kintoneのポータル画面とアプリ設定は、利用者の使いやすさに直結します。
本記事では、無料機能でkintoneをより活用するためのポータルとアプリ設定の具体例、そしてその背景にある考え方を紹介します。
視覚的なわかりやすさを追求した設定方法を学ぶことにより、kintoneをよりスムーズに運用できるはずです。
本記事の内容はプラグインの本来の目的や全ての使い方を網羅しているわけではない可能性があることを理解しておきましょう。実際にプラグインを導入する際は、提供元が公開している公式情報なども合わせて確認することをおすすめします。
あくまでこんなことが出来るんだ。というイメージをしてもらう目的で記事にしていることをご了承下さい。
なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。
kintoneポータル画面の調整
kintoneポータル画面の調整に関して解説します。
- 社内共有事項とアプリへの導線表示
- アプリ内グラフのポータルへの埋め込み
kintoneのポータル画面は、社内の情報共有の中心地であり、業務のスタート地点となる場所です。
このポータル画面を適切に調整すると、利用者は求める情報や日常的に利用するアプリへ迷うことなくアクセスできます。
結果として、業務効率の向上と利用者のストレス軽減に貢献します。
社内共有事項とアプリへの導線表示
ポータル画面に社内共有事項や頻繁に利用するアプリへの導線を明確に設定することは、利用者の利便性を大きく高めます。
例えば、ペパコミ株式会社では営業部スペースのお知らせ欄に、関連するアプリのアイコンとURLを貼り付けています。
この設定により、利用者はクリック一つで目的のアプリにダイレクトに移動可能です。
日々の業務で特定のアプリを繰り返し利用する場合、手動でアプリを探す手間が省けるため、業務フローがスムーズに進み、作業の中断を最小限に抑えられます。
このようなワンクリックアクセスは、特に作業頻度の高いアプリにおいて、その効果を発揮するでしょう。
アプリ内グラフのポータルへの埋め込み
各アプリ内で集計されたグラフをポータル画面に表示させると、最新の業務状況をポータル上で視覚的に把握可能です。
例えば、営業管理アプリで集計した商談の確度を示すグラフをポータル画面に表示します。
利用者はこのグラフを通じて、現在の商談状況を一覧で確認し、さらにグラフの特定の項目をクリックすると、該当するデータが絞り込まれて詳細な一覧が表示されます。
これにより、現状把握から具体的なデータへのアクセスまでをポータル画面上で行え、迅速な意思決定を実現できるでしょう。
グラフをダッシュボードに貼り付ける機能は、kintoneの基本的な機能でありながら、その存在を知らない利用者も存在します。
この機能を活用すると、リアルタイムのデータを共有し、チーム全体の情報格差を解消する一助となります。
kintoneアプリのアイコンとデザイン設定
kintoneアプリのアイコンとデザイン設定に関して解説します。
- アプリアイコンの選定と設定
- デザインテーマとアイコン色の統一
アプリのアイコンとデザインテーマの調整は、利用者の視覚的な理解を深め、操作時のストレスを軽減するために重要です。
これにより、アプリの識別が容易になり、スムーズな作業を支援します。
アプリアイコンの選定と設定
kintoneのアプリにはデフォルトのアイコンが用意されていますが、外部のアイコンサイトから画像をダウンロードし設定できます。
アプリの用途や内容に合わせてアイコンを自由に選べるため、利用者が視覚的にアプリの目的を理解しやすくなります。
アイコンサイトは、様々な種類の画像を提供しており、アプリの特性に応じた選択が可能です。以下に、動画内で紹介された二つのアイコンサイトの概要を示します。
アイコンサイト名 | 特徴 | 用途例 |
アイコン | カラフルな絵柄と色が豊富に揃う | 汎用的なデザイン、様々なアプリに適用したい場合 |
クマアイコン | 白い背景のアイコンが中心、ダウンロード時に色変更が可能 | 特定のテーマカラーに合わせたい場合、検索でアイコンを探したい場合 |
アプリのアイコン設定は、請求書アプリを例に、設定画面から希望の画像をアップロードする手順で進めます。
これにより、アプリの機能が一目でわかるようになり、利用者の操作ミスを減らすことにも繋がります。
デザインテーマとアイコン色の統一
アプリのアイコンとデザインテーマの色を統一することは、利用者の視覚的な識別を助けます。
アプリを開いた際に、デザインテーマの色がアイコンの色と一致していれば、利用者は視覚的に「この色のアプリはこれだ」と認識可能です。
例えば、請求書アプリに黄色のアイコンを設定した場合、デザインテーマも黄色に設定します。
この統一された色は、アプリを識別する際の目印となり、利用者が目的のアプリを迅速に認識するために役立ちます。
このように色でアプリを覚えることで、利用者の操作がスムーズになるはずです。
現場では「黄色のアプリ開いといて」のように、色による指示が通じる場合もあり、コミュニケーションの円滑化にも貢献するでしょう。
kintoneポータル画面からのアプリへのアクセス強化
