JCS 文字数・バイト数チェックプラグインとTIS Boost!Styleの組み合わせによるkintoneフィールド表示制御

kintoneでアプリを作成していくと、情報量を増やしたいがためにフィールドが増えていく傾向があります。

しかし、フィールドが多くなると、kintoneの画面が見にくくなる問題が発生することがあります。

特に、文字列複数行フィールドやリッチテキストフィールドは、備忘録や備考を目的として使われることが多いものの、内容が入力されていないケースも少なくありません。

内容が入力されない課題を解決するため、特定のフィールドにデータが入っている状態の時だけ、表示されるよう設定するカスタマイズが求められました。

このカスタマイズは、カスタマインを使わず、無料プラグインを組み合わせて実装可能です。

なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。

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また、本記事の内容はプラグインの本来の目的や全ての使い方を網羅しているわけではない可能性があることを理解しておきましょう。実際にプラグインを導入する際は、提供元が公開している公式情報なども合わせて確認することをおすすめします。
あくまでこんなことが出来るんだ。というイメージをしてもらう目的で記事にしていることをご了承下さい。

kintoneで見やすい画面を実現するための課題

kintoneで見やすい画面を実現するための課題

kintoneで見やすい画面を実現するための課題を以下の項目に沿って解説します。

  • 閲覧者にとって優しくない画面構造
  • カスタマイズが必要とされる具体的な要望

kintoneはレコード詳細画面を開いたときに、情報が入っていないフィールドも空白の行として表示されてしまう点が構造上の課題です。

情報が入っていないフィールドが表示されると、閲覧する方が負担を感じる画面構造を生み出します。

閲覧者にとって優しくない画面構造

閲覧者にとって優しくない画面

入力する方と閲覧する方が関わる業務環境では、閲覧するだけの方はフィールド上のデータの有無が分からなくなる場合があります。

データが入っていないフィールドが幅広く表示される結果、kintoneの見た目や行の幅が広くなり、見にくい画面になってしまいがちです。

少しでも閲覧者に優しい画面を作りたいとの要望が、カスタマイズの背景にあります。

カスタマイズが必要とされる具体的な要望

カスタマイズが必要とされる具体的な要望

「文字列複数行フィールドやリッチテキストフィールドなどの備考欄が、入力されていない場合は見えなくてよい。しかし、データが入っている時だけは表示してほしい」と顧客から要望がありました。

つまり、使いたいときだけ表示される仕様が求められたのです。

データが入っていたらパッと表示されるように設定すると、普段と違う状況が目に入りやすくなり、情報をイメージしやすくなります。

通常通り空白でもフィールドが表示されてしまうと、データが入っているのか入っていないのか気づきにくい状況が生まれてしまいます。

JCSとBoost Styleを活用した表示制御の仕組み

JCSとBoost Styleを活用した表示制御の仕組みを以下の項目に沿って解説します。

  • JCS文字数カウントプラグインの役割
  • Boost Styleによる詳細画面での表示設定
  • 無料プラグインを活用した背景

顧客の要望を達成するために、JCS 文字数・バイト数チェックプラグインとTIS Boost Styleの2つのプラグインを組み合わせて利用しました。

JCS文字数カウントプラグインの役割

JCS文字数カウントプラグインの役割

まず、JCS 文字数・バイト数チェックプラグインをkintoneに導入します。

同プラグインは、文字列1行フィールド、複数行フィールド、リッチエディターなど、文字列の文字数やバイト数を数えられるのが特徴です。

文字列の文字数やバイト数を数える機能を利用して、対象フィールドに文字が入力されているかどうかの数をカウントします。

Boost Styleによる詳細画面での表示設定

Boost Styleによる詳細画面での表示設定

次に、TIS Boost Styleを利用して、JCSプラグインでカウントした文字数を条件としてフィールドの表示・非表示を制御します。

詳細画面で、備考(文字列複数行フィールド)の文字数がブランクであったり、ゼロであったりした場合、フィールドを表示しないように設定を行います。

リッチエディターフィールドに対しても同様の設定が可能です。

また、グループフィールドの開閉についても、備考フィールドに文字数が存在するかどうかを条件として、文字があれば開き・なければ閉じると設定できます。

2つのプラグインを組み合わせると、データが入っている状態のときだけフィールドを表示させる要件が実装されます。

無料プラグインを活用した背景

無料プラグインを活用した背景

今回のカスタマイズは、本来であればカスタマインでも実現可能です。

しかし、今回相談があった企業では、カスタマインのアプリスロットの利用枠が上限に達していたため、無料または低コストで代替できる方法を模索する必要がありました。

JCS 文字数・バイト数チェックプラグインの機能

JCS 文字数・バイト数チェックプラグインの機能を以下の項目に沿って解説します。

  • JCS 文字数・バイト数チェックプラグインのカウント対象となるフィールドの種類
  • JCS 文字数・バイト数チェックプラグインの設定の自由度
  • TIS Boost Styleの利用と特徴
  • 動作ページを選択できる利点
  • Boost Styleの費用体系

