「Excelを使って日々の業務をもっと楽にしたいけれど、どんな方法があるのだろう」
「作業をスピードアップできる便利な関数があれば知りたい」
上記のような考えから、Excelの活用方法を探している方もいるのではないでしょうか。
Excelを効果的に活用することで、業務効率化に大きく役立つため、積極的に活用することがおすすめです。ただ、具体的にどのようにExcelを活用すればいいのか理解していない方が多くいます。
そこで本記事では、Excelを使って業務を効率化するための具体的な5つの方法や6つの関数、Excel業務で起こりがちな課題と注意点もあわせて紹介します。
ペパコミ株式会社では、Excelを活用した業務効率化方法やその他さまざまな業務支援を行なっています。これからExcelで業務効率化を進めたいと考えている企業は、ご相談ください。
Excel(エクセル)を使って業務効率化する5つの方法
Excel(エクセル)を使って業務効率化する5つの方法は、主に以下の通りです。
- ショートカットキーを使用する
- マクロを組んで自動化する
- 共有フォルダを活用する
- RPAツールを使用する
- 関数を活用する
これらの方法は、特別な専門知識がなくても始められるものから、少し学習が必要なものまで様々です。ここでは、それぞれの方法を詳しく見ていきましょう。
ショートカットキーを使用する
ショートカットキーの活用は、Excel業務を効率化する基本的な方法の1つです。
ショートカットキーとは、マウスを使わずにキーボードの特定のキーを組み合わせて操作を実行する機能のことです。
例えば、「Ctrl+C」を押すことで選択範囲をコピーできます。一つ一つの操作はわずかな時間の短縮ですが、1日に何回も繰り返す操作をショートカットキーに置き換えることで、積み重なると大きな時間削減に繋がります。
そのため、まずは使用頻度の高い操作から覚え、徐々に活用範囲を広げていきましょう。
マクロを組んで自動化する
Excelに搭載されている「マクロ」機能を使えば、一連の作業を自動化できます。
マクロとは、ユーザーの操作を記録し、同じ作業をボタン1つで再現する機能のことです。
マクロによって、毎日のように行うメールの一斉送信や、形式の決まったレポート作成などの繰り返し作業をワンクリックで完了させられます。
作業の大幅な時間削減が期待できる機能ですが、記録したマクロを修正したり、複雑な自動化を行ったりする場合には、VBA(Visual Basic for Applications)というプログラミング言語の知識が必要になる場面があるため、併せて身につけることがおすすめです。
共有フォルダを活用する
クラウド上にある共有フォルダの活用も、複数人でExcelファイルを扱う際の効率化に繋がります。
共有フォルダにファイルを保存することで、チームのメンバーがいつでも同じデータにアクセスし編集が可能です。
変更内容はリアルタイムで他のメンバーにも反映されるため、常に最新の状態での情報共有が可能です。また、ファイルが一元管理されるため、データ量が増えても必要な情報にすぐにアクセスできます。
その結果、メールでファイルを送り合う手間や、どれが最新版かわからなくなる混乱を防げます。
RPAツールを使用する
RPAツールを導入することで、Excel作業をさらに高いレベルで自動化できます。
RPAとは、「Robotic Process Automation」という言葉の略称で、ソフトウェア型のロボットにパソコン上の定型業務を代行させるためのツールのことです。
Excel内での作業だけでなく、Webサイトからのデータ収集や、基幹システムへのデータ入力などの複数のアプリケーションをまたぐ一連の業務フロー全体を自動化できます。さらに、マウスやキーボードの操作を記録させることで、人間が行っていた作業をロボットが正確に再現します。
そのため、Excelでの繰り返し業務が多い場合には、RPAツールを活用してみましょう。
関数を活用する
Excelには、計算やデータ処理を自動で行うための「関数」があらかじめ多数用意されています。
関数とは、特定の計算や処理を行うための数式のことです。関数を活用することで、手作業では時間のかかる大量のデータ処理を瞬時に終わらせられます 。
例えば、売上データの合計や平均を算出したり、条件に合うデータだけを抽出したりすることが可能です。
