「kintoneは電子帳簿保存法に対応していますか？」
「kintoneを使ってどのように電子帳簿保存法に対応するべきか分からない」
電子帳簿保存法への対策で、このような悩みを抱えていませんか？
本記事では、kintoneで電子帳簿保存法を対策する方法や、無料アプリも含め、電子帳簿保存法に対応するのにおすすめのアプリを紹介します。電子帳簿保存法に対応する方法を学び、早めに対策を行って不安を解消しましょう。
もしkintoneの特徴やできることについて詳細を知りたい方は下記の記事もあわせてご覧ください。
関連記事：サイボウズ社のkintone（キントーン）とは？機能や特徴をわかりやすく解説
ペパコミ株式会社では、kintoneの導入サポートを無料で行っております。導入に関することから改修内製化までの相談ができるため、業務をより効率的に行えるようサポートいたします。
電子帳簿保存法の3つの区分【kintone（キントーン）で対応する前の前提知識】
電子帳簿保存法は、企業が国税関係の帳簿書類を電子データで保存することを認める法律です。電子帳簿保存法の制定により、帳簿書類のペーパレス化が進み、文書管理の負担やコストの削減が容易になります。
電子帳簿保存法には3つの区分があり、以下の通りです。
- 電子帳簿等保存
- スキャナ保存
- 電子取引データ保存
それぞれ解説します。
電子帳簿保存法①電子帳簿等保存
電子帳簿等保存は、会計ソフトなどで作成した帳簿書類を、電子データとしてそのまま保存できることを定めています。自分が会計ソフトで作成した帳簿書類（例えば、帳票・決算関係書類・取引書類など）を印刷せずに保存が可能です。
kintoneを使って文書を保存すれば、検索や管理が容易にできます。
電子帳簿保存法②スキャナ保存
スキャナ保存は、紙で受け取った国税関係書類を画像データとして保存できることを定めています。紙に印刷された文書（例えば、紙の請求書や領収書など）をスキャナなどで読み取り、電子データとして保存します。ただし、スキャナ保存の要件を満たす必要があるため、国税庁のサイト（電子帳簿保存法）で確認してみてください。
kintoneの「スキャナ保存アプリ」は、タイムスタンプを付与できる機能があり、スキャナ保存に対応が可能です。
電子帳簿保存法③電子取引データ保存
電子取引データ保存は、電子で受け取ったデータを、そのまま電子で保存することを定めています。要件を満たすためには、電子データ（見積書・請求書・契約書・領収書など）を受け取った場合には、原本をそのまま電子保存する必要があります。
kintone（キントーン）の電子帳簿保存法に対応したデータの保存要件
電子帳簿保存法の要件を満たす電子データとして保存するには、以下の4つの規定を満たす必要があります。
- 関係書類（会計ソフトのマニュアルなど）の備え付け
- データ読み取りができること
- 真実性の確保
- 検索性の確保
1と2は電子データを扱う上で意識せずとも、条件を満たせることですが、3と4は対応が必要なので、それぞれの対策方法を一つひとつ解説します。
真実性の確保
真実性の確保とは、保存された電子データが削除や改ざんされていないことを保証することです。真実性の確保の要件を満たすことで、電子データが信頼できることを証明できます。詳細の条件については、下記で解説します。
真実性を担保する条件
真実性の確保では、以下の要件が設けられています。
- タイムスタンプが押されたデータを受領する
- データを受領後、すぐにタイムスタンプを付与する
- データの訂正や削除をした場合、その履歴が残るシステムでデータを保存する
- データの訂正や削除ができないシステムでデータを保存する
- 不等な訂正や削除の防止に関する事務処理規定を定め、既定に沿って運用する
真実性の要件を満たすためには、上記のいずれか1つを満たす必要があります。データの信頼性を担保するためには、不明確なデータの取り扱いを避けるようなルールを整備して、規定通りに運用することが大切です。
kintoneで電子帳簿保存法対応 | 真実性の確保
真実性の確保要件を満たすために、kintoneを使ってどのように対策できるのかみていきましょう。
以下は、kintoneを使って真実性の確保を満たすための対策例です。
【kintoneで真実性の確保を対策する場合】
- タイムスタンプが利用できる、「スキャナ保存アプリ」「証憑保存アプリ」を利用する
- タイムスタンプが押された書類を受領する
