kintoneの伴走型開発で業務管理システム構築を内製化する!

kintoneの伴走型構築を行うペパコミ株式会社です。
私たちは創業以来、kintoneの請負型開発ではなく、”伴走型開発”にこだわってきました。
なぜなら、私たちのミッションは、
「お客様の業務事業を業務効率化するシステムを導入すること」ではなく、
「業務効率を向上させるためのシステム構築を内製化する」ことだからです。

 社内でシステムを開発でき、改善点があれば社内で修正できる 」ことが理想の形であると考えています。
kintoneはプログラミング言語を必要としないノーコードのソフトウェアだからこそ、システム構築の内製化が実現できます。

そして内製化するために必要な支援として弊社が採用しているのが、伴走型の開発支援なのです。
今回はkintoneも2022年より強く推進している伴走型支援の魅力について解説します。

目次

kintoneについて一言でいうと

中小企業の社内システム内製化を現実のものにしたkintone。
kintoneを一言で解説すると「プログラミングなしで構築できるクラウド型業務アプリ開発プラットフォーム」です。
これまでExcelで管理していたような顧客情報、案件進捗、原価・粗利などを管理するアプリを、ドラッグアンドドロップだけで簡単に作成することができます。
後は情報を入力していくことで、情報の閲覧、出力、分析などが誰でも行えるようになるのです。

これまで数百万円、数千万円の予算を掛けて外注し構築していた業務管理システムを社内で構築できるようになる夢のようなサービスなのです。

とはいえ、いきなりkintoneと契約して社内だけで構築するのはハードルが高く、第三者の支援が必要になります。
そこで冒頭でお伝えした、”請負型開発”、”伴走型開発”というお話が出てきます。

これからkintoneを導入して内製化を目指す全ての企業様に知っていただきたい内容です。

請負型開発と伴走型開発の違い

請負型開発とは?

請負型開発とは、外部のシステム会社に業務管理システム構築を依頼する契約です。
システム会社は、クライアントからヒアリングした情報を元に要件通りのシステムを納品するのが仕事になります。

伴走型開発とは?

伴走型開発とは、初期システム構築を行い現場で運用しながら、課題の洗い出し・改修を毎月進める契約です。
毎月の課題の洗い出し・改修を行う中で、徐々に現場への作業移行を図り、内製化を進めていきます。

請負型開発と伴走型開発の違い⓵ゴールが違う

請負型開発と伴走型開発では、システム会社側のゴールが違います。
 請負型開発のゴールはシステムを納品すること です。事前ヒアリングを行い、クライアントの要望を満たす努力はしますが、あくまで納品がゴールなので納品後にそのシステムによって現場の課題が解決されたかどうかは彼らのゴールではありません。
だからこそ、業務管理システムは契約トラブルが絶えないのです。
トラブルの多くは「多額のコストをかけて作ったのに現場からのクレームが絶えなくて全く使えない(使われていない)」というものです。
システム会社側からすると納品というゴールには達しているので「言われた通り作ったのでそういわれても困る。」という反応になります。
そして、追加の改修費用を払って作り直すということは往々にしてあります。

一方、 伴走型開発のゴールは業務改善を実現すること です。これはクライアント側が考えるゴールと合致しているといえます。
納品がゴールではないため、システムを試行段階で導入して現場の声を拾い上げながら構築・改修を進めていきます。
そもそも業務管理システムに完成はなく、組織規模や業務内容の変化に伴って常に変わり続けるものです。
そのためには、都度外部に依頼するのではなく、社内で現状の課題を元に改修が出来る内製化を進めることが最も効率が良いのです。
伴走型開発の最終ゴールは、内製化が完了し契約が終了することにあるともいえます。

請負型開発と伴走型開発の違い⓶主体が違う

ゴールの話にも通じるものがありますが、この2つの開発手法の違いはクライアントの関わり方にも表れます。
請負型開発では、クライアントとシステム会社の関係性は”要望を出す側と構築する側”で立場が別々です。
伴走型開発では、要望(課題)の抽出、構築を一緒に進めていくことになるため、クライアントとシステム会社の立場が同じ=プロジェクトチームのような形を取ります。
請負型開発の場合、担当者はシステム会社に指示だけ出していればいいのですが、伴走型開発の場合、定例会議を行い課題の抽出、解決策の検討程に担当者も関わる必要があるため業務負荷は掛かります。
さらに、内製化を目指す場合は、システム構築まで担当者の業務になってくるため相応な覚悟と体制づくりは必要です。

請負型開発と伴走型開発の違い⓷費用形態が違う

請負型開発と伴走型開発では費用の掛かり方が変わってきます。
 請負型開発は業務管理システムの納品に対して費用が発生します。 つまり、単発コストです。
その後保守費用が掛かるケースも多くありますが改善していくための費用というより安定的に稼働することを保証するための費用です。

