実は、kintoneのアップデートにより、ポータル画面の拡張機能が標準として提供されています。新しい機能は従来のポータル画面とは異なり、複数の画面を作成し、ダッシュボード的な使い方ができることをご存じでしょうか。
本記事では、アップデートオプションに含まれている、2つ目以降のポータル作成について紹介します。
なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。
kintoneの新機能によるポータル画面の拡張

kintoneでは、新しい機能をオンにすると、ポータル画面を複数作成できます。この機能がオンになっていない場合、ポータルは1つしか表示されません。
機能を設定することで、画面をタブのような形式で複数表示できるようになります。これにより、ユーザーは必要な情報にすぐにアクセスできる環境を構築できます。
kintoneを使っていると、自分が使用するアプリがどれなのか、どこにアクセスすればよいのかわからなくなるケースが多いです。ポータル画面を複数作成できる機能は、アプリがどんどん増えてしまうkintoneの環境に適しています。
部署や役割に応じた初期表示設定

新しいポータルの表示設定では、並び順を指定し、誰に表示させるポータルなのかを設定できます。設定機能を利用することで、組織に所属する人に対して、どのポータル画面を優先的に表示させるかを決められます。
例えば、営業部に所属するメンバーに対しては、営業部専用のポータル画面を最初に表示させることが可能です。これにより、利用者は迷うことなく、自分が必要とするポータルにたどり着けるようになります。営業メンバーであれば営業用のポータル画面など、役割によってポータルを切り替えられる点も特徴です。
標準機能で実現するダッシュボードの構築

新しいポータル画面では、次のようにグラフなどを複数配置することで、ダッシュボード的な使い方が標準機能のみで実現できます。
すでに標準機能のみで複数のグラフを1画面で表示する方法もありますが、ポータル上でも同様の画面構成が可能になりました。
ポータル画面の設定は、アプリの作成画面に似たインターフェースでおこなえます。レイアウトに使用できるウィジェットは全部で5種類です。
複数のグラフを並べて表示する設定にすることで、アプリで作成したグラフの情報を集約して見せられます。例えば、営業部のメンバーが毎日売上をパッと確認できるように、売上推移グラフや粗利額などのウィジェットを配置することが可能です。
ウィジェットをそれぞれ配置し、1つに対して1つのアプリのグラフを表示する設定をおこなうことで実現できます。
ウィジェットの設定方法

ウィジェットの設定は、ポータル設定の歯車アイコンから入ります。手順は次の通りです。
1. 新しいウィジェットの作成:グラフのウィジェットを選択すると、新しいウィジェットが作成される
2. ウィジェットの設定:タイトルを決め、アプリを選択する
3. グラフの選択 選択したアプリ内で作成済みのグラフを選択する
上記の通りに設定して保存すると、新しいウィジェットがすぐにポータルに追加されます。ウィジェットは、フィールドの設定と同様に移動させることも可能です。
kintone標準機能アプリ一覧表示の改善点

従来のkintoneでは、ポータル画面にアプリを並べる際、ワードアートなどで作成した画像を配置して綺麗に整える作業が求められる場合がありました。新しいポータル機能では、この作業を不要とするアプリ一覧の表示方法が追加されています。
- ギャラリー形式でアプリが一覧表示される
- ポータルにリッチテキストやスペースが挿入できる
それぞれについて見ていきましょう。
ギャラリー形式でアプリが一覧表示される

アプリの一覧表示として「ギャラリー形式」を選ぶことが可能です。ギャラリー形式を選択すると、アイコンとアプリの名前が綺麗に並んで出てきます。
アプリの一覧設定は、設定画面内で簡単におこなえます。ポータルに表示したいアプリを選択するだけで設定完了です。アプリの並び替えも自由に変更できるため、使う頻度が多いものを左側に移動させたい場合に便利です。
ポータルにリッチテキストやスペースが挿入できる

新しいアプリ一覧の表示方法では、これまでのポータル画面作成で実施していた、手動でのレイアウト調整作業が不要になります。
アプリの一覧表示以外にも、ポータルにはリッチテキストやスペースを入れることが可能です。さらに、レコードの一覧も表示できます。
kintoneのポータル拡張機能を活用するメリット

ポータルを複数作成する機能や、ダッシュボードとして活用できるウィジェット配置機能は、標準機能のみで実現します。
| 機能 | 特徴 | 利点 |
| 複数ポータル | タブのような形式で複数の画面を作成できる | 部署や役割ごとに必要な情報画面を分けられる |
| ウィジェット配置 | グラフなどの情報を集約し、自由にレイアウトできる | 標準機能のみでダッシュボードが構築できる |
| ギャラリー形式 | アイコンとアプリ名を綺麗に整列表示できる | ポータルにアプリを並べる際の手動でのレイアウト調整が不要になる |
| 組織別表示設定 | 組織や部署単位で初期表示させるポータルを設定できる | ユーザーが迷子にならずに必要な情報へアクセスできる |
kintoneポータル拡張のアップデート機能は、標準機能のみで利用できるため、特別な開発をおこなう必要がありません。また、これまでポータル上でボタンを作成して機能を実現していた場合と比較して、この新しい機能の追加によって、手間が軽減されます。
ポータル機能は自社の環境や顧客に合わせて設計できるため、定例ミーティングなどで情報共有する際も役立てられます。今回のアップデートは、利便性の高い機能が追加された事例です。
まとめ|進化したkintoneの標準機能を活用しよう

kintoneの最新アップデートにより、複数ポータル作成やギャラリー形式のアプリ表示、ウィジェット配置によるダッシュボード化が標準機能で実現可能になりました。部署や役割に応じた初期表示設定もでき、ユーザーは必要な情報へスムーズにアクセスできます。
kintoneの標準機能を活用し、従来必要だった手動調整の手間も削減させ、業務効率化を目指しましょう。
なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。













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