kintoneの導入を検討している介護施設担当者の中には、
「スタッフ間の情報共有がうまくいかない」
「介護業務の効率化を進めたいが、方法が分からない」
などの悩みを抱えている方もいるでしょう。
介護現場特有の複雑な情報管理や、人手不足による業務の負担は、多くの施設が直面する課題です。
本記事では、kintoneで解決できる介護業の具体的な悩み、導入が向いている施設の特徴・導入の手順や注意点を解説します。kintoneを活用して業務の課題を解決する方法がわかります。
kintoneを介護業で活用したいなら「ペパコミ株式会社」へご相談ください。
kintoneで解決できる介護業の悩み4選

kintoneを介護業に導入すると、情報共有の仕組みを整え、日々の業務をスムーズに進められます。主な活用法として、以下の4つが挙げられます。
- スケジュール管理が手軽になる
- タスクの管理が手軽になる
- アプリを作成し各業務の効率化を図れる
- コミュニケーションの円滑化を図れる
それぞれの項目が、どのように悩みを解決できるかを詳しく見ていきましょう。
スケジュール管理が手軽になる
kintoneを活用すると、施設利用者の予定やスタッフのスケジュール管理が手軽になります。顧客情報や案件ごとの状況をリアルタイムで共有できるため、介護現場でも役立ちます。
全施設利用者の予定はもちろん、予定人数やキャンセル人数・利用者ごとのサービス提供の有無なども記録可能です。チェックリストでも活用できるため、サービスの漏れを防ぐのにも役立ちます。
日々のスケジュールが一目でわかるようになり、職員同士での意思疎通や打ち合わせがしやすくなる点も導入のメリットです。
タスクの管理が手軽になる
kintoneは、個々のスタッフが抱えるタスクの管理にも活用可能です。事務所内全体で業務プロセスに沿った進捗管理を行えば「今、誰が、どのようなこと」をしているかを一目でわかる状態にできます。
例えば、利用者ごとの対応履歴や、次のケア内容などをタスクとして登録・共有できるのもメリットです。職員一人ひとりの担当者や担当業務内容を明らかにし、最適なタスク分担がしやすくなります。
「誰がどの業務を担当しているか」が明確になるため、業務の偏りを防ぎ、チーム全体でのサポート体制を築きやすくなるでしょう。
アプリを作成し各業務の効率化を図れる
kintoneを利用すれば、介護の業種や業務内容に合わせて、必要なビジネスアプリをカスタマイズして作成できます。介護現場では、利用者情報管理や日々の介護レポートや議事録など、管理したい情報が多岐にわたります。
管理したい情報に合わせて最適なアプリを作るため、業務が進めやすくなるのがメリットです。kintoneにはダウンロードするだけですぐに使えるサンプルアプリが100種類以上存在します。
「訪問介護記録アプリ」は、介護にかかった時間やサービス実施内容など、訪問介護のサービス実施記録を残すためのアプリです。利用者ごとのレコードから以前の訪問歴を確認できるため、スタッフ間の引き継ぎやサービス品質の向上を期待できます。
コミュニケーションの円滑化を図れる
介護施設での情報伝達にメールや電話、FAXなどを使用している場合、送付先の間違いや入力ミス・受信エラーなどが発生する可能性があります。また、情報管理のフローが統一されていない施設も多く、意思疎通がスムーズにいかないケースも少なくありません。
kintoneを導入し、情報共有システムを作ることで、複数拠点や担当者間でのコミュニケーションが円滑に行えるようになります。
クラウドサービスであるkintoneを利用すれば、紙では探しづらい内容も検索機能ですぐに見つけられます。過去に蓄積されたデータも活用しやすくなるでしょう。
kintoneの導入が向いている介護施設の特徴3選