いくつかの基本的な関数を覚えるだけでも、作業の幅が大きく広がります。さらに、コピー&ペーストで簡単に実装できる関数が多いため、まずは基本的なものから試してみることをおすすめします。
Excel(エクセル)を使って業務効率化をする際に役立つ関数6選
Excel(エクセル)を使って業務効率化をする際に役立つ6つの関数は、主に以下の通りです。
- SUM関数
- AVERAGE関数
- COUNT関数
- IF関数
- VLOOKUP関数
- MAX・MIN関数
それぞれの関数の使い方を、具体的な構文例と共に見ていきましょう。
SUM関数
SUM関数は、指定した範囲に含まれる数値の合計値を計算する関数です。
手作業での計算が難しい大量のデータを扱う際に非常に役立ちます。さらに、合計したい数値が複数のセルに散らばっている場合でも、範囲を指定するだけで正確な合計値を算出することが可能です。
例えば、セル「A2」からセル「A30」までの数値を合計したい場合、計算結果を表示したいセルに「=SUM(A2:A30)」と入力するだけで、瞬時に合計値が計算されます。
請求書の金額集計や売上報告書の作成など、様々な場面での活用が可能です。
AVERAGE関数
AVERAGE関数は、指定した範囲に含まれる数値の平均値を計算するための関数です。
アンケート結果の分析や、月ごとの売上平均を把握したい場合などに便利に活用できます。
例えば、セル「A2」からセル「A30」までの平均値を求めたい場合、「=AVERAGE(A2:A30)」と入力します。
AVERAGE関数を使えば、電卓で1つずつ数値を入力して平均値を計算する手間を省くことが可能です。また、範囲の指定方法を工夫することで、複数の列や行にまたがる広範囲のデータの平均値も簡単に算出することが可能です。
COUNT関数
COUNT関数は、指定した範囲内で数値データが含まれているセルの個数を数えるための関数です。
例えば、テストの受験者数を数えたり、商品の販売個数をリストから集計したりする際に使用します。
基本的な構文は「=COUNT(A2:A30)」のように、範囲を指定するだけです。また、特定の条件を設定することで、条件に合致するセルの個数だけを数えることも可能です。
これにより、単純な個数集計から一歩進んだデータ分析ができます。
IF関数
IF関数は、「もし〇〇ならばA、そうでなければB」などのように、設定した条件によって表示させる内容を切り替えたい場合に使用する関数です。
例えば、テストの点数が30点以下なら「不合格」、それより高ければ「合格」と自動で表示させたい場合などに役立ちます。
この場合、「=IF(A2<=30, “不合格”, “合格”)」のように記載します。
IF関数を使うことで、一つ一つのデータを目で確認して手入力する作業がなくなり、評価や分類の作業を自動化させることが可能です。
VLOOKUP関数
VLOOKUP関数は、表の中から指定した条件に合うデータを探し出し、同じ行にある別の列の値を表示させる関数です。
例えば、「商品リストの中から特定の商品コードに対応する価格や商品名を検索する」などの場面で非常に便利です。さらに、データ量が多い大規模な表からでも、目的の情報をすぐに見つけ出せます。
構文は「=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, 検索の型)」と少し複雑ですが、一度覚えてしまえばさまざまな業務で応用が可能です。
MAX・MIN関数
MAX関数とMIN関数は、それぞれ指定した範囲の中から最大値と最小値を自動で探し出すための関数です。
例えば、売上リストから最高の売上金額を見つけたい場合は「MAX関数」を、最低の売上金額を知りたい場合は「MIN関数」を使用します。
構文は非常にシンプルで、最大値の場合は「=MAX(A2:A30)」、最小値の場合は「=MIN(A2:A30)」と入力するだけです
大量のデータの中から目視で最大値や最小値を探すのは時間がかかり、ミスも発生しやすいですが、MAX関数・MIN関数を活用すれば簡単に算出できます。
Excel(エクセル)業務で抱えがちな4つの課題
Excel(エクセル)業務で抱えがちな4つの課題は、主に以下の通りです。
- 複数人での操作や編集が難しい
- ファイルが乱立しやすい
- 作業やデータ処理が属人化しやすい