kintoneポータル画面からのアプリへのアクセス強化に関して解説します。
- ワードの表機能を利用したレイアウト作成
- アイコンとアプリURLの紐付け
kintoneのポータル画面は、各アプリへのアクセスポイントとしても機能します。
利用者がストレスなく目的のアプリへ移動できるような設定を施すことで、日常業務におけるアプリの利用がよりスムーズになります。
ワードの表機能を利用したレイアウト作成
ポータル画面にアプリへのリンクを並べる際、ワードの挿入メニューにある表機能を利用して枠を作成できます。
これにより、整理された見た目でアプリのアイコンとリンクを配置可能です。
この設定のポイントは、表をコピーする際に「自動調整でウィンドウサイズに合わせる」を選択する点です。
この設定により、利用者の画面サイズやダッシュボードの幅に合わせて表示が自動的に調整されるため、どの環境からアクセスしても見やすいレイアウトを維持できます。
この自動調整機能は、多様なデバイスからのアクセスを考慮した際に、特に有用な設定です。
アイコンとアプリURLの紐付け
ポータルに貼り付けたアプリのアイコンに、該当アプリのURLを紐付けることで、アイコンをクリックするだけでアプリに移動できるように設定します。
まず、アイコン画像をポータルに添付し、利用しやすい大きさにサイズを調整します。
次に、画像にURLを埋め込みましょう。
請求書アプリを例に、そのアプリのURLをコピーし、アイコンに紐付けます。
この際、リンク先の設定で「新しいタブで開く」か「同じタブで開く」かを選択可能です。基本的に新しいタブで開く設定が推奨されます。
その理由として、元のポータル画面を維持したままアプリを開けるため、利用者が操作中にポータルに戻りたい場合に容易に戻れる点が挙げられます。
しかし、タブが増えることを好まない利用者もいるため、運用状況や利用者の好みに合わせて設定を変更する選択も可能です。
アイコンの下には、アプリ名などの文字を追記することも可能で、これによりさらにアプリの識別が容易になるはずです。
kintone設定における利用者の視点と影響
kintone設定における利用者の視点と影響を紹介します。
- 利用者の使いやすさへの配慮
- 視覚的ストレスの軽減と作業の円滑化
- 機能の背景にある「考え方」の理解
kintoneの設定において、利用者の視点を取り入れることは、システムの活用度を向上させる上で極めて重要です。
単に機能を配置するだけでなく、利用者がどのように感じるかを考慮した設計が求められます。
利用者の使いやすさへの配慮
kintoneの構築時には、利用者が実際に利用する際の使いやすさを重視すべきです。
例えば、アプリ入力までのクリック回数を減らす工夫や、システム的な見た目を避け、視覚的に理解しやすいデザインにするなどの配慮が考えられます。
これにより、作業者が入力時に感じる心理的な抵抗を軽減し、スムーズな業務遂行を促します。
利用者が直感的に操作できるシステムは、日々の業務負担を軽減し、誤操作のリスクを減らすことにも繋がるでしょう。
視覚的ストレスの軽減と作業の円滑化
ポータル画面やアプリアイコンを整えることで、利用者に視覚的なストレスを与えません。
色でアプリを識別できるようにすることで、利用者は迷うことなく目的のアプリにアクセスし、作業をスムーズに進められます。
この設定は、kintoneの担当者が楽しみながら構築できる要素でもあります。
視覚的な統一感は、システムの全体的な印象を向上させ、利用者がkintoneを積極的に利用するきっかけにもなり得るでしょう。
機能の背景にある「考え方」の理解
kintoneの機能一つ一つを理解するだけでなく、なぜその設定を行うのかという「考え方」を理解しなければなりません。
例えば、アイコンの色とテーマの色を合わせる理由は、現場で「あの青いアプリ」「黄色のアプリ」といった形でコミュニケーションが成立するからです。
このような現場の状況を想像し、利用者が使いやすいように設計する視点が、kintoneを最大限に活用する上で重要です。
簡単な機能であっても、その背後にある利用者の使いやすさを考慮した設計思想を理解することは、kintone構築において欠かせません。
利用者の立場に寄り添うことで、形だけのシステムではなく、実際に利用される生きたシステムを作り上げられます。
まとめ |kintoneを活用する際は利用者の使いやすさを考慮しよう
本記事では、kintoneのポータルとアプリの設定について、利用者の視点に立った無料での設定方法を紹介しました。
ポータルでの情報共有とアプリ導線の整備、アプリアイコンとデザインテーマの統一、そしてポータルからのアプリへのスムーズなアクセス強化は、kintoneの利用促進に繋がります。これらの設定は、視覚的なストレスを減らし、業務を円滑に進める上で重要です。
kintoneの機能を活用する際は、常に利用者の使いやすさを考慮した「考え方」を念頭に置くことで、より活用されるシステム構築を目指しましょう。
なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。
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