今回は、kintone(キントーン)で建設業の原価管理をする流れをデモ画面をもちいて解説します。具体的には、工事現場単位の売上・原価・粗利を管理する仕組みをお見せします。また、実行予算をそれぞれ立てて、実績集計をして残予算・予実対比を出力することも可能です。
ペパコミは建設業界のお客様が多く、数多くの実績があります。kintone(キントーン)を活用すれば建設業界の効率化に大きく貢献しますので、是非ご覧ください!
今回ご紹介する内容は建設業界向けにしていますが、どの業界でも対応可能です。原価管理をしたい、数字を見える化したい会社様は是非最後までご覧ください。
kintone(キントーン)とは?押さえておきたい基礎知識
kintone(キントーン)とは、サイボウズ社がサービスを提供しているクラウドサービスです。自社に必要な業務システムをアプリで作成できます。
プログラミングの知識がなくても簡単にアプリを作成できるので、必要なアプリを必要な数だけ作ることができます。アプリ同士の連携も可能なので、情報をkintone(キントーン)に集約することも可能です。
すぐに使えるテンプレートも100種類以上あります。さまざまな業種や職種の企業でも利用できるでしょう。
アプリへの入力は外出先でも可能なので、外回りが多い企業や建設業界などにもおすすめです。
kintone(キントーン)で原価管理するメリット
kintone(キントーン)で原価管理するメリットは大きくわけて5つです。
- 誰が何の情報をどこに入力するか?が明確化になり原価集計に必要な情報が集まりやすくなる
- 集まった情報が自動集計されるので二度手間三度手間がなくなる
- リアルタイムで残予算や予算比が見れるようになる
- 現場の人が売上・原価・利益の構造を理解し意識してくれるようになる
- 全体業務の効率化に繋がる
kintone(キントーン)を使って原価管理をする一番のメリットは、誰がどのアプリに入力するのかがわかりやすく分解されている点です。誰がどこに入力したら良いのかがあいまいだと、結局管理担当者に任せることになり業務過多になることも。
kintone(キントーン)で原価管理をすれば、業務を効率化できます。それだけでなく、現場の人が売上や原価、利益の構造を意識してくれるようになるというメリットもあります。
kintone(キントーン)をで原価管理をする全体の流れ
まずはkintone(キントーン)を使って原価管理をする全体の流れを確認していきましょう。
オレンジ色のところは、kintone(キントーン)でアプリにしているところです。一番左の実行予算アプリでは、工事No.が生成され、実際の工事名が表示されたり、売上や原価の予算を立てたりします。
売上管理が実績の部分です。元請に請求する内容が実績になるので、請求書の内容を元請請求アプリに入力すると、実行予算アプリに反映されます。
原価は、会社によって色々と細分化されますが、ここでは一般的な3つにわけました。人工入力アプリと経費精算アプリと支払請求アプリです。
はじめに実行予算アプリで作成した予算と、それぞれのアプリで入力した内容が、実行予算アプリに集約されるという仕組みです。
また黄色いところは、内訳を各アプリで見れるようにした箇所です。さらに、経費精算アプリの残予算まで表示されるような設定までしましたので、ここまでデモ画面でお見せします。
各アプリへの入力や役割
それでは、各アプリへの入力をしていきましょう。
- 実行予算アプリ
- 元請請求アプリ
- 人工入力アプリ
- 経費精算アプリ
- 支払請求アプリ
下の画面が、実行予算アプリです。工事台帳と呼ぶ会社もあるかもしれません。まずは工事名と工事No.、元請名を入力します。
まずは、下の画面のように、予算欄を入力していきましょう。実行予算アプリで入力するのは、予算の欄だけです。そのほかの欄は、ほかのアプリで入力した内容が反映されます。入力が完了したら、保存をクリックします。
続いては、人工入力アプリです。日付を入力し、工事No.を取得します。人工数を入力すれば、人工金額と残予算が自動的に入力されます。工事単価は自分で設定できます。あとは、当日搬入予定を入力します。これを、現場の人が日々入力していきます。
次は支払請求アプリです。外注さんや下請さんから来た請求書をもとに入力していきます。
次は経費精算アプリ。現場で発生した経費を入力するアプリです。下の画面のように入力します。
次は、元請請求アプリです。このアプリへの入力から、売上がわかります。請求日を入力し、工事No.を選択し、下の画面のように入力します。
kintone(キントーン)上で請求書を発行し、メール送信する機能をつけることも可能です。
入力した実績の反映
それぞれのアプリに入力した内容が、実行予算アプリに反映されていることを確認しましょう。
実行予算アプリに戻り、更新をクリックすると、それぞれのアプリで入力した内容が反映されています。原価・人工・支払請求・経費精算のような単位で、それぞれが自動集計されます。
さらに、外注費で94万円使った内訳を知りたいとしたときの確認方法を確認しましょう。
下の画面の外注費内訳をクリックすると、詳細が表示されます。同じように、経費や支払請求でも内訳を確認できます。
反映後の各アプリへの入力(各アプリで残予算を確認する方法)
さらに、残予算をそれぞれのアプリで確認することができます。
現場の予算残に対する意識を植え付けることができるでしょう。例えば経費精算の場合、経費精算の担当者が残予算を把握できると、さらに効率性を高められます。
経費精算アプリに残予算が表示されているのがわかります。この数字は、実行予算アプリの予実差の欄から紐づいています。
この集計は、krew dateというプラグインを使っています。1日1回の自動更新となっています。上位のプランを使えば、さらに細かく更新することもできます。
グラフ機能を使えば、下の画面のように、現場ごとの収支が見える化できます。
まとめ
kintone(キントーン)で工事現場単位の売上・原価・粗利を管理する仕組みを紹介しました。kintone(キントーン)なら、現場の人や事務の人など、誰がどの箇所に何を入力するかが明確なので、効率的に運用できるでしょう。
また、それぞれの人が入力した内容は、最終的に一つのアプリに集約されるので、管理者も効率的に業務を進めることができます。
kintone(キントーン)を活用して業務を効率化することで、経費を大きく削減することができるでしょう。
ぺパコミ株式会社は、サイボウズ社のオフィシャルパートナーです。ペパコミでは建設現場のお客様が多く、多くの知見が蓄積されていますので、いつでもお気軽にご相談ください。
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kintoneで実現できることを網羅的にまとめましたので、ご興味がある方は下記の記事をご覧ください。
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