kintoneを社内で活用し、業務改善を推進するためには、専任のkintone担当者の存在が不可欠です。
しかし、その担当者が辞めてしまうという課題に直面する企業も少なくありません。そこで本記事では、kintone担当者が辞めてしまう理由や、定着のために企業ができることについて詳しく解説します。
なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。
kintone担当者が辞めてしまう理由
kintone担当者が会社を辞めてしまう理由の一つとして、会社からのバックアップや評価が不十分だと感じているためという点が挙げられます。
多くのkintone担当者は、社内の業務改善のために主体的にkintoneの構築や運用に取り組んでいます。
しかし、その努力や成果が会社から正当に評価されない、あるいは必要な投資に対して前向きな回答が得られないといった状況が続くと、担当者は「これだけやっているのに」という不満を抱え、モチベーションを維持できなくなってしまう可能性があります。
内製化を目指してkintone担当者を育成しても、その担当者が辞めてしまうと、それまでの投資や取り組みが無駄になってしまう可能性があります。
そうならないためにも、会社としてkintone担当者を大切にする姿勢を示すことが重要になります。
kintone担当者が定着するために企業ができること
kintone担当者が長く会社に貢献し、意欲的に業務に取り組んでもらうためには、企業側からの働きかけが不可欠です。担当者の定着率を高めるためにできることをいくつかご紹介します。
- 会社が担当者を評価する姿勢を示す重要性
- 具体的な評価方法と環境作り
それぞれ解説します。
会社が担当者を評価する姿勢を示す重要性
kintone担当者が定着するために最も大切なことは、会社として担当者を評価している姿勢を示すことです。
必ずしも正式な評価制度をすぐに構築できなくても、様々な形で担当者の貢献を認識し、それを伝えることが重要です。
評価制度を構築できれば理想的ですが、特に情報システム部などがない中小規模の企業では、その構築自体が難しい場合もあります。
しかし、評価制度がない場合でも、担当者が会社に評価されていると感じるような工夫が求められます。
具体的な評価方法と環境作り
kintone担当者が評価されていると感じ、業務にやりがいを持って取り組めるようにするための具体的な方法や環境作りには下記があります。
- 評価制度の構築
- プラグイン等への投資に前向きな回答をする
- 経営陣がkintoneの重要性を理解し意見を聞く
- 担当者が「kintoneの業務改善をやっていて良かった」と思える環境作り
- 経営陣のミーティング参加による理解促進
評価制度を設けることがゴールではなく、担当者が日々のkintone業務を通じて「会社の役に立っている」「この仕事をしていて良かった」と感じられるような環境を整えることも大切です。
kintone担当社を定着させす際に注意すべき点
kintone担当者の定着を目指す上で注意すべき点があります。
過度に優遇したり、特別扱いしすぎたりすると、他の社員との軋轢を生んだり、担当者自身が傲慢になってしまったりするリスクも存在します。
一方で、担当者の努力や貢献を全く認識せずに放置してしまうと、やる気を失わせてしまう可能性が高まります。
大切なのは、担当者の頑張りを会社として「ちゃんと見ているよ」という姿勢を日頃から伝えることです。
必ずしも大きな報酬や役職で応えられなくても、「見てくれている」と感じるだけで、担当者のモチベーションは大きく変わります。
特に、kintone担当者が事務員さんなど、日頃から経営陣と直接関わる機会が少ない場合に、この「見ている」姿勢を示すことが重要になります。
担当者が辞めるリスクを減らす方法
kintone担当者が辞めてしまうリスクをゼロにすることは難しいですが、そのリスクを低減させるための現実的な方法として、kintone担当者を複数人育成することが挙げられます。
kintone担当者を複数名育成するメリット
kintone担当者を複数育成することには、いくつかのメリットがあります。
担当者が1人しかいない場合、その担当者が突然辞めてしまうと、kintoneの運用や改修が滞ってしまうという大きなリスクがあります。複数担当者がいれば、1人が抜けても他の担当者が業務をカバーできます。
また、複数人でkintoneに取り組むことで、担当者同士で知識や悩みを共有し、協力しながら業務を進められます。
複数担当者の育成方法
複数担当者を育成するためには、まず現在のkintone担当者が、他の社員にkintoneの基本的な使い方や構築方法を教えることから始めるのが良いでしょう。
外部パートナーから担当者にレクチャーを受けさせ、その後は担当者が社内に知識を広げていくというのも一つの方法です。
1人担当者のリスクと孤独
kintone担当者が1人しかいない状態にはリスクが伴います。自分が唯一kintoneを理解している存在だと感じると、会社に対して必要以上に強気な態度に出てしまう可能性があります。
経営者の視点から見ると、特定の担当者1人に依存している状態は、事業継続の観点からも危険です。
また、1人でkintoneの全てを抱え込んでいる担当者は、孤独を感じやすい傾向があります。
社内に相談できる相手がいないため、外部のkintoneコミュニティなどに参加して、同じような悩みを抱える人々と交流することで救われる場合があります。
自分が行った業務改善や作成したアプリについて、誰かに見てほしい、認めてほしいという気持ちを抱えている担当者も少なくありません。
社内の誰かに「見ているよ」と声をかけられたり、業務内容を理解してもらえたりするだけで、孤独感が軽減されるのです。
会社として担当者の環境を整える必要性
担当者が孤独を感じないように、会社として社内の雰囲気や環境を整えてあげることが非常に重要です。
社外のコミュニティは担当者にとって居心地の良い場所となり得ますが、そこで共感や承認を得られたとしても、会社に戻ったときにそれが得られない場合、そのギャップに苦しみ、かえって辞めるリスクを高めてしまう可能性があります。
コミュニティに頼るだけでなく、会社側が担当者の業務に理解を示し、サポートする体制や雰囲気を作ることが求められます。
まとめ
kintoneの運用・内製化を成功させる上で、kintone担当者の定着は重要な課題です。担当者が辞めてしまう主な理由には、会社からの評価やバックアップの不足が挙げられます。
担当者の定着率を高めるためには、会社として担当者の貢献を認め、評価する姿勢を示すことが不可欠です。
評価制度の構築だけでなく、担当者の意見に耳を傾け、必要な投資に前向きな姿勢を示し、経営陣がkintoneの重要性を理解することも大切です。担当者が「kintoneの業務をやっていて良かった」と感じられる環境作りを目指しましょう。
さらに、kintone担当者を1人ではなく複数育成することは、担当者が辞めてしまうリスクを低減し、kintoneの内製化を着実に進める上で非常に有効な手段です。
複数担当者で協力し合う体制を作ることで、担当者自身の孤独感を軽減し、モチベーションを維持することにもつながります。会社として、担当者の業務を理解し、孤独にさせないような雰囲気を作ることが重要です。
kintone担当者の評価、環境作り、そして複数育成は、kintoneを最大限に活用し、持続的な業務改善を実現するための鍵となります。
なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。
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