kintone導入に向いていない企業の特徴とは?専門システムとの違いを解説

小川喜句

ペパコミ株式会社代表取締役小川 喜句

ペパコミ株式会社代表取締役。youtubeにて「kintone活用ちゃんねる」と、kintoneのプラグインメディア運営。kintoneの構築や内製化を伴走支援を行なっており、kintone運営会社「サイボウズ社」のビジネスにおいて、顕著な実績を上げたパートナー企業や個人を表彰する制度である「CYBOZU AWARD 2022」を受賞。サイボウズ評価制度3年連続2つ星を受賞し、セールス部門(2023~2024年) インテグレーション部門(2022~2024年)も受賞。

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この記事では、kintoneの導入が向いていない企業の特徴について詳しく解説します。

また、kintoneと専門パッケージシステムとの違いについても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。

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目次

kintone導入に向いていない企業の特性

kintone導入を検討すべき企業の特性

kintoneは、多様な業務に対応できる柔軟なシステムとして知られています。しかし、特定の特性を持つ企業は、kintone導入を再検討する必要があるかもしれません。

  • 専門パッケージシステムへの過度な期待
  • 現状業務フローへの固執

システム導入において、企業が抱く期待と実際のシステムの特性が合致しない場合、望ましい成果を得られない可能性が考えられます。

専門パッケージシステムへの過度な期待

専門パッケージシステムへの過度な期待

特定の業界や業務に特化した専門パッケージシステムは、長年のノウハウや業界内からのフィードバックに基づいて開発され、高い完成度を持っています。

例えば、中古品買取業務や建設業界の積算・見積もりシステムなど、特定の機能に深く特化したシステムが存在します。このような専門システムが持つ機能をkintoneで全て実現できると期待してしまう企業は、導入に慎重になるべきです。

専門パッケージシステムで可能であった事柄を、そのままkintoneで再現することは難しい場合が多いからです。

自社の業務に必要な機能が、すでに高い完成度で提供されている専門システムに限定される場合、その代替としてkintoneを検討すると、機能面での不足を感じる可能性があります。

kintoneの本来の特性を理解しないまま導入を進めると、システム導入後に「これはできないのか」という不満につながることも考えられます。

現状業務フローへの固執

現状業務フローへの固執

kintoneは、ある程度の業務フローをシステムに合わせることで、広く多様な業務を一元的に整理できる特性があります。

しかし、現状の業務フローに固執し、それを一切変更せずにkintoneに適用しようとする企業は、kintoneの導入が困難になる場合があります。

特に、特定の業務において深く専門的な機能を持つ既存のパッケージシステムと全く同じ機能をkintoneで再現しようと考える場合、その実現は難しいと指摘されています。

このような場合、システム導入の目的とkintoneの特性が合致しないため、期待する効果を得られない可能性があるからです。

kintoneは業務に合わせて柔軟にカスタマイズできますが、専門的な機能や、業界特有の複雑な計算処理などを完全に再現することは、多大なコストや時間が必要となるか、そもそも実現が困難な場合があることも理解しておく必要があります。

専門パッケージシステムとkintoneの特性比較

専門パッケージシステムとkintoneの特性比較

kintone導入の判断には、専門パッケージシステムとkintoneそれぞれの特性を深く理解することが重要です。両者の違いを明確にすることで、自社に最適なシステム選択が可能となります。

専門パッケージシステムが持つ特性

専門パッケージシステムが持つ特性

専門パッケージシステムは、特定の業界や業務のために開発されたシステムです。長年にわたりその業界を研究し、実際に利用する業界人のフィードバックを元に改善が重ねられてきた結果、完成度が高く、特定の業務に特化した深い機能を提供します。

例えば、建設業界における積算の計算や見積もりを専門とするシステムは、その分野において非常に高度な機能を持つと考えられます。

これらのシステムは、特定の業務を高い水準でサポートするために設計されているため、その業務においては効率よく作業を進めることができるシステムであると言えるでしょう。

また、特定の業務に特化しているため、その分野に関する専門知識がシステム内に詰め込まれています。

kintoneが持つ特性

kintoneが持つ特性 

kintoneは、特定の分野の業務だけでなく、企業の幅広い業務をアプリケーション化し、クラウド上で一元管理できる柔軟なシステムです。

専門パッケージシステムほど特定の業務に深く特化しているわけではありませんが、幅広い業務に対応できる汎用性を持っています。kintoneは、ある程度業務をシステムに合わせることで、多様な業務の情報を整理し、一元化することが可能になります。

