人口の減少傾向にあるなか、自治体のDX人材の育成は急務と言われます
人材育成と言うと、「若手がやればいい」「得意な人がやればいい」というイメージをもたれてしまうかもしれませんが、大切なのは「全体の底上げ」です。
そのため、ノーコードツールやAIで、多くの自治体でリテラシーを上げる取り組みを行っています。とくに、kintoneとAIは必ずと言っていいほど、採用されています。
しかし、先進自治体のなかは、初期に失敗し、現在、改めて体制を見直しているケースも少なくありません。
自治体研修の目標は「アソシエイト合格」でも、「IT企業の社員研修」でもありません。「デジタルで業務改善できる自治体職員を増やすこと」です。
ここでは、学習支援の基本を次の3つを中心に解説します。
- 自治体のDX人材育成でkintone研修を外注で「丸投げ」してはいけない理由
- kintone研修の成果は「講師選び」で8割決まる
- kintone研修の効果を定着させるアフターフォローと心理的安全性
1.自治体のDX人材育成でkintone研修を外注で「丸投げ」してはいけない理由

学習プログラムは、次の構成要素で成り立ちます。
| 構成要素 | 具体的な内容 |
| 研修名・テーマ | 研修名・テーマ・コピー |
| 学習目標 | 学習者が何ができるようになるか。 |
| 対象者・定員 | 誰のためのプログラムか。(経験や立場を考慮) |
| 日時・場所・期間 | いつ、どこで、どのくらいの期間で実施するか。 |
| 学習内容・方法 | 具体的に何を教えるか。
どのような方法か。(講義、ワークショップ、ハンズオン) |
| 評価 | アンケートや評価方法 |
| 経費 | 所要時間だけでなく、準備や問い合わせ対応を想定する |
kintone研修では、さらに、次の点を考慮する必要がありますので、解説いたします。
- AI・RPA・kintoneを一括研修にすると失敗しやすい理由
- 参加者や幹部に共有する「kintoneとプラグインの仕組み」
- kintone研修の学習プログラムの例
学習プログラムと講師の選定を失敗すると、全庁的に「難しくて失敗した」という風潮ができてしまいますので、うまくいくように頑張りましょう。
①AI・RPA・kintoneを一括研修にすると失敗しやすい理由
AI・RPA/kintoneをまとめて、DX研修として入札やプロポーザルを行うケースがあります。
しかし、RPAとkintoneの研修がうまい講師は、それぞれ、別の企業です。
まとめて受託する場合は、日本有数の大手企業です。
高額でもありますが、人事異動が多く長い目での助言は期待できません。
まとめて依頼してしまえば、DX担当部署の担当職員の知識がなくても企画できるかもしれませんが、業務実例に沿った学習支援からは遠ざかってしまいます。
なお、解決策として、研修を分けて実施するようなことも可能です。
【DX人材育成事業】
| 研修 | 対象 | 講師・伴走支援 |
| DX及びAI | 全職員(非常勤含む) | 職員およびAIツールのパートナー企業 |
| kintone | 各課から選抜 | サイボウズパートナー企業 |
| RPA | 外部研修への希望者の派遣 | 外部研修 |
②参加者や幹部に共有する「kintoneとプラグインの仕組み」
ここで紹介することは、kintoneで「理解が難しいポイント」でもあり、「スムーズに軌道に乗るか」の分かれ道にもなるポイントです。
まず、kintoneの導入にむけたプレゼン資料について知りたい方は、以下をご覧ください。
関連記事:説明が難しい「自治体のkintone導入」|そのまま使える「予算獲得のプレゼン資料」
また、kintoneを導入すると自治体の仕事がどのように変化するか知りたい方は、以下をご参照ください。
関連記事:あなたの仕事が変わる「自治体のkintone活用事例50選」
kintoneを導入する際の個人情報の取り扱いについて知りたい方は、以下をご覧ください。
関連記事:自治体のkintone活用で踏まえるべき「個人情報」の扱い方と情報漏洩対策
また、自治体での書かない窓口について知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
関連記事:デジタル庁の「アナログ規制の見直し」でデジタル原則にも対応できる「書かない窓口」
さらに、LGWAN対応のkintoneプラグインと接続ツールについて知りたい方は、以下をご覧ください。
関連記事:【自治体向け】増加中!!LGWAN対応のkintoneプラグインと接続ツールとは?
③kintone研修の学習プログラムの例
学習プログラムは次の順に検討しましょう。
①課題や現状を確認する。
- 職員が、負担になっている業務
- kintoneで解決したいこと
- 参加者のITリテラシーや習熟状況
- これまでの研修のアンケート結果
②学習目標を決める。
- kintoneとプラグインで簡単なシステム開発を目指す
- システムの仕様を検討できる状態を目指す
③学習目標にそって、「学習プログラム」を検討します。
| NO | 内容例 | 実施方法 |
| 1 | kintoneとプラグイン仕組み | 講義形式 |
| 2 | kintoneの操作 | ハンズオン |
| 3 | プラグインの操作 | ハンズオン |
| 4 | kintone自治体事例の紹介 | 講義形式 |
| 5 | kintoneとAIの併用の例 | 実演のみ |
| 6 | システム「仕様」の検討方法 | 参加型学習(ワークショップ) |
| 7 | 検討したシステムの設定体験 | ハンズオン |
| 8 | 設定したシステムの発表 | 参加型学習(ワークショップ) |
| 9 | 講師からのレビュー | 講義形式 |
所要時間の都合があるので、実技が必要なものと説明だけで済ませるものを分けて検討していきましょう。
2.kintoneセミナーや研修は、講師によって大きな影響があります

