kintoneでのイベント参加履歴管理をカスタマインで実現してみた!自動化とデータ連携の具体的な仕組み

kintoneを導入している企業にとって、顧客との関係性を深めるアプローチは重要です。

特にイベントを開催する場合、「どの顧客が・いつ・どのイベントに参加したか」を正確に管理し、履歴に基づいた分析を行う必要があります。

しかし、従来のExcel管理では、データの記録や集計に手間がかかり、管理が大変になりがちです。

ペパコミ株式会社が支援した事例では、イベント管理アプリと会員管理アプリがすでに作成されていたものの、手作業による連携が煩雑で、データ管理が滞っていたケースもありました。

カスタマインは、kintoneアプリ間のデータ連携や集計処理を自動化し、イベント管理の課題を解決するために活用できます。

なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。

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また、本記事の内容はプラグインの本来の目的や全ての使い方を網羅しているわけではない可能性があることを理解しておきましょう。実際にプラグインを導入する際は、提供元が公開している公式情報なども合わせて確認することをおすすめします。
あくまでこんなことが出来るんだ。というイメージをしてもらう目的で記事にしていることをご了承下さい。

カスタマインを利用したkintoneでのデータ連携・管理事例

カスタマインを利用したkintoneでのデータ連携・管理事例

カスタマインを利用したkintoneでのデータ連携・管理事例を以下の項目に沿って解説します。

  • イベント参加履歴の管理が必要な背景
  • 連携させるkintoneアプリの構成
  • カスタマインによる自動更新の仕組み

kintoneでイベント参加履歴を管理し、顧客データの分析を支援する仕組みは、カスタマインの活用によって構築可能です。

イベント参加履歴の管理が必要な背景

イベント参加履歴の管理が必要な背景

顧客との関係性を深めるためには、イベント開催後に参加者のデータを分析することが求められます。

具体的には、以下一連の流れを全て記録しなければなりません。

  • 顧客の招待
  • 回答
  • 参加の有無

さらに、過去にお客様がどのイベントに・何回参加しているのかを分析し、より価値のある顧客にするためのアプローチを検討する必要があります。

一連の作業でデータの連携がうまくできない場合、手作業が増え、管理がおぼつかなくなる原因になります。

会員向けのイベントを実施した際、データ分析がうまくいかなかったため、kintoneによる解決策が求められたのが、カスタマインが活用された背景です。

連携させるkintoneアプリの構成

連携させるkintoneアプリの構成

イベント参加履歴を管理するためには、主に2つのkintoneアプリを用います。

アプリ名役割と主な情報カスタマインによる連携機能
会員マスタ顧客の基本情報、属性などを格納参加回数、直近の参加日、イベント名の自動更新
イベント集客管理顧客の情報とイベント名を格納最終ステータスの入力・保存をトリガーとしたデータ更新

「会員マスタアプリ」には、顧客の基本情報や属性情報などを入れられます。各情報を使用すると、イベント招待の際にターゲット層を絞り込むことも可能です。

また、会員マスタアプリには、イベントの参加回数を自動でカウントし反映させる仕組みが組み込まれています。

「イベント集客管理アプリ」は、顧客情報とイベントの名前を入力するアプリです。

本来はイベントマスタアプリを別途作成し、イベントコードを用いて管理する運用が望ましいとされていますが、デモでは簡易的に開催日とイベント名のみが入力されていました。

カスタマインによる自動更新の仕組み

カスタマインによる自動更新の仕組み

カスタマインは、イベント集客管理アプリにおけるステータスの変更をトリガーとして、会員マスタアプリの顧客情報を自動で更新する役割を担います。

運用方法としては、「最終ステータス更新用」の一覧画面を使います。一覧には、最終ステータスがまだ入力されていないレコードのみが表示されるのが特徴です。

参加が確認された場合、ユーザーがイベント集客管理アプリのレコードを開き、ステータスを「参加」に変更して保存しましょう。

保存を実行すると、「イベント参加回数更新します。よろしいですか」と確認のダイアログが表示されます。

ユーザーが「更新する」ボタンを押すとカスタマインが起動し、会員マスタアプリの該当レコードの情報が自動的に書き換えられます。

カスタマインによって実現されるkintoneでのデータ集計

カスタマインによって実現されるkintoneでのデータ集計

カスタマインによって実現されるkintoneでのデータ集計を紹介します。

  • 参加回数の自動集計
  • 最新参加日とイベント名の自動反映

カスタマインを使う理由は単純な集計だけでなく、データの状態を最新に保ち、過去の履歴と紐付けて管理する仕組みを自動で実現できるためです。自動化により、煩雑な手作業を排除できます。

