「ノーコードデータベースとは何かが知りたい」
「データベースを作成できるおすすめのノーコードツールが知りたい」
このような悩みを抱えている方もいるでしょう。
ビジネスの現場では日々膨大な情報が生まれており、情報を効率的に管理・活用するには、データベースの構築が欠かせません。
そこで注目されているのが「ノーコードデータベース」です。プログラミング不要で、誰でも手軽に独自のデータベースを作成できます。
本記事では、ノーコードデータベースの基礎知識から導入のメリット・デメリット、おすすめのツールについて詳しく解説します。
なお、kintoneのデータベース活用に関するお悩みは、ペパコミ株式会社にご相談ください。kintoneのカスタマイズに詳しいエンジニアが、貴社の業務に合わせたご提案をいたします。
ノーコードデータベースとは?

ノーコードデータベースとは、プログラミングの専門知識を必要とせず、ドラッグ&ドロップなどの直感的な操作で作成できるデータベースです。
従来のデータベース構築は、ITエンジニアによる複雑な設計と実装が欠かせませんでした。しかし、ノーコードツールの登場により、現場の担当者が自らシステムを構築できるようになったのです。
Excelや紙で管理していた顧客情報や案件情報などをクラウド上に集約し、チーム内での共有や検索、集計を簡単に行えます。エンジニアでなくても業務アプリやデータベース管理の仕組みを作れるため、業務を大幅に効率化できる点が大きな特徴です。
ノーコードデータベースを活用する4つのメリット

ノーコードデータベースを導入することで、現場主導の業務改善が可能になります。具体的にどのような利点があるのかを理解しておきましょう。
ノーコードデータベースを活用する主な4つのメリットを紹介します。
- 専門知識がなくても構築できる
- 開発をスピーディーに進められる
- 外注コストの削減につながる
- 外部ツールと連携できる
各メリットを詳しく見ていきましょう。
専門知識がなくても構築できる
ノーコードデータベースは、プログラミングの専門知識がなくても業務に必要な画面設計や項目作成を行える点が特長です。ドラッグ&ドロップ操作や用途別テンプレートを活用することで、現場担当者自身が業務内容に沿ったデータベースを構築できます。
システム部門や外部ベンダーに依存せず運用や修正を進められるため、改善を自社内で継続しやすいです。業務内容の変化にも柔軟に対応しやすく、日常業務に即した運用を行えます。
開発をスピーディーに進められる
従来のシステム開発では、要件定義からリリースまでに数ヶ月から数年を要するケースもありました。一方、ノーコード開発はコード記述が不要なため、開発期間を大幅に短縮できます。
必要な機能をすぐに実装し、画面を確認しながらデータ構造やレイアウトを調整できるため、改善を素早く重ねられます。システムやアプリの開発と修正を同時に進める、柔軟な開発が可能です。
複雑な設定を必要とせず、試作的なデータベース開発にも適しています。現場の要望を迅速に反映でき、業務のデジタル化を効率的に進められます。
外注コストの削減につながる
自社内でデータベースを構築できるため、外部の開発会社へ依頼する費用を抑えられます。開発コストの削減は、企業にとって分かりやすいメリットです。
運用や改善も内製化できることから、保守にかかるコストも軽減できます。小さな修正ごとに見積もりや支払いが発生する負担を減らせます。
小規模な業務改善から導入しやすく、初期費用を抑えたスモールスタートが可能です。余剰コストを他の施策に回し、経営効率の向上にもつながります。
外部ツールと連携できる
kintoneやZoho Creatorなど、多くのノーコードデータベースは外部サービスとの連携に対応しています。単体利用にとどまらず、他ツールと組み合わせることで活用の幅が広がります。
API連携を使えば、既存の業務システムやSaaSとデータ同期が可能です。また、Webフォームの情報を自動登録したり、会計ソフトと連動させたりもできます。
データの二重入力を防ぎ、転記ミスの削減にも効果的です。システム間で情報が円滑に連携し、業務全体の自動化と効率化が期待できます。
ノーコードデータベースを活用する3つのデメリット

