を持たない方には設定がむずかしい点が課題です。

k-Reportのビジュアルフィルターは、専門的なスキルがなくても、帳票の見た目に関する細かな要望に応えるために開発されました。

k-Reportのビジュアルフィルターが実現する画期的な帳票表現

k-Reportのビジュアルフィルターが実現する画期的な帳票表現

k-Reportのビジュアルフィルターが実現する画期的な帳票表現は以下のとおりです。

  • プログラミング不要で小計行を挿入する設定
  • ヘッタライズ機能による階層表示の整理
  • テーブル内の空白行を削減する仕組み
  • 非表示フラグを活用したテーブル設計

ビジュアルフィルターは、k-Reportの帳票一覧の設定編集画面から機能をオンにして起動します。

ビジュアルフィルターの機能を利用すると、プログラミングスキルがなくとも、高度な帳票表現が可能になります。

プログラミング不要で小計行を挿入する設定

プログラミング不要で小計行を挿入する設定

k-Reportのビジュアルフィルターの機能を使うと、テーブルの途中で小計行を差し込めます。設定は簡潔で、「小計行を差し込み」の機能で、合計する階層を選ぶだけです。

小計行に埋める文字も選べるため、「(かっこつき)小計」のように一般的な表記をセットできます。

ヘッタライズ機能による階層表示の整理

ヘッタライズ機能による階層表示の整理

従来の帳票出力は、建設業の積算見積書のような階層構造を持つデータにおいて、第1階層の項目が明細行で繰り返し並んでしまう問題がありました。

k-Reportのビジュアルフィルターに搭載された「ヘッタライズ」機能を使うと、データが切り替わるときだけ、第1階層の見出しが表示されるように設定できるため、項目が重複せず帳票がスッキリと見やすくなります。

テーブル内の空白行を削減する仕組み

テーブル内の空白行を削減する仕組み

項目数が少ないために発生していた余白行や空白行は、k-Reportのビジュアルフィルターを利用してきれいに収められます。

余白行・空白行を収めると、紙の無駄を削減でき、1ページに多くの情報を凝縮して表示できます。

非表示フラグを活用したテーブル設計

非表示フラグを活用したテーブル設計

k-Reportと他の帳票出力プラグインで異なるのは、「非表示」フラグを立てておくと、行を出力時に飛ばしてくれる機能がある点です。

テーブルを分ける設計を希望する顧客に対して、データ管理の観点からテーブルを一つにまとめる提案をする際、非表示フラグが役立ちます。

テーブルを一つにまとめると、データの扱いが容易になるメリットを構築側は強く提案できるでしょう。

また、空白行を一つ入れることで、帳票上では区切りが分かり、データ管理と出力の見やすさを両立できます。

建設業の積算見積書でのk-Report活用事例

建設業の積算見積書でのk-Report活用事例

建設業の積算見積書でのk-Report活用事例を以下の項目に沿って解説します。

  • 見やすい見積書を実現した変更点
  • ページ合計を正しく算出するための工夫
  • 小計行の数量・単価を非表示にする方法

ペパコミ株式会社では、k-Reportのビジュアルフィルターを使い、建設業の積算見積書をより洗練された形で出力する事例を紹介しています。

見やすい見積書を実現した変更点

見やすい見積書を実現した変更点

k-Reportのビジュアルフィルターを適用する前と後では、見積書の見た目が大きく異なります。適用前は、階層ごとにページが分かれてしまい、半分の余白ができてしまう状況でした。

k-Reportのビジュアルフィルターの導入後、階層ごとにページを分けていた文字が1ページにきれいに収まっています。

ページ合計を正しく算出するための工夫

ページ合計を正しく算出するための工夫

建設業の見積書ではページの下に合計を出す必要がありますが、k-Reportの通常機能で実現可能です。

しかし、通常の方法でページ合計を出すと、乗っている金額フィールドを全て足し算してしまい金額が倍になってしまう問題が発生します。

金額が倍になってしまう問題に対処するためには、小計のデータのみを拾って合計を出力し、正しい計算結果を得られるよう工夫が必要です。

小計行の数量・単価を非表示にする方法

小計行の数量・単価を非表示にする方法

k-Reportのビジュアルフィルターを使って小計行を差し込んだ場合、標準の設定では数量や単価の欄にも合計値が表示されてしまいます。

積算見積書では、小計行の数量と単価は不要な項目になるため消す必要がありますが、k-Reportの機能であるオブジェクトの描画の条件をうまく使うと非表示にできます。

k-Reportビジュアルフィルターのその他の機能と費用

k-Reportビジュアルフィルターのその他の機能と費用

k-Reportビジュアルフィルターのその他の機能と費用を紹介します。

  • 文字の置換機能によるデータ整理
  • k-Reportの動作設定と費用体系

k-Reportのビジュアルフィルターには、帳票の見た目を整えるための主要機能の他にも、帳票出力時に役立つ機能が搭載されています。

文字の置換機能によるデータ整理

文字の置換機能によるデータ整理

k-Reportのビジュアルフィルターには、文字を置換してくれる機能が存在します。

例えば、日常的に略称を使用しているデータを書類上では正式名称にするため、「株」を「株式会社」に置換する活用が考えられます。

kintoneのフィールド側で略称と正式名称の両方を管理する必要がなくなるため、フィールド数を減らせるはずです。

k-Reportの動作設定と費用体系

k-Reportの動作設定と費用体系

k-Reportのビジュアルフィルターは、月々1万円(年間10万円)で利用できます。

kintone構築におけるビジュアルフィルターの意義

kintone構築におけるビジュアルフィルターの意義

k-Reportのビジュアルフィルターは、単に帳票出力の見た目を改善するだけでなく、kintoneのデータ設計そのものに影響を与える重要な機能です。

テーブル統合設計への影響

テーブル統合設計への影響

kintoneのデータ設計では、テーブルを一つにまとめた方が、データ処理が容易になります。

しかし、テーブルを分けたほうが帳票が綺麗に出せるため、顧客の要望に応じてテーブルを複数に分けてしまうケースが多くありました。

ビジュアルフィルターが登場したおかげで、構築側はテーブルを一つにまとめるよう強く提案できます。

テーブルを一つにすることで、kintone内でできることが増えるため、素晴らしい進展だと業界でも評価されています。

まとめ|ビジュアルフィルターはプロフェッショナルにも評価されている

k-Reportのビジュアルフィルターは、従来の帳票プラグインの概念を変えられる機能を提供しています。

ビジュアルフィルター機能の登場により、kintoneの構築プロフェッショナルが望んでいた「テーブルを一つにまとめる」設計思想を、帳票の品質を維持しつつ実現できるようになりました。

また、ビジュアルフィルターを活用すれば、プログラミングスキルがない方でも、高度な帳票出力を実現できるでしょう。

なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。

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