kintoneにおけるドロップダウンフィールドの選定は、アプリの利便性に大きく影響します。
本記事では、ドロップダウンフィールドの基本的な特性から、現場での運用における注意点、そして活用すると良い具体的なシーンまでを詳しく解説します。
kintoneアプリ作成の際に、どの選択肢フィールドを用いるべきか判断するための参考にしてください。
なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。
kintoneの選択肢フィールドの重要性
kintoneのアプリ作成において、