「入札やプロポーザルを実施しても、思ったような企業が集まらない…」
そんなことはありませんか。
自治体職員は、業者との癒着を防ぐため、厳格な指導を受けます。そのため、変な誤解を受けないように企業と接する必要があり、多くの企業と接する機会が少ないかもしれません。
しかし、事業の分野によっては、企業の状況を踏まえて、いい依頼先を見出し、事業や業務を円滑に遂行する必要があります。
本記事では、企業が集まる調達設計の考え方から、現場で起きがちな失敗パターン、kintoneを活用した改善方法まで実務レベルで解説します。
コツ① 改めて「入札制度」を理解する
皆さんはご存知だと思いますが、自治体の調達の方法は、数種類あります。
一般競争入札、指名競争入札、随意契約、プロポーザルなどです。
ここでは、調達方法の種類と懸念点、失敗例を確認していきましょう。
- 自治体の調達ルールと調達方法の種類
- 自治体の入札・プロポーザルでよくある失敗例
自治体の調達ルールと調達方法の種類
【調達方法の種類】
| 調達方法 | 内容 |
| 一般競争入札 | 入札を公募し「見積り合わせ」が行われます。 |
| 指名競争入札 | 企業を絞り込んだうえで、「見積り合わせ」が行われます。 |
| 随意契約 | 入札せず、特定の企業と直接契約を結ぶ。
(原則は、価格競争) |
| 一社随意契約
※広義では随意契約 |
入札せず、特定企業と契約。
根拠(例:医師会との契約など)が必要です。 |
| プロポーザル
※広義では随意契約 |
提案内容(技術・企画)を評価する。 |
自治体の入札・プロポーザルでよくある失敗例
【調達方法ごとの懸念点や失敗例】
| 方法 | 懸念点や失敗例 |
| 一般競争入札 | 価格だけで決まるので、クオリティは選べない。 |
| 指名競争入札 | 参加してほしい企業が指名されるための入札資格取得していない。 |
| 随意契約 | 公平性を担保しづらい面がある。 |
| プロポーザル | 審査員が部課長クラスです。
内容によりますが、デジタルに関するリテラシーが十分でない職員が中心となる場合もあります。 |
入札制度の特性を理解していないと、適切な調達方法を選択できず、結果として企業が集まらない原因にもなります。
コツ②:企業の参入障壁を減らす

良い企業を集めるためには、「企業にとっての参入障壁を下げること」が最も重要です。
また、入札の審査システムにkintoneの活用事例があるので、企業が申請しやすいシステムの仕様についても併せてご提案いたします。
- 自治体の入札・プロポーザルで企業が集まらない理由
- 入札資格申請システムのkintone活用例
- 企業の参加を妨げる「入札資格制度のアナログ状況」
自治体の入札・プロポーザルで企業が集まらない理由
【企業が自治体の入札で困っていること】
| 分類 | 困っていること |
| 公告 |
|
| 入札要件 |
|
| 入札資格 |
|
| 見積合わせ |
|
| プロポーザル |
|
入札資格申請システムのkintone活用例
「入札資格申請システム」を、kintoneでつくる自治体も増えています。ミスが減り、補正の手間が減少する傾向にあります。
【システムの仕様】
| 項目 | 配慮事項 |
| フォーム | 外部フォームのプラグインを活用することになりますが「最初から、ミスをさせないフォーム」にしています。 |
| 添付ファイル | 「全部事項証明書」「印鑑証明書」「納税証明(その3の3)」「決算資料」はPDFで可としている。 |
| 押印不要 | 電子契約を導入しており「印鑑届」が必要なくなっている。 |
| 都道府県税 | 地元の県の納税の確認を求めたい場合、納税証明の省略フォームがある。 |
| 名簿公開 | kintoneの外部公開できるツール(kViewer等)で公開している。 |
資格取得までの期間は、数日という自治体もあれば、全部で2ヶ月かかる自治体もあります。よい企業を集めるためにも、皆さんの負担を軽減するためにも円滑な方法をおすすめします。
企業の参加を妨げる「入札資格制度のアナログ状況」
【企業が入札資格の獲得を見送る理由】
| アナログ例 | 状況 |
| 証明書の原本 | 証明書代と郵送の手間が発生する。 |
| 紙での提出 | 返信用封筒・紙ファイル(色まで指定)まである。 |
| 印鑑届 | 電子契約を導入していない場合 |
| 電話 | 補正の連絡が電話のみ。 |
| 各地の県税証明書 | 企業がない自治体の「納税義務がない証明書」まで必要 |
| Excel併用 | Excelに入力しフォームに添付する。 |
| 審査期間 | 随時審査の期間が少ない |
これでは、企業の参加が進みにくい状況です。kintoneをはじめとするデジタルツールを活用してみましょう。
参入障壁を下げることは、結果として競争性を高め、より良い提案を引き出すことにもつながります。
コツ③:「失敗する研修の調達パターン」を避ける