kintoneは、特に小規模な施設やIT専門の担当者がいない施設やコストを抑えたい施設で、導入のメリットが大きくなります。具体的には、以下のような特徴を持つ介護施設に向いています。
- 少人数で稼働している介護施設
- 専門の知識を持つスタッフがいない介護施設
- 費用を抑えつつ業務効率化を図りたい介護施設
これらの特徴に当てはまる理由を、それぞれ解説します。
少人数で稼働している介護施設
人手が限られた介護施設では、業務体制を整える仕組みが不可欠です。kintoneは、タスク管理・顧客管理・日報・申請処理などを、業務ごとの専用アプリで一元化できます。
紙やExcelでの管理で発生していた手作業の負担を大幅に減らし、限られたリソースで必要なデータを扱えます。
操作が直感的で習得しやすく、ITに不慣れなスタッフでもすぐに使いこなせるようになる点も魅力です。結果として、少人数でも高い業務処理能力を維持しやすくなります。
専門の知識を持つスタッフがいない介護施設
kintoneの魅力は、システム開発に関する専門的な知識や経験がなくても、業務管理アプリを作成できる点にあります。プログラミングは不要で、ドラッグ&ドロップの操作だけでアプリを構築可能です。
IT部門がない企業や、専門家を雇う予算がない介護施設でも、比較的導入しやすいツールといえるでしょう。
ただし、簡単にアプリが作れる状態と、業務改善が実現する状態は別である点を把握しておく必要があります。導入前に、要件定義や業務フローの整理をしっかり行い、誰がどのように使うかを明確にする作業は欠かせません。
費用を抑えつつ業務効率化を図りたい介護施設
kintoneは初期費用が不要で、最小契約数10ユーザーから始められるクラウド型サービスです。小規模な施設からでも無理なく導入を検討できます。
専門的な知識やエンジニアを必要とせず、社内のメンバーだけでアプリの作成やカスタマイズができるため、外注費用の削減も可能です。
実際に使いながら、自社の業務に最適な形へと改善していける点も魅力です。コストを抑えながら確実に業務の形を整えたい介護施設に向いています。
介護業にkintoneを導入する手順【6STEP】

介護業にkintoneを導入する際は、やみくもに多機能なアプリを作るのではなく、現場の課題を解決するために順序立てて進める必要があります。
まずは以下の6つのステップに沿って、導入を進めていくとよいでしょう。
- なぜ導入をするのか目的を明確にする
- いま行っている作業をていねいに書き出し、どこで困っているのかを整理する
- データを入力・移行する
- 「だれが見られるか」「だれがさわれるか」を考えながら権限を設定する
- スタッフが活用できるように教育をする
- 活用しながら、アプリの構成をブラッシュアップしながら整えていく
特に重要なのは、導入目的の明確化と現状の業務整理です。現場のスタッフが何に困っているかを正確に把握し、kintoneで解決したいことを具体的にしてから、アプリの設計に進みましょう。
介護業にkintoneを導入する際の4つの注意点