多くのメリットがある一方で、ノーコードデータベースには特有の課題も存在します。導入後に後悔しないよう、あらかじめデメリットも把握しておくことが重要です。
ノーコードデータベースを活用する際の3つのデメリットについて解説します。
- カスタマイズ性・拡張性が制限される
- 日本語に対応していない場合がある
- ベンダーロックインのリスクがある
各デメリットを詳しく見ていきましょう。
カスタマイズ性・拡張性が制限される
ノーコード開発は用意された機能パーツを組み合わせるため、非エンジニアでも扱いやすい一方で、自由度には制限があります。高度な処理や複雑な条件分岐が必要なシステムや機能は実装が難しい場合もあるでしょう。
ゼロから開発を行うスクラッチ開発と比べると、拡張性に制約を感じやすい点も課題です。将来的な機能追加が、ツール仕様により対応できないケースもあります。
大規模なデータ構造や複雑なロジックを要するデータベースの作成には、不向きな場合があります。導入前に標準機能で要件を満たせるか確認が必要です。
日本語に対応していない場合がある
ノーコードデータベースは海外製品が多く、操作画面が日本語に対応していない場合や、日本語サポートが用意されていない場合があります。
メニューやヘルプが英語表記だと、現場担当者にとって操作の難易度が上がり、定着しにくくなる恐れがあります。専門用語が英語のまま表示されると、誤操作につながるリスクも無視できません。
日本語非対応のデータベースでは、情報収集やトラブル対応に時間がかかる場合があります。導入時は、日本語でのサポート体制の有無の確認が重要です。
ベンダーロックインのリスクがある
特定のノーコードツールに強く依存すると、将来の移行や乗り換えが難しくなるベンダーロックインのリスクがあります。
アプリやデータが独自仕様に縛られ、他サービスへ移行しにくくなる状態です。エクスポート形式が限られ、移行に多くの工数を要する場合もあります。
長期運用を見据える場合は、製品の継続性や将来性に加え、データのポータビリティを重視して選定することが重要です。
ノーコードデータベースが向いている企業

ノーコードデータベースは万能ではありませんが、特定の課題を抱える企業には有効な手段です。特にIT人材不足に悩む組織では、kintoneのようなツールがDX推進の選択肢として注目されています。
プログラミング知識がない担当者でもアプリを作成できるため、システム部門に依存せず、現場主導でデジタル化を進められます。業務を理解する担当者が操作することで、実態に即した仕組みを構築しやすくなります。
ノーコードデータベースの活用で、ゼロからの外部開発が不要となり、コストと期間を抑えられる点も特長です。改善を素早く繰り返せるため、変化の激しいビジネス環境にも柔軟に対応できます。
おすすめのノーコードデータベース3選

市場には数多くのノーコードツールが存在しますが、それぞれ特徴や得意分野が異なります。自社の目的に合ったツールを選ぶことが成功のポイントです。
ここでは、特におすすめのノーコードデータベースを3つ紹介します。
- kintone
- PigeonCloud
- SmartDB
各データベースの詳細を見ていきましょう。
kintone|拡張性が高く部門横断での活用が可能なツール

引用:kintone
kintone(キントーン)は、サイボウズ社が提供する、国内で広く導入されている業務改善プラットフォームです。
業務アプリをノーコードで簡単に作成でき、ワークフロー(申請・承認)やデータ管理を一元化できる点が特徴です。顧客管理、案件管理、日報など、あらゆる業務に対応できます。
プラグインや外部サービス連携機能が豊富で、拡張性が非常に高く、業務の成長に合わせて柔軟にシステムを拡張・運用できます。日本企業特有の商習慣にも対応しており、現場での使いやすさは抜群です。
また、国内製ツールであるため、サポート体制が充実しており、安心して導入・運用できる点も大きな魅力です。
kintoneの詳細は以下のページで解説しているので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:kintone(キントーン)とは?業務改善のためにできることや特徴・機能を紹介
PigeonCloud|直感操作で中小企業での導入にも適したツール

引用:PigeonCloud
PigeonCloud(ピジョンクラウド)は、データベース構築に特化したWebデータベースソフトです。
ドラッグ&ドロップの操作でデータベースを作成でき、在庫管理や顧客管理など幅広い業務に対応します。専門知識がなくても扱いやすい点が特長です。
Excelデータを簡単に取り込めるため、既存業務をクラウドへスムーズに移行できます。ブラウザ上で利用でき、カレンダー表示やチャート作成など実務向け機能も備えています。
SmartDB|全社規模で業務デジタル化を推進できるツール