JCS 文字数・バイト数チェックプラグインは、文字数をカウントし、結果を条件付けに利用できるため、今回のように表示制御を行う際のトリガーとして機能します。

JCS 文字数・バイト数チェックプラグインのカウント対象となるフィールドの種類

JCS 文字数・バイト数チェックプラグインのカウント対象となるフィールドの種類

JCS 文字数・バイト数チェックプラグインが文字数をカウントの対象とする主なフィールドには、下記が挙げられます。

フィールドの種類カウント対象
文字列1行フィールド
文字列複数行フィールド
リッチエディターフィールド

JCS 文字数・バイト数チェックプラグインの設定の自由度

JCS 文字数・バイト数チェックプラグインの設定の自由度

プラグインで文字数を数え、Boost Styleで表示制御を設定します。入力された文字数やバイト数が、動作の条件付けを可能にします。

TIS Boost Styleの利用と特徴

TIS Boost Styleの利用と特徴

TIS Boost Styleは、kintoneの画面の見た目を調整するために利用されますが、フィールドの表示・非表示制御において、他のプラグインにはない特徴を持っています。

動作ページを選択できる利点

動作ページを選択できる利点

一般的なフィールドの表示・非表示プラグインの多くは、編集画面や詳細画面などの動作ページを一緒に制御してしまう場合がほとんどです。

そのため、「表示しない」と設定すると、入力画面でもフィールドが表示されなくなってしまい、入力者がデータを入れられなくなる不都合が発生します。

しかし、Boost Styleであれば、動作させるページを選択可能です。

詳細画面の時だけ、文字数ゼロを条件として非表示にする設定ができるため、入力が必要な編集画面ではフィールドを常に表示できます。

Boost Styleを活用すれば、入力者の利便性を確保しつつ、閲覧者側の画面の見づらさを解消するきめ細かい設定を実現できるでしょう。

Boost Styleの費用体系

Boost Styleの費用体系

Boost StyleはTISの製品で無償利用できますが、年間1万円を支払うと広告のポップアップがなくなる仕様です。

kintoneにおけるプラグイン活用の思考法

kintoneにおけるプラグイン活用の思考法

kintoneにおけるプラグイン活用の思考法は以下のとおりです。

  • kintoneプラグインの知識を蓄積する
  • 要望に対する逆算の思考

kintoneのカスタマイズで顧客の要望に対応するためには、どのような思考プロセスでプラグインを組み合わせていくかが重要です。

kintoneプラグインの知識を蓄積する

kintoneプラグインの知識を蓄積する

kintoneのプロフェッショナルは、日頃からプラグインの機能を知るために自分自身で試し、知識を蓄積しています。

さまざまなプラグインを試すことで、「こういうことできるんだな」と機能に関する引き出しが増えていくでしょう。

要望に対する逆算の思考

要望に対する逆算の思考

顧客から特定の要望があった際は、「引き出し」にあるプラグインの知識と機能を組み合わせながら、競合したり干渉したりせずに目的の機能が実現できるかをテストします。

今回の事例であれば、最終的に目指すのは「データがないフィールドの非表示」です。これを実現するためには、「文字数のカウント」が必要であると逆算の思考が働きます。

そのため、カウントができるプラグインを探し、JCS 文字数・バイト数チェックプラグインを発見し、Boost Styleと組み合わせて設定を試す手順で実装に至りました。

無茶な要望への対応を可能にするためには、「できるようにするために足りない情報は何だろう」と考えるマインドセットが必要です。

まとめ|プラグインメディアを活用してみよう

まとめ|プラグインメディアを活用してみよう

kintoneプラグインを探す際は、プラグインメディアを活用しましょう。

実際に、JCS 文字数・バイト数チェックプラグインも、プラグインメディアで「文字数」のキーワードを使って検索しました。

今回のカスタマイズは、さまざまなプラグインを触ることで知識を身につけたプロフェッショナルだからこそ対応できる事例です。

なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。

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