参加者アンケートや、実施後の参加者の動きに、その結果が表れます。
とはいえ、どれほど素晴らしい講師でも、担当が力量を引き出せないことがあります。
「講師の力量」と「参加者の強み」をマッチさせ、いい成果につながるように工夫しましょう。
ここでは、次の点にそって解説します。
- ベンダー任せの講師選定で起きがちな失敗例
- 自治体向けkintone研修で求められる講師の条件とは
- 講師と協議しておくこと
①ベンダー任せの講師選定で起きがちな失敗例
サイボウズパートナー企業と言っても、その強みはバラバラです。
開発に強い会社が伴走支援をしたからと言って上手くいくとは限りません。地元のパートナー企業や落札した企業でも次のような点で失敗することがあります。
| 失敗例 | 失敗した理由 |
| つまらない講師 | ITの知識の伝授や一方的なハンズオン研修 |
| 組織風土を知らない講師 | 行政の組織風土を知らない講師で、参加者に違和感がある。 |
| 実務を想定しない研修 | 製品紹介が中心・とおりいっぺんの操作体験 |
kintoneの操作や開発に強いことよりも、講師選定や講師との打ち合わせで、参加者の反応が悪いことがあります。
その結果、最近では、依頼先を変える自治体も少なくありません。
②自治体向けkintone研修で求められる「講師の条件」とは
学習の成果とは、「参加者の行動変容」です。
そのためには、研修の時間を有意義にする必要があります。
例えば、次のような姿勢のある講師や企業を選定しましょう。
- 行政の組織風土への理解がある。
- 実例を想定できる。
- 参加者の習熟状況に沿って対応できる。
- IT知識を軸に人を見下さない。
- 有効な研修になるように工夫できる。
とくに、大人の学習で大切なのは「プライドを守ること」です。「IT知識だけを判断基準で、相手を見下さない」ということが最も重要です。
③講師と協議しておくこと
忙しい講師と、短時間ですり合わせするために、次の点を整理し、何度もメッセージの往来をしすぎないで進められるようにしましょう。
| 確認事項 | 内容例 |
| 概要 | 時間・価格・使用するプラグイン・環境など |
| 課題 | 前項「kintone研修の学習プログラムの例」参照 |
| 学習目標 | 同上 |
| プログラム案 | 同上 |
| 所要所間 | 「プラグインの活用」や、「AIとの併用」「システムの『仕様』の検討方法」など、色々盛り込むと、時間がかかります。
所要時間と内容が一致するように確認しましょう。 |
| 参加者 | 参加者数・選定方法 |
| 参加者の傾向 |
|
| 想定する活用例 |
|
| 実施後のフォロー | 問い合わせ対応の基準を確認する。 |
| リハーサルの有無 | 下記をふまえ、担当者が行うか、講師と行うか、相談する。
|
| 資料・教材 | 「職員に説明が必要なこと」や「準備の分担」など |
3.kintone研修の効果を定着させるアフターフォローと心理的安全性

実務への実践を支えるために、アフターフォローや心理的安全性に配慮することがおすすめです。
| 配慮事項 | 詳細 |
| 問い合わせ対応 | 「分からないことの問い合わせ」をすべて企業にお願いすると、別の人から〃質問が発生していることも多いです。
経費が膨大に発生してしまうので、簡単な問い合わせは庁内で解決するなど、検討しておきましょう。 |
| 研修後アンケート | アンケートを実施し、次回への改善点を整理しましょう。 |
| 実践する環境 | 「庁内での実践の所要時間」「管理職が確認すべきこと」は共通認識できるように庁内でも啓発しましょう。 |
| プラグイン選定 | 庁内のプラグイン選定の相談の場もニーズがあります。 |
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自治体への支援や普及のお手伝いとしては、実際の経験談や研修結果を紹介しております。
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また、パートナー企業のなかでは、サイボウズ評価制度4年連続2つ星受賞 セールス部門(2023~2025年) インテグレーション部門(2022~2025年)と評価を受けていますので、安心して、ご依頼いただけます。
自治体の皆さまのご状況を伺いながら、力になりますので、ぜひ気軽にご相談ください。
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