これにより、部門間の情報共有や業務の横断的な管理がしやすくなるメリットがあると言えます。ノーコードやローコードで自由にアプリを作成できるため、自社の業務に合わせた柔軟なシステム構築が可能となり、複数の業務を統合して管理する基盤として利用できます。

両システムの根本的な違い 専門パッケージシステムとkintoneの根本的な違いは、そのカバー範囲と機能の深さにあります。以下の表で、それぞれの特性を比較します。

専門パッケージシステム kintone
特性 狭く、特定の業界や業務に特化 広く、様々な業務に対応可能
機能の深さ 非常に深く、長年のノウハウが蓄積 そこそこ深く、汎用的な機能を提供
業務適合性 システムに合わせて業務を調整する必要性が低い ある程度、業務をシステムに合わせる必要があり
完成度 特定の分野においては高い 他の業務への応用や全体の一元管理に強み

この比較からわかるのは、専門パッケージシステムが「狭く深く」特定の業務に特化している一方で、kintoneは「広くそこそこ深く」様々な業務をカバーできるシステムであるという点です。

専門システムのような特定の業務に特化した深い機能は、kintoneで完全に再現することが難しい場合が多いと認識しておくべきです。

kintone導入を成功させるための考え方

kintone導入を成功させるための考え方

kintoneの導入を成功させるためには、その特性を理解し、適切な戦略を立てる必要があります。誤解を避け、期待通りの成果を得るためにも、導入前に以下の考え方を持つことが重要です。

柔軟な業務フローの再設計

柔軟な業務フローの再設計

 kintoneの導入においては、既存の業務フローをkintoneの特性に合わせて再設計する柔軟性を持つことが望ましいです。

例えば、特定の業務フローがkintoneにそのままでは適合しない場合、その業務フロー自体を見直すことで、kintoneの持つ機能を最大限に活用できる場合があります。

これは、単にシステムを導入するだけでなく、業務改善の機会と捉えられます。現状の業務プロセスを詳細に把握し、必要に応じて変更を加えることで、kintoneの導入効果を最大化することが可能です。

既存システムとの連携活用

既存システムとの連携活用 

kintoneと専門パッケージシステムは、どちらか一方を選ぶという関係性ばかりではありません。

それぞれのシステムが得意とする分野で活用し、連携させることも有効な選択肢です。例えば、建設業界の積算業務のように、kintoneでの再現が困難な専門的な計算は専用システムで行い、その結果をkintoneに取り込んで全体の管理を行うといった運用が考えられます。

このように、それぞれのシステムの強みを活かした柔軟な組み合わせ対応は、企業全体の一元管理を推し進める上で有益です。

特に、特定分野の業務で高い完成度を求める場合は専門システムに任せ、その情報をkintoneで集約して活用する流れを構築することが推奨されています。

長期的な視点での検討

長期的な視点での検討

kintoneの導入は、目の前の特定の業務課題を解決するだけでなく、中長期的な視点で企業の業務全体に与える影響を考慮して検討することが重要です。初期の導入段階では、既存の業務をkintoneに移行するための準備に時間と労力を要する場合があります。

しかし、一度運用に乗ってしまえば、他の業務への活用や横断的な管理が可能となり、企業の生産性向上に寄与する可能性を秘めています。

目先の部分だけでなく、会社全体の情報管理や業務連携の基盤としての役割を期待して検討を進めることが重要です。

長期的な視点を持つことで、個別の業務最適化に留まらず、企業全体の業務効率化やデータの一元化といった大きなメリットを享受できるかもしれません。

kintone導入に向いていないか分からない方はペパコミ株式会社へご相談ください

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kintoneは柔軟性と汎用性を持つ一方で、すべての企業や業務に最適とは限りません。専門パッケージシステムのような高度で特化した機能をそのまま再現するのは難しく、現状の業務フローを見直す柔軟性が求められます。

導入にあたっては、自社の業務特性を見極めた上で、kintoneの特性に合わせた設計と活用戦略を立てることが重要です。また、専門システムとの連携によって、それぞれの強みを活かす運用も効果的。短期的な利便性だけでなく、長期的な業務効率化や全体最適を視野に入れて導入を進めることが、kintoneの真価を引き出す鍵となります。

なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。

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ペパコミ株式会社代表取締役小川 喜句

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