参加回数の自動集計

参加回数の自動集計

イベント集客管理アプリで参加ステータスが更新されると、会員マスタアプリに設定されている参加回数が自動的にカウントアップされます。

kintone導入以前から蓄積されていた過去の参加回数データを合わせたい場合は、会員マスタアプリに「過去の参加回数」のフィールドを作り、データを取り込みましょう。

カスタマインによる自動集計は過去の回数データと、kintone導入後の参加回数(関連レコードで表示される履歴)を合計した、総合的な回数管理を可能にします。

実際に山田史郎さんのデータ更新の例では、イベント参加によって参加回数5回が6回へと更新されました。

最新参加日とイベント名の自動反映

最新参加日とイベント名の自動反映

顧客が新しいイベントに参加するたびに、会員マスタアプリに表示されている「直近の参加日」と「イベント名」が自動で新しい情報に書き換えられます。

例えば、山田史郎さんの参加情報が更新された際、参加回数が6回になるのと同時に、直近の参加イベントの情報が2月20日のイベント6に書き換えられました。

自動反映の仕組みは、顧客へのアプローチを検討する際に、常に最新の参加状況を把握するために役立ちます。

会員マスタアプリでは、直近の参加日やイベント名以外にも、イベント参加履歴の全てを関連レコードで参照できる状態に設定されていました。

カスタマインとその他の連携プラグインの使い分け

カスタマインとその他の連携プラグインの使い分け

kintoneのデータ集計やアプリ間連携を支援するプラグインはカスタマイン以外にも存在します。なお、カスタマインは、細かな業務上の要望に応じて柔軟に機能を実装できる点が強みです。

データ集計におけるカスタマインの立ち位置

データ集計におけるカスタマインの立ち位置

kintoneのデータ集計や更新は、カスタマイン以外にもkrewDataや、他の連携プラグインを利用して実現できる場合があります。

今回のイベント管理事例においては、実装時にkrewDataは導入されていませんでした。

しかし、仮にkrewDataが導入されていたとしても、データの集計や更新処理をカスタマインで行う選択肢は存在します。

カスタマインを活用して実装が進められる背景には、細かな要望や具体的な課題に対し、柔軟に対応できる点があるためです。

ペパコミ株式会社では、伴走支援の中で利用者から出てきた細かい要望に対し、カスタマインを用いた仕組みを迅速に作成し、「これでどうでしょうか」と試行錯誤を進めています。

kintone運用におけるカスタマインの応用範囲

kintone運用におけるカスタマインの応用範囲

カスタマインでイベント参加履歴を自動管理する仕組みは、イベントやセミナー運営に限定されません。切り口を変えると、さまざまな業務領域で活用範囲をひろげられます。

まとめ|イベント管理以外でもカスタマインは活用できる

まとめ|イベント管理以外でもカスタマインは活用できる

カスタマインは、社外向けのイベント管理だけでなく、社内イベント管理にも利用できます。

また、データ連携の切り口を「参加履歴」から「活動履歴」へと変えることで、営業管理の領域にも応用できます。

例えば、顧客への訪問履歴を記録する仕組みを作り、履歴に基づき訪問回数などを集計する用途にも活用できるでしょう。

自身の会社の業務に、イベント管理で紹介された仕組みを当てはめて想像力をひろげてみましょう。

今回の事例はカスタマインを用いて構築されましたが、krewDataや他の連携プラグインを用いても同様の処理ができる可能性があります。

kintoneの機能をひろげるために、各種プラグインの試用を検討してください。

なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。

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