kintoneと連携するクラウドストレージの選び方で悩む担当者は多いでしょう。
本記事では、ストレージコネクトのアップデートにより、Boxや楽天ドライブとの連携が可能になったことを踏まえ、クラウドストレージを選ぶ際の3つの重要ポイントを解説します。
クラウドストレージにお悩みの方は、ぜひご参考ください。
ただし、あくまで「こんなことが出来るんだ。」というイメージをしてもらう目的で記事にしていることをご了承下さい。
なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。
kintoneと連携するクラウドストレージを選ぶ際の重要ポイント
クラウドストレージを選ぶ際の重要ポイントを紹介します。
- データ所有権についての考え方
- 機能的な要件
- 日本語で読める説明の充実度
クラウドストレージを選ぶ際には、主に以下の3つのポイントを考慮することが推奨されています。これらのポイントは、企業のデータ管理の持続可能性や業務の効率性に直結します。
データ所有権についての考え方
データ所有権の考え方は、企業におけるデータの永続性とアクセス可能性に大きく影響を与えます。
ストレージに保存されるデータの所有者が誰になるのかを確認することは、将来的なトラブルを避ける上で不可欠です。
所有権が個人に帰属するケース OneDriveやGoogleドライブは、ファイル作成者がそのファイルの所有者となる仕組みを採用しています。
例えば、Google Workspace環境で作成されたGoogleスプレッドシートであっても、所有権は作成した個人に帰属する場合があります。
この所有権の仕組みが問題を引き起こすのは、ファイル作成者が退職する際です。
退職者が作成したファイルやフォルダが共有できなくなったり、開けなくなったりするおそれがあります。
システム管理者が所有権を変更できる場合もありますが、Google系のツールでは個別のファイルに対して管理者の権限が及ばないケースも存在するため、元の資料が開けない、共有できないといった事態に陥る可能性を考慮しなければなりません。
所有権が法人に帰属するケース 一方で、Dropbox、Box、楽天ドライブといったクラウドストレージでは、ストレージ内に保存された全てのコンテンツが法人に所有権が帰属します。
このため、担当者が退職したとしても、以前の資料が開けなくなる、または共有できなくなるという問題は発生しません。
一度作成した資料を後から見返す必要がある企業や、チームで継続的に資料を管理する必要がある企業にとって、このデータ所有権の考え方は非常に重要です。
クラウドストレージ名 | データ所有権の考え方 | 退職者のデータアクセス問題 |
OneDrive | 個人に帰属 | 発生するおそれがある |
Dropbox | 法人に帰属 | 発生しない |
Box | 法人に帰属 | 発生しない |
楽天ドライブ | 法人に帰属 | 発生しない |
OneDriveは元々個人向けのサービスとして提供されていました。
最近ではSharePointとの連携により企業向けにも利用されるケースが増えていますが、SharePointは他のサービスとの連携がまだ少ないという側面も存在します。
機能的な要件
クラウドストレージがどのような機能を提供し、kintoneを含む他のツールとどのように連携できるかという点は、ストレージ選定において非常に重要です。
ストレージ導入の目的を達成するためには、必要な機能が備わっているか、または必要な連携機能が公開されているかを確認することが不可欠です。
安価なストレージを選択した場合、期待する連携機能が不足している場合があります。
その結果、連携を実現するために別途ツールを導入する必要が生じ、最終的に追加費用が発生するケースも少なくありません。
電子契約機能 多くのクラウドサービスには電子契約機能が備わっています。例えば、Dropboxには「Transfer」という機能があります。
この機能を利用すると、データを送信した側は、相手がそのデータをダウンロードしたかどうかを確認可能です。
送付したデータが確実に相手に届き、ダウンロードされたことを把握する必要がある場合、このような機能の有無は選定の重要な要素となります。
kintoneとの連携機能 kintoneから帳票を出力するプラグイン(レポトンやk-Reportなど)を利用している場合、作成した帳票を直接Googleドライブに保存する設定が可能です。
これにより、kintoneのデータ容量を節約できます。
クラウドストレージを選ぶ際には、kintoneとどのようにデータをやり取りできるか、どのようなプラグインや連携サービスが利用できるかを確認することが推奨されます。
データ活用とバックアップ クラウドストレージ内のExcelファイルを読み込んでデータ処理を行う機能や、システムやサービスのバックアップデータをDropboxやBoxなどのストレージに直接保存する機能も考慮に入れるべきポイントです。
自社がクラウドストレージを導入してどのような目的を達成したいのかを明確にし、それに必要な機能や連携機能が公開されているかを確認することが重要です。
日本語で読める説明の充実度
世界人口に占める日本語話者の割合は限られているため、日本語で利用できる資料や情報が少ない傾向にあります。
クラウドストレージの操作や問題解決において、日本語のサポート体制や情報量が充実しているかどうかは、ユーザーの利便性に大きく影響します。
日本語資料が少ないケース Boxなど一部のクラウドストレージでは、利用中に不明点が生じた際に日本語で解決策を検索しても、公式ドキュメントやユーザーによる情報がなかなか見つからない場合も少なくありません。
このような状況では、問題解決に時間と労力がかかり、業務の停滞を招くおそれがあります。
kintoneと連携するクラウドストレージの日本語資料が充実しているケース
OneDriveやDropboxは、日本国内でのユーザーが比較的多く、問題解決のための情報が個人ブログを含め、多岐にわたって提供されています。
多くのユーザーが利用しているため、困った際に検索すれば、様々な解決策や事例を見つけやすいのがメリットです。
日本語のみで操作や問題解決を行う必要がある場合、日本語資料の充実度はクラウドストレージを選ぶ際の重要な判断基準になります。
自社に合ったkintone用クラウドストレージを選択しよう
kintoneと連携するクラウドストレージを選ぶ際には、「データ所有権」「機能要件」「日本語での説明の充実度」という3つのポイントを総合的に考慮することが重要です。
もちろん、価格も選定の一要素ではありますが、これらの要素と合わせて、自社のニーズに最も合致するクラウドストレージを選択することが推奨されます。
ペパコミ株式会社では、これらの要素を考慮し、お客様に最適なクラウドストレージの選定を支援しています。
業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。
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