ここでは、ノーコード・ローコード研修が協力企業次第で失敗する理由を紹介します。
組織が変わるには、職員の意識変容のための研修が有効です。研修は上手くいけば大きな学習効果が得られますが、イマイチだと「時間の無駄」と庁内からクレームがでてしまいます。
通常、研修を計画するときは、講師を選定し、謝金で支払うパターンが多いはずです。かたや、DX系の研修は、ヘルプデスクなど組織での支援が必要なので、講師だけを軸に選ぶことができません。
自治体の研修の目的は、よりよい公務員になることが目的なので、とくに、次に該当する企業は要注意です。
- 操作やIT知識だけで、自治体の業務を理解する気がない。
- 概念的な話が中心で実技が少ない。
- 企業向けの内容で進める。
コツ④:プラグインによる「ベンダーロックイン」を防ぐ

続いて、ライセンスの調達における課題をご紹介します。
(1)プラグインの選定とベンダーロックイン
最近、自治体のkintone担当者の間で「プラグインの固定はある意味、ベンダーロックインでは?」という話題があります。
とくに、ライセンスの調達の場合、ツールやプラグインのメーカーによっては「某県の案件は他社に協力するから提供できない」と言い切っているケースもあるため、行政にとっては問題になってきます。常に選択肢と切り替えられる体制をイメージしておきましょう。
(2)自社プラグインへの誘導
企業から、自社のプラグインの活用を営業されることもあります。十分に検討して選択しましょう。
コツ⑤:企業選定が成功している自治体のコツを参考にする

企業選定に成功する自治体は企業目線で入札やプロポーザルを進める工夫をしています。
【改善点】
| 項目 | 検討できること |
| 企業への相談 | イベントや無料相談で話をして入札資格の登録をすすめたり、「情報提供依頼(RFI)」を実施するケースもあります。 |
| 仕様書 | とくに課題なのは「人件費の積算」なので、ヘルプデスクのボリュームは数値化や協議ができるようにしておきましょう。 |
| 公告 | JETROや「ビジネスチャンスナビ」に依頼したり、「ウェブ上」にも紹介するのもいいかもしれません。 |
| 参考見積書 | 参考見積はあえて、プラグインのメーカーに依頼し、その際に、公平な企業への提供しているかの確認をとるのもいいかもしれません。 |
| プロポーザル | プレゼンはオンラインも可とすると、参加が増えます。 |
企業目線で設計することは、公平性を損なうのではなく、むしろ競争性と透明性の向上につながります。
自治体のkintone活用促進は、ペパコミ株式会社にご相談ください
調達方法の計画や企業選定は、制度理解だけでなく実務経験が重要になるため、専門家の視点を取り入れることで大きく改善するケースもあります。
とくに、以下のような悩みがある場合は、専門家に相談することでスムーズに解決できるケースがあります。
- 企業が集まらない
- 仕様書の作り方が分からない
- ベンダー依存が不安
ペパコミ株式会社は、自治体や国の実績も豊富です。「まずは情報収集だけしたい」という段階でも問題ありません。「まず何から見直すべきか分からない」という段階でもご相談いただけます。初回相談は無料です。進め方に疑問がある方は、まず一度相談してみてください。













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