多くの企業がスプレッドシートを活用し、データ管理を行っています。しかし、スプレッドシートでの管理は、作業の非効率性を生み出すことがあります。
特に、営業活動において、見積もり作成から請求書発行までの流れで、その非効率性が顕著に現れることがあります。kintoneは、スプレッドシート管理が抱えるこのような課題を解決し、企業のデータ管理と業務プロセスを改善するプラットフォームです。
なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。
スプレッドシート管理における課題
スプレッドシートを用いたデータ管理には、複数の課題が存在します。
- 営業プロセスの非効率性
- 複雑な見積もり作成と管理の難しさ
- 正確なデータ集計の難しさ
kintoneへの移行を検討する企業が直面する具体的な問題点を解説します。
営業プロセスの非効率性
スプレッドシートによるデータ管理は、営業プロセスにおける非効率性を生み出すことがあります。
特に、見積もり作成から請求書発行までの業務フローにおいて、多くの手間を要し、全体の作業効率が低下する要因となります。
複雑な見積もり作成と管理の難しさ
企業によっては、8種類もの見積書を作成する場合があります。これらの複数の見積もりをスプレッドシートで管理し、細かく入力する作業は、現場の担当者にとって大きな負担となることがあります。
また、単価や概要など、各プランで変動する項目を効率的に管理することも難しい場合があります。
正確なデータ集計の難しさ
スプレッドシートでの管理では、データが適切に入力されていない場合、正確な集計を行うことが難しい場合があります。
例えば、受注売り上げ予算や完工売り上げ予算といった目標を、担当者別に集計するような細かなデータ分析は、スプレッドシート単独では容易に実施できません。
kintoneがスプレッドシート管理の課題を解決する仕組み
kintoneは、スプレッドシートが抱えるデータ管理の課題を、さまざまな機能で解決します。
- 既存フォーマットの活用方法
- 顧客・案件データの一元管理
- 複雑な見積もり作成への対応
- 多様なデータ分析機能
具体的な仕組みを説明します。
既存フォーマットの活用方法
kintoneを導入する際、既存のスプレッドシートのフォーマットを大きく変更する必要はありません。
kintoneは、現在のフォーマットにデータを差し込み印刷する形で出力できる機能を持っています。
これにより、新たなシステム導入に伴うフォーマット作成の手間を省きながら、運用を開始できます。
顧客・案件データの一元管理
kintoneは、顧客マスターアプリを軸に、案件進捗管理や建設工事台帳アプリなどを連携させてデータを一元的に管理できます。
例えば、ウェブからの反響やチラシからの反響といった情報を顧客データに関連付けて入力することで、プラン別の制約率などを算出できます。これにより、マーケティング活動への活用も可能となります。
複雑な見積もり作成への対応
kintoneには、「テーブル」という機能があり、複数の項目をまとめて入力・管理することが可能です。
例えば、見積書に記載するプランの概要や単価など、変動する可能性のある項目を効率的に入力できます。
また、kintoneの標準機能で対応できない複雑な入力要件には、「プラグイン」と呼ばれる拡張機能を活用できます。プラグインにより、新規作成時に特定の項目に初期値を自動で入力する設定なども行えます。
多様なデータ分析機能
kintoneにデータを入力することで、様々な角度からのデータ集計が可能になります。例えば、最終的にどのプランで契約が成立したかの情報を入力しておくと、プラン別の制約率を算出できます。
また、場所ごとのプラン内訳なども把握でき、マーケティング施策の立案に役立てられます。正確なデータ集計により、企業全体の目標達成に向けた状況を明確に把握できるようになります。
kintoneと他システムとの連携
kintoneは、他の外部システムとの連携も可能であり、業務の効率化をさらに進めます。
Money Forwardとの連携
kintoneはMoney Forwardと連携できます。具体的には、kintoneで作成した請求書をMoney Forward Switchに連携し、登録する機能があります。
この連携にはプラグインが必要となり、月額15,000円程度の費用がかかる場合があります。詳細な情報の連携は限定的ですが、将来的な拡張として検討できる連携方法です。
Andpadとの連携
建設業界で利用されるAndpadのようなシステムとの連携も可能です。
Andpadで管理されている情報をkintoneに吸い上げる形で連携させることで、各システムの強みを活かした運用を実現できます。
kintone導入後の運用における留意点
kintoneは、システムとしての構築は多岐にわたる機能を実現できますが、実際に現場で運用が定着しないケースも多く見られます。システムを導入する際は、社内で運用体制を確立し、利用者がスムーズに利用できるような環境を整えることが重要です。
サポートサービスの活用 kintoneの導入や運用を支援するサービスも提供されています。例えば、「運用サポート」サービスは、定期的なミーティングを通じて不明点の解消を支援し、運用が軌道に乗るまでサポートします。このようなサービスを活用することは、運用定着に役立ちます。
まとめ
スプレッドシートでのデータ管理は多くの企業にとって身近な方法ですが、作業効率や複雑なデータ集計において課題を抱える場合があります。
kintoneは、既存のフォーマットを活用しながら、顧客管理、案件進捗、見積もり作成といった営業プロセスを一元的に管理し、効率化を図ることができます。
さらに、Money ForwardやAndpadなど他システムとの連携も可能で、業務全体の連携性を高めます。kintoneの導入は、仕組みの構築だけでなく、継続的な運用が重要です。
適切な運用サポートも活用しながら、kintoneを導入することで、データ管理と業務効率の向上を実現できるでしょう。
なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。
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