kintoneは介護業の業務改善に役立ちますが、導入の際に注意すべき点もあります。計画なしに導入すると、かえって業務が複雑になる可能性もあるため、以下の4点に注意してください。
- アプリが乱立しないように工夫する
- 外部システムやアプリ同士の連携に手間がかかる
- 拡張機能を活用するとコストがかかる
- 設計ミスがあるとうまく動作しないことがある
これらの注意点をあらかじめ把握し、対策を考えておきましょう。
アプリが乱立しないように工夫する
kintoneは自社で簡単にアプリを作成できるのがメリットです。しかしその手軽さから、むやみにアプリを増やしてしまうと、かえって無駄な作業を増やしてしまう可能性があります。
システム全体として統制が取れていないと、同じ情報を管理するアプリが乱立したり、アクセス権の管理が混在したりするリスクがあるのが事実です。
各自で自由にアプリを作成できるようにすると、管理が難しくなります。対策として、アプリを作成するのは部署の代表者のみにするなど、ルールを導入前に決めておきましょう。
外部システムやアプリ同士の連携に手間がかかる
kintoneは、さまざまなアプリと連携し機能を拡張できる点が便利です。しかし、アプリ同士を連携させるには、一つひとつ設定しなければなりません。
この「一つひとつ連携が必要」な点に手間がかかると感じることもあります。複数のアプリを連携して活用する際には、システム全体を把握できていないと、連携漏れが生じる可能性もあります。
導入トラブルなく活用するために、事前にシステム全体の設計図を作ったり、トライアル期間を設けてチェックしたりするなどの対策をしておくとよいでしょう。
拡張機能を活用するとコストがかかる
kintone自体のランニングコストは、比較的安価なのがメリットです。しかし、より便利に活用するために拡張機能を追加するごとに、利用料金が加算される点を把握しておく必要があります。
機能を追加すれば便利になりますが、コストは増えます。そのため、本当に必要な機能なのかをよく考えて導入を決めましょう。
利用目的が明確に決まっている場合には、その目的や業務に特化した専用のパッケージソフトやクラウドサービスも存在します。導入の目的を明確にした上で、どちらの方がコストを抑えられるか検討しましょう。
設計ミスがあるとうまく動作しないことがある
kintoneはドラッグ&ドロップのみの簡単な操作でアプリを作成できるのがメリットです。しかし、アプリの設計にミスがあると、データ構造の破綻やアプリ自体の動作不良などのトラブルが発生します。
例えば、以下のようなトラブルが発生する可能性があります。
- データが重複する
- アプリごとの連携がうまくとれない
- 管理しているデータの集計ができない
kintoneはシステムの性質上、大量のデータ管理は得意ではありません。そのため、データを分散して保存してしまうと、さらなる不具合が起きる可能性もあります。
プログラミングの専門知識がなくてもアプリを作成できますが、導入前にはデータベース設計の基本知識は最低限あったほうがよいでしょう。
介護業界におけるkintoneの導入事例2選

介護業界で実際にkintoneを導入し、業務改善に成功した事例もあります。ここでは、2つの施設の事例を紹介します。
- 株式会社金禄|オリジナルアプリで業務効率UP
- ゆうの森|緊急時対応が劇的に改善
施設と近い課題を抱えているケースがないか、参考にしてください。
株式会社金禄|オリジナルアプリで業務効率UP

株式会社金禄では、以前は紙で帳票を作り管理していましたが、多くの方と共有ができない点に不便さを感じていました。
そこでkintoneを導入し、オリジナルのアプリを作成するなどの対応で、業務の改善を目指しました。ペパコミ株式会社のサポートを受けながら、事務の作業を倍に向上できた実績があります。
物理的に離れた場所からでも、kintone内で簡単に情報が共有できるようになったのが大きな成果です。簡単な情報の共有管理だけでなく、他にも活用できる業務はkintoneを活用して、さらなる改善を目指しています。
参考:株式会社金禄
ゆうの森|緊急時対応が劇的に改善

ゆうの森では、従来は情報管理が別々に行われ、緊急時の迅速な情報共有に課題がありました。そこで、医療と介護の連携を目的にkintoneを導入し、医療と介護の情報を一元化できました。
患者情報やケアの履歴が、医師からヘルパーまで全スタッフがアクセス可能になり、サービスの質が向上しました。特に、緊急時に患者の詳細情報をすぐに確認できるようになった点は、導入を決めてよかったと感じている点です。
20以上のアプリを構築し、夜間の対応も計画的に行えるよう改善されました。kintoneの導入により情報共有がスムーズになり、医療サービスの質の向上と業務の改善を実現しただけでなく、年間3000万円の赤字だったへき地の診療所が4ヵ月で黒字転換させられた実績もあります。
参考:ゆうの森
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本記事では、kintoneで解決できる介護業の悩みや、kintoneの導入が向いている介護施設の特徴を解説しました。さらに、導入する際の手順や注意点、そして実際の活用事例もあわせて紹介しています。
記事を読む前は「スタッフ間の情報共有がうまくいかない」「介護業務の効率化を進めたいが、方法が分からない」などの課題を持っていたかもしれません。kintoneは、介護現場特有の複雑な情報管理やコミュニケーションの課題を解決に導くツールです。
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