引用:SmartDB
SmartDB(スマートデービー)は、大企業向けの業務デジタル化に対応したクラウドサービスです。
部門単位の利用だけでなく、全社規模での活用を前提とし、業務プロセスや文書管理をノーコードで一元的にデジタル化できます。稟議書や決裁などのワークフローにも対応します。
複雑な承認フローや権限設定にも対応し、部門横断の業務管理が可能です。高いガバナンスとセキュリティ水準を備え、大企業での長期運用に適しています。
ノーコードデータベースを選ぶ際の4つのポイント

ツール選定で失敗しないためには、自社の要件や体制に合ったものを選ぶ必要があります。
ノーコードデータベースを選ぶ際に確認すべき4つのポイントをまとめました。
- 国内製か海外製か
- サポート体制は充実しているか
- 分かりやすいUIで操作性が高いか
- 標準機能に必要な機能が搭載されているか
各ポイントを詳しく見ていきましょう。
国内製か海外製か
まず検討したいのは、製品が国内製か海外製かです。日本語の操作画面やサポートを重視する場合は、国内製ツールが適しています。マニュアルやコミュニティも日本語で整備されている場合、導入時の負担を抑えられるでしょう。
海外製ツールは機能が豊富で、先進的な仕組みを備えた製品が多い傾向にあります。ただし、英語対応のみのケースもあるため、社内のITリテラシーを考慮して導入する必要があります。
運用体制を踏まえ、現場が無理なく使える製品を選ぶことが大切です。
サポート体制は充実しているか
導入後のトラブルや疑問への対応体制も重要な判断材料です。問い合わせ窓口の有無や対応時間、オンラインヘルプの充実度を事前に確認しましょう。
国内企業が提供する製品は、電話やチャット対応、導入支援セミナーなど、サポートが手厚い傾向にあります。運用時の安心感や安定性を重視する場合は、国内製のノーコードデータベースがおすすめです。
トラブル時の対応速度は業務効率に直結するため、万一の際に頼れる体制があるかを見極めることは重要です。
分かりやすいUIで操作性が高いか
ノーコードツールは現場担当者が利用するため、直感的に操作できるUIであるかを確認しましょう。迷わず使える画面設計は、現場への定着しやすさにも影響します。
ドラッグ&ドロップ操作やテンプレートの見つけやすさなど、操作性の良さは特に重要なため、トライアルで実際に触れて確認すると安心です。
また、スマートフォンやタブレットへの対応状況も確認しましょう。外出先や現場から入力しやすいと、データベースの活用範囲が広がりやすいです。
標準機能に必要な機能が搭載されているか
自社の目的が標準機能で実現できるかを事前に確認しましょう。フォーム作成や検索、集計、アクセス権限設定など、基本機能が十分かを見極めることが大切です。
外部サービス連携やAPI対応の有無も重要なポイントです。将来のシステム連携を想定する場合は、拡張性の高いツールが適しています。
現在の業務だけでなく将来を見据え、必要な機能を整理した上で比較検討する必要があります。
データベースをより高度にカスタマイズするなら専門家の支援がおすすめ

ノーコードデータベースは導入しやすい一方で、企業の成長に伴い、より高度な機能や設計が求められる場面が出てきます。
ノーコードだけでは対応が難しい要件も、専門家であれば効率的にカスタマイズできる場合があります。kintoneも基本的な構築は容易ですが、高度な調整にはプラグイン選定や専門知識が必要になるケースが一般的です。
専門家の支援を受けることで、業務フローやデータ構造を最適化できます。長期運用や保守まで任せられ、社内負担の軽減にもつながります。
kintoneの導入支援サービスの詳細は以下のページで解説しているので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:kintone(キントーン)の導入支援サービスとは?おすすめのパートナー会社5選を解説
kintoneでのデータベース作成のお悩みは「ペパコミ株式会社」にご相談ください

ノーコードデータベースは専門知識なしで、業務アプリやデータ管理の仕組みを構築できる強力なツールです。
非エンジニアでも開発可能な点がメリットですが、ベンダーロックインのリスクや高度なカスタマイズが難しいなどのデメリットもあります。kintoneをはじめ各ツールは機能が異なるため、必要な機能・サポート体制・拡張性を比較して選定することが求められます。
より自社の業務に適したデータベースを構築するためには、専門家の支援を受けるのが近道です。
kintoneのデータベース活用に関するお悩みは、ペパコミ株式会社にご相談ください。kintoneのカスタマイズに詳しいエンジニアが、貴社の業務に合わせたご提案をいたします。













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