- 「証憑保存アプリ」を利用して、アプリ内での操作ログを取得する
- 改ざんを防ぐためのアクセス権限を設定する
- 電子データの改ざんや削除の防止に関する事務処理規定を作成して運用する
このように、kintoneには電子データの真実性を確保するための機能が、豊富に備わっています。
検索性の確保
検索性の確保とは、電子帳簿保存法のルール通りに明瞭な状態で出力・閲覧でき、必要なときに即座にデータを参照できるようにしておくことです。税務調査などで、すぐに必要なデータを検索できるように、データ保存のルールを定めます。
検索性を担保する条件
検索性の確保では、以下の要件が設けられています。
- 「取引年月日」「取引先」「取引金額」を絞り込み条件として検索できること
- 日付や金額は範囲を指定して絞込み検索できること
- 「取引年月日」「取引先」「取引金額」のうち2つ以上の組み合わせで絞込検索できること
検索性の要件を満たすためには、上記すべてを満たす必要があります。真実性の確保と違い、すべての条件を満たす必要がある点に注意してください。
kintoneで電子帳簿保存法対応 | 検索性の確保
検索性の確保要件を満たすために、kintoneを使ってどのように対策できるのかみていきます。
以下は、kintoneを使って検索性の確保を満たすための対策例です。
【kintoneで検索性の確保を対策する場合】
- kintoneのアプリで使うフィールドや項目の設計をする
- 「取引年月日・取引先・取引金額」は、検索要件に不可欠な情報なので必ずフィールドに含める
- ファイル名に取引年月日・取引先を含め、検索に上がりやすいファイル名を設計する
- Excelなどで検索簿を作成するなど、工夫してデータ管理する
kintoneは標準機能で、キーワード検索（AND検索・OR検索も可能）や範囲検索も可能です。ですので、検索性の確保要件に沿うような方法でデータ保存をすることで、検索性の確保をkintoneで満たすことができます。
kintone（キントーン）の電子帳簿保存法に役立つ機能
ここでは電子帳簿保存法に対応できるおすすめのアプリを厳選して2つ紹介します。
- スキャナ保存アプリ
- 証憑保存アプリ on kintone
それぞれの特徴を把握して、あなたの利用目的に合ったアプリを選択しましょう。
スキャナ保存アプリ｜kintoneでタイムスタンプを付与（無料）
コントラクトマネジメント株式会社の「スキャナ保存アプリ」は、電子帳簿保存法に対応しており、認定タイムスタンプの付与や高度な検索機能を使えます。スキャンした書類には自動的にタイムスタンプが付与され、保存日時が明確です。
またQRコード付き帳票を利用すれば、「日付・取引先・金額」などの入力項目をQRコードから自動的に読み取ることができるので、入力作業の手間が省けます。
その他にも、アプリは法令に沿った画像属性を自動で登録する機能や、オートスキャンでの自動アップロード機能も備えています。
料金は月額3,600円から利用できます。
引用：kintone公式ページ
証憑保存アプリ on kintone｜検索項目の入力が不要
株式会社ITFitの「証憑保存アプリ on kintone」は、電子帳簿保存法の要件に適合するデータ管理を提供するアプリです。証憑保存アプリにファイルをアップロードして保存すると、登録者と登録日時が自動的に記録され、証憑番号も自動で採番されます。
また、データの訂正や削除の履歴も自動で記録されるため、データの信頼性が高いです。さらに「取引日・取引先・金額」などの検索要件に対応したフィールドで、データを検索できます。
料金は月額5,000円（年額55,000円）で、1サブドメインごとに利用できます。ユーザー数に制限はありません。
引用：kintone公式ページ
kintone（キントーン）で電子帳簿保存法の対策をしましょう
本記事ではkintoneが電子帳簿保存法にどのように対応しているのかを詳しく解説しました。
kintoneでも電子帳簿保存法に対応できますが、ファイル名やフィールドの設計など、利用者側で工夫しなければいけない点もあります。電子帳簿保存法の要件をしっかりと確認し、運用しやすい方法を考えましょう。
また、kintoneで電子帳簿保存法に対応できているか不安に思うこともあると思います。その場合は、kintoneの電子帳簿保存法の対応に詳しい人に相談してみましょう。
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