今回は、kintone研修を実施する場合、パートナー企業のパッケージ研修だけで研修を進めるより、担当者も協働すると効果的になるという内容です。
kintoneと自治体業務とは
kintone(キントーン)はプログラミングの知識がなくてもノーコードで、業務のシステム化や効率化を実現するアプリがつくれるクラウドサービスです。
表計算ソフトよりも快適に、専門システムより柔軟に、自社でシステム開発をするよりスピーディーかつ低コストに、思いついた業務改善をすぐに実行できるのが特長です。
自治体や行政にとっては、データを共有し見える化できるだけでなく、データ一元化により、日ごろの「照合作業」から解放されます。
さらに、kintoneの拡張機能を使って、帳票、ウェブページ、メール、フォームと連携でき、低コストでDXを進める行政機関が続々と増えています。
kintoneの研修は、担当者にとってヒヤヒヤする状況⁉
kintoneに関する自治体のチャレンジのなかで、ヒヤヒヤしながら取り組む必要があるのが、研修です。
理由は、kintone研修担当者は失敗できない立場である場合が多いです。
元々、行政は、チャレンジし、失敗やすい環境ではありません。理由はシンプルで、税金で運営されているからです。
一度たりとて、kintoneの浸透に失敗すると、「2度目はない」という場合もあります。
大切なのは、講師ではなく、受講者
失敗できないからこそ、向き合わねばならないのは、受講者です。
たとえば、外部の講師に依頼して、「有名なSIerだから」「値切ってくれたから」と、萎縮する必要はありません。
「うまくいかなそうだ」と、ザワッときたら、いつでも、引き返しましょう。
時間のない自治体職員には、短時間で効率的に、かつ確実に理解してもらう必要があります。
kintone初心者に伝えておくべき「予備知識」
受講者の皆さんにkintoneの使い方を学ぶ前に、把握してもらう「予備知識」があります。
まず研修前に、kintoneの仕組みについて、自治体職員の視点で話をしてみる必要があります。
自治体職員の場合、職員の誰もが業務改善を企画・立案の立場になる可能性があります。
それぞれが、kintoneで業務改善を行う際に説明する立場になります。ですので、前提の予備知識が役立ちます。
事前に伝えておくといい「kintoneの仕組み」4つ
①kintoneエコシステムとは?
②拡張機能とは?~特筆すべきばは、汎用性と料金体系~
拡張機能は、数百種類あります。提供している企業も様々です。
先発した企業で、事例豊富な企業もあれば、後発で、コスパのいいサービスの企業もあります。
最近は、もはや、拡張機能の戦国時代と言えるほど、盛り上がってます。
一気に把握しようとするより、例えば「自分の推し」をみつける感覚で、さがしてみるのが把握しやすい方法かもしれません。
③kintoneと拡張機能の料金体系の違い
仕組みを把握していただいたあと、必ず、料金体系も説明しましょう。
受講者がそれぞれ、kintoneでのシステム開発を進めるときに、説明責任がついてまわります。
料金体系の仕組みも頭に入れてもらいましょう。
④kintoneと拡張機能を使ってできるシステム例
ここでは、一例として、自治体の「よくある申請の受付業務」を紹介しております。
「申請の受付業務」の一例だけでなく、拡張機能を活用すると、多様なシステム事例があることを知ってもらいましょう。
例えば、ペパコミでも、40種類以上の自治体事例を紹介しています。
あなたの仕事が変わる「自治体のkintone活用事例40選」
予め、「ゴールイメージ」があると、研修のやる気にもつながります。
可能であれば、他自治体や庁内の実践者を招いてLTしてもらうのも効果的かもしれません。
続いて、研修の間の担当者だからできるサポートもおすすめです。
「いま、どの部分を学習しているか」を傍らのホワイトボードに表記する
意外と、「自分は、今、何をしているステータスなんだろう」と、ふとわからなくなってしまいますので、こうした協力は有効でしょう。
講師の選定や、学習プログラムの検討はもちろんですが、担当者の配慮で、学びの効果が大きく変わります。
必ず覚えてもらう「アクセス権限」
また、最後にアクセス権については、講師からと、担当者からと、どちらからも聞いていいほど重要です。講師とよく相談して、何回も繰り返しましょう。
〈アクセス設定できる範囲の例〉
- スペースごと
- アプリごと
- レコードごと
- フィールドごと
講師には、なんでも相談しあえる関係がいい
自治体により、kintoneや人材の状況が異なります。
状況や、いい部分と悪い部分と、今回、うまくいかせたいことの両方を知っていただくために予め送っておくことも可能です。
また、少し余談ですが、外部のスタッフに、ため語を使用しないことや、悪い態度を謹んでいただけるよう、お伝えすることも必要かもしれません。
庁内だけで研修を進めるのが心配な場合はぺパコミへ
「開発のミスが心配」
「セキュリティ設定は合っているだろうか」
「IT苦手な文化で、人材が育成できるか」
「幹部・上役へのプレゼンが苦手」
そんなときは、伴走支援のパートナーのぺパコミにご相談ください。
この記事を読んで迷っている担当者の皆さんの力になります。
執筆 ぴょん@ノーコードに勤しむ事務員
元自治体職員でkintone好きです。 |
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