- 手作業による入力漏れや計算ミスが起きやすい
これらの課題をあらかじめ理解しておくことで、事前に対策を講じられます。
複数人での操作や編集が難しい
複数人での同時作業が難しい点は、Excel業務でよくある課題の1つです。
ファイルのURLを共有すれば何人でもアクセス自体は可能ですが、基本的には誰か一人がファイルを開いている状態では、他の人は閲覧のみとなり、同時に編集や保存ができません。
この時、無理に編集すると変更内容が正しく反映されなかったり、エラーが発生したりする原因になります。
そのため、時間を区切って交代で編集したり、担当者ごとにアクセス制限を設けたりするなどの対策をすることが大切です。
ファイルが乱立しやすい
Excelファイルは誰でも手軽に作成できるため、気付かないうちにファイルが乱立しやすいという課題もあります。
各自が自由にファイルを作成・保存してしまうと、サーバー内に似たようなファイルが溢れてしまい、データの保存場所が分散してしまいます。その結果、どのファイルが最新の情報なのかわからなくなったり、必要なデータがどこにあるのか探せなくなったりするリスクがあるため、注意が必要です。
そのため、共有フォルダを活用してファイルの保管場所を統一したり、ファイル作成に関するルールを設けたりすることが大切です。
作業やデータ処理が属人化しやすい
作業が特定の人にしかできなくなる「属人化」も、Excel業務で頻繁に起こる課題です。
担当者によっては、業務を効率化するために高度な関数やVBAマクロを活用してファイルを作成する場合があります。ただ、業務の効率を上げる一方で、作成者本人にしか仕組みがわからず、他の人が修正したり引き継いだりするのが難しくなる原因にもなります。
担当者が異動や退職をした際に業務が滞ってしまうリスクがあるため、作業手順をマニュアル化しておくなどの対策が重要です。
手作業による入力漏れや計算ミスが起きやすい
手作業でのデータ入力や計算が多いと、どうしても入力漏れや計算ミスが発生しやすくなります。
Excelは便利な自動化機能を豊富に搭載していますが、誰もが関数やマクロを使いこなせるわけではありません。そのため、多くの業務が依然として手作業に頼っているのが実情です。
さらに、一度ミスが起きてしまうと、その箇所を見つけて修正するために多くの時間と手間がかかります。そのため、Excelで業務を行う際は人為的なミスを防ぐためにも、入力規則の設定や自動化の導入を検討する必要があります。
Excel(エクセル)を使って業務効率化をする際の注意点
Excelは多くの業務で役立つツールですが、万能というわけではありません。そのため、業務効率化を進める際には、以下の点に注意が必要です。
- 大量のデータ処理には不向きな場合がある
- データの復元が難しい
- Excel以外のツールの活用も検討する
Excelは手軽なデータ分析ツールですが、数十万行を超えるような巨大なデータを扱うと、動作が極端に遅くなったり、ファイルが破損したりする可能性があります。
また、誤ってデータを削除してしまったり、間違った内容で上書き保存してしまったりした場合、基本的に元の状態に戻すことはできません。
業務の目的やデータ量に応じて、データベースソフトやBIツールなど、Excel以外の専用ツールの導入も視野に入れておくことが大切です。
これらの注意点を理解し、Excelの限界を知った上で活用することが、真の業務効率化に繋がります。
Excel(エクセル)で業務効率化をしたいなら「ペパコミ株式会社」にご相談ください
当記事では、Excelを活用して業務を効率化するための具体的な方法や便利な関数、運用上の注意点について解説しました。
Excelには、ショートカットキーやマクロ、関数など、業務を効率化するための様々な機能が備わっています。
これらの機能を適切に使い分けることで、属人化の解消やデータの一元管理も可能になります。しかし、Excelでの業務効率化には、データの損失や操作ミスといったリスクも伴うため、注意深く進めることが大切です。
ペパコミ株式会社では、Excelを活用した業務効率化方法やその他さまざまな業務支援を行なっています。これからExcelで業務効率化を進めたいと考えている企業は、ご相談ください。
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