 伴走型開発の場合は、システム構築費用に加えて毎月課題抽出、システム改善を行うためのコンサルティング費用が掛かります 
システム構築費用は請負型開発と比較すると安価になるケースが多いですが、その後毎月コストが掛かるため契約期間が長くなると伴走型開発の方がコスト高になるケースもあります。
コンサルティング契約の期間を決めて、それまでに内製化を完了させると決めることで費用をコントロールする必要があります。

このようにkintoneの導入を進めるうえでも、システム会社との契約形態によってその後の道に大きな分岐が生まれることがお分かりいただけたと思います。

kintoneの導入に伴走型開発を絶対にオススメしたい理由

これまで主流だった請負型開発では、本当にトラブルが絶えませんでした。
むしろ、システム会社に業務管理システムの構築を依頼して「ストレスが全くなく、現場でも大好評です」というケースの方が珍しいかもしれません。

クライアント側からすると「依頼したシステム会社がダメだった」という印象になります。
一方システム会社側も「依頼内容が当初と全く変わっているので無茶な要求」と考えているケースが殆どです。

システム会社が本当にダメなケースもあるでしょうが、多くの場合”請負型開発”という契約に上手くいかない原因があります。

原因は大きく3つあります。
コミュニケーション不足と想像力不足と納期を急ぐことです。

コミュニケーション不足によるトラブル

請負型開発では、構築前にヒアリングをしてから要件定義を行います。
この時点で現場へのヒアリングが不足していることで、必要な機能が不足していたり、使いづらいものになってしまいます。
現場へのヒアリングは行ったのに上手くいかないケースとして想像力不足が挙げられます。

想像力不足によるトラブル

現場スタッフは構築前の設計図の段階や構築途中の状態では、本腰を入れてシステムが使いやすくなるかどうかは検討してくれません。
なぜなら、忙しいからです。
構築前や途中はOKだったのに、納品したらいきなり「使いづらい」という話になった。これはやむを得ないことで、人は完成したものではないと真剣に検証しようとはしない、という前提でシステム構築は進めるべきなのです。
このトラブルは3つ目の納期と関連して発生頻度が高まります。

納期を急ぐことによるトラブル

システム会社は、できる限りクライアントが提示する納期を守ろうとします。それが急ぎだった場合、構築途中の確認を端折って納品まで一気に構築を進めてしまうということが発生しがちです。
クライアント側としては、早く欲しいという気持ちもありますし、「納期を早く伝えた方が頑張ってくれそう」という意識から短納期を設定しがちですが、途中での確認がままならないまま納品されることで「思っていたものと違う」というシステムが出来上がるのです。

システム会社に関わらず、この3つのトラブル原因は高い確率で発生してしまうと私たちは考えており請負型開発はオススメしておりません。
そして、コミュニケーション・現場の想像力・納期をすべて満たした契約形態がペパコミのkintone伴走型開発なのです。

ペパコミのkintone伴走型開発の取り組み

一つ目のアプリが完成したら社内リリース

弊社も構築前に担当者・現場へのヒアリングは当然行います。
ただし、使ってみるとその反応も変わってくるものです。
そこでペパコミでは5つのアプリを作成するとしたら、最初のアプリが出来た段階で社内リリースするようにしています。
そして、実際にそのアプリを使ってもらいフィードバックをもらいならがら、2つ目のアプリ構築を進めていくのです。
多くの場合は、一番土台となる顧客管理アプリを最初にリリースします。

そして、顧客マスタの登録を行っていただくことでkintoneへの抵抗感を早いうちから無くすという目的もあります。
全てが出来上がってから初めてシステムを触ると、「多くの機能やボタンが合って難しそう、覚えるのが面倒くさい」というネガティブな印象を持たれがちです。
5つ全てのアプリが出来上がるころには、社内での業務フローに組み込まれて円滑に進んでいるというのが理想です。

関わる業務の関わる機能だけ覚えればいい

次に大事にしていることは、従業員の職種によって、入力が必要な項目を明文化し簡潔な業務フローに落とし込むことです。
例えば
・社長、専務
・課長、社員
・営業管理
・社長、経理
という役割によって必要な入力項目、フローをマニュアル化しています。


マニュアルはこのようにできるだけビジュアル化して
システム定着への抵抗感をなくし、作業漏れを減らすことができます。

毎月の会議中に改修を行う

最後は内製化のための取り組みです。
弊社では、 毎月のシステム改修支援を25,000円~ 行っています。
システムの課題の洗い出し→解決方法を検討→改修をその会議内で行うようにしています。
そうすることで担当者が、課題の解決方法や実際の改修方法を目の前で見て学ぶことができます。
それを繰り返すことで徐々に私たち抜きで、課題解決・システム改修を内製化できるようになっていくのです。

