最近、国政では、SNSで情報を得る層が増加していると言われています。一方、地方議会の動向はあまり認知されていません。
とはいえ、議会の情報発信の工夫は必要ですが、その工夫のために人件費が増えることは望まれていません。ですので、議事録や答弁案の作成、広報の準備をまとめて円滑化できる「議事録システムのkintone化」は有効です。
本記事では、議事録・答弁・広報を一元化する仕組みや、kintone化のメリットや構築方法を整理します。
なお、ペパコミ株式会社では、自治体ならではの悩みや自治体事例を踏まえ、伴走支援や研修を行っています。kintone活用をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
国会と地方議会に共通する「見えにくさ」への不満

地方議会は、「議員による質問と、自治体職員の作成した答弁のやりとり」で完結しがちです。
政治に関心のある住民や事業者がいたとしても、次のような視点が中心になってしまいがちです。
「地区選出の議員が、施設の誘致など、地元に有利な質問をするか」
「議員が業界団体に有利な質問をするか」
地域をよくするためにも、自治体職員の皆さんは、わかりやすい情報公開の工夫や、参加してもらう仕組みで、議会の運営も住民の皆さん向けに積極的に改善していきましょう。
国政で進む「情報公開」と「参加型民主主義」の流れ
続いて、最近の国政の「情報共有」や「参加」の動向を確認しましょう。
| 項目 | 好評だった動き |
| 情報共有 |
|
| 参加 |
|
パブリックコメントのような「参加型民主主義」は、市民一人ひとりが政策決定プロセスに直接かつ積極的に参加し、声を反映させる仕組みです。選挙で代表者に任せる「代議制民主主義」の弱点を補うと言われています。現代は、ウェブ上で情報を確認し、SNSで発信もしやすくなったため、国政で目立った「情報共有」や「参加」の流れは、地方議会にも波及すると考えられます。
地方議会が抱える4つの課題【住民・職員の視点】

次の課題を軸に、地方議会の課題を洗い出してみましょう。
<住民向け>
- 広報は「議会だより」に質疑を載せただけの形でマンネリ化している。
- 議事を検索しようにも、議事録システムが使いづらい。
<職員向け>
- 答弁作成が時間がかかり、深夜残業になる。
- 答弁に関連する情報がまとまっていないため、AIを活用しにくい。
1.広報は「議会だより」に質疑を載せただけの形でマンネリ化している

議会事務局の業務のなかに「広報」があります。大抵は、慣習的に「議会だより」や「議会のホームページ」への情報を抜粋して掲載しておしまいです。
議会だよりでは、目立った質問を選んで載せる「場当たり的な記事」も少なくありません。
しかし、住民が、今後の投票に活かす情報を得るためには、下記の2点の観点が必要です。
- その判断に必要な情報(予算・事業内容・理由)を踏まえる。
- 自治体全体の財政のなかでの位置づけを踏まえる。
現状では、議論する背景になる判断材料もなければ、審議内容を理解することはできません。
2.議事を検索しようにも、議事録システムが使いづらい

議事録システムに載っていることの例は次のとおりです。
- 会議名・日付・出席者
- 議案
- 質問・議員名
- 答弁・部署
- 議決内容
なお、答弁に関係する関連情報(予算・条例案・施策・ニーズ・国の動向・全体における
位置)」などは紹介されていません。
議事録システムを改善することで、住民が知る役目としての機能が便利になります。
3.答弁作成に時間がかかり、深夜残業が常態化している

答弁の直前になって急に情報収集したり、過去の答弁や、法令や現行の事業との整合性を確認したり、庁内のすり合わせを行うのが普通でした。
そのため、直前に、首長や部局長へのレクを行い、答弁案に承諾を得るまで、何度も校正を行い、深夜までかかります。
しかし、このプロセスは、AI活用された議会システムをつくることで改善が見込めます。
4.答弁に関連する情報がまとまっていないため、AIを活用しにくい

答弁の作成において参考にできる情報は次のようなことが挙げられます。
- 議員の質問意図
- 質問対象の「事業内容」
- 根拠法
- 国の動向
- 住民や事業者のニーズ
- 専門家やメディアが発信している情報や表現
基本的には、これらの情報はそれぞれ別に管理されており、AI活用に適しているとは言えません。
議事録システムをkintone化するメリットとは

次の視点で、議事録システムのkintone化には、メリットが生まれます。
- kintone内にデータ一元化し「広報ツール」としても有効になる
- kintone内にデータを集約し、AIも併用することで、答弁作成が効率化できる
広報は、住民に対して、議員や議事内容、政策をジャッジするために必要なリテラシーを育てていく視点が必要です。
また、答弁作成においても、議事録の作成や広報の際にも、バラバラの情報を直前に集約したり、転記するのではなく、kintoneに一元化し、AI活用することで円滑になります。
それぞれ、具体的に紹介します。
kintone内にデータ一元化し「広報ツール」としても有効になる

kintoneに議事録データが集約されることで、次のように転記が不要になります。
ウェブサイトへの掲載:kintoneの連携サービス「EVERYSITE(エブリサイト)」や「kViewer(ケービューアー)」を活用すれば、そのまま掲載が可能です。
また、広報誌としても、帳票出力プラグインの「k-Report」や「オプロアーツ」を活用することができます。
kintone内にデータを集約したうえでAIによって答弁案を作成することで作業時間を短くする

例えば、次のように、答弁書を作成する上で不可欠な情報をkintone内に集約しておきます。
- 全庁的な事業・予算
- 行政評価(国の動向・根拠法・住民や事業者のニーズ)
- 専門家やメディアが発信している情報や表現
上述したデータをもとにAIに答弁の素案をつくってもらう手段もあります。もちろん、最終的には、答弁の根拠や内容は人間が精査する必要がありますが、素案までの段階がスムーズになり、時短につながります。
kintoneで議事録・答弁・広報を一元化する仕組み

現行の議事録システムは、議事録を作成し、ウェブ上で公開できる状態にすることが中心です。行政文書の体裁で掲載されていることが多いです。そのため、スペースや独特な改行があり、音声読み上げソフトやSEO、AIでの要約などに適していません。
議事録システムをkintone化させると、例として次のようなメリットがあります。
- ウェブサイトや広報誌への転記が減り、広報業務がスムーズになる。
- AIにより答弁書の素案を生成できる。
- 音声入力をもとに議事録のたたき台がスムーズに作成できる。
- 予算や事業、行政評価の情報と連携させることで、関連する情報をまとめて確認できる。
次は、kintone化させる場合のイメージ図です。

まずは、議事録をkintoneに移行するだけでも、利便性が高まるので、段階的な導入を検討してみてください。
自治体のkintone活用はペパコミ株式会社に相談を
議事録・答弁・広報は、自治体特有のルールや慣習が多く、一般的なkintone開発会社では対応が難しいケースもあります。ペパコミ株式会社の研修や伴走支援は、自治体実績も多いため、現在抱えている問題の共有や導入後に軌道にのせる状況に即した提案に定評があります。ぜひ、一緒に、職員の皆さんのご負担を減らし、より一層、住民に役立つサービスになるよう工夫していきましょう。













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