ペパコミのkintone伴走型支援による内製化の成功事例

この企業様は30名ほどの設備工事、建築工事の設計・加工・施工・管理・メンテナンスを行っていらっしゃいます。
売上は順調に上がっていたものの、案件情報の集約に膨大な時間が掛かり社員の業務を圧迫していたそうです。
また、原価管理が正確にできておらず、人事評価も困難な状況に陥っていました。

そこでkintoneを導入し、案件情報を詳細に管理し始めました。
例えば、これまで発注申請なく社外への支払いが行われていたものを、
発注申請せずに支払いできないようなアプリ設計をおこなったことで発注と支払いを管理できるようになりました。
また日々の業務時間を見える化したことで労務費も削減することができました。

それにより、あらゆる年間コストを削減することができたそうです。

kintone導入により削減できたコスト
販管費4,000万円/年間
製造原価4,000万円/年間
残業時間5,500時間/年間(1,000万円)

この事例のすごいところは、kintoneの内製化を3か月ほどで実現してしまったことにあります。
ペパコミで支援させていただく際に社長から「数ヶ月で内製化したい」とご要望を頂きました。
私は「正直難しいのではないか」と感じましたが、社長の強い意志とそれについていった担当者さん、現場スタッフの協力もあり驚くべきスピードで内製化が進んでいきました。
今ではkintone主催のセミナーで登壇されるほどkintoneを熟知し、経営改善に生かしていらっしゃいます。

伴走型支援が上手くいかないケース

残念ながら全ての企業でkintoneの内製化が上手くいくわけではありません。
社員にkintoneを浸透させるためには担当者の根気が必要ですし、kintoneを導入する必要性を社長が理解していないと内製化するまでにかかる予算がおりません。
私達ペパコミ含め関係者が一丸となって、絶対に内製化するという強い意志がないと中途半端なところで挫折してしまいます。
弊社では「kintone構築を内製化したい」というご相談を受けた場合は、覚悟というと仰々しいですが一定の工数を毎月kintoneに割くことができるか確認してから契約を行うようにしています。

ちょっと暑苦しいですが、せっかく時間とコストを掛けていただくのであれば、目指すゴールに必ず辿り着きたいのです。

伴走型開発では最終的に決めるのはクライアント

少し具体的な話になりますが
「ドロップダウンorラジオボタン」
「進捗ステータス変更はいつ、誰が?」
など、業務に合わせて使いやすいように決めるのは使用する企業の社員の方々です。

少し前の「システム構築」はそのようなことをエンジニアが最初に決めた要件定義の元に作成し、
「こちらはドロップダウンからの選択になります」
など、完成したらそのままドロップダウンで使用するのが当たり前でした。

kintoneは「使ってみたらラジオボタンの方がいいかも」となると
ドロップダウンからラジオボタンの変更ができます。

しかし仮に変更した時に出てくる問題として
「いままでドロップダインで入れたデータはどうする?」
ということがあります。

その際に(旧)ドロップダウンで入れたレコードデータを
(新)ラジオボタンに移行する方法などを相談していただき
解決策の考え方をお伝えしていくことが「伴走すること」です。

最初のうちは「解決策はシステム会社側で考えてほしい」と思われるかもしれませんが、
課題抽出から解決策の検討まで社内で行えるようになると、
業務改善のスピードが格段に上がりますし、課題がどんどん社内から上がってくるポジティブな変化が起こります。

業務管理システムから会社を活性化させましょう!

kintoneを導入した企業さんに多く見られるのですが、
担当者のみ、又は数人のみが盛り上がり
他の人達が積極的に関わることはなく、kintoneに関して孤立してしまうことがあります。

どんな業務も繋がっています。

何かの業務をkintone化しようとすると、その周辺の方々の協力が必要になるのですが、そのときにあまり協力してもらえない、ということがよくあります。

周りの人も「協力をしない」というつもりはなくても、
kintoneの仕組みがわからないので、関心を持ちづらいです、

そして気が付くと担当者もkintoneを進めていく気がなくなってしまうという現象です。
伴走してサポートするのは、担当者さんたちがあきらめないように

一緒に相談し、仲間としてkintoneを進めていくという面もあります。

一人では起きないやる気も、一緒に仲間がいれば頑張れることは多くありますから!
結局のところ「伴走」って「一緒にやる」ということですね。

私たちが「一緒にやる」ために意識していること

・相談しやすい
・連絡がとりやすい
・わからないことに対するQ&Aの蓄積

だからこそ、様々なことに対応ができるので、
あきらめずにコツコツとデータをいくことで皆様のデータという資産が蓄積されて大きな力となっていくと信じています。
kintoneで会社の業務に変革を、私達ペパコミと一緒に起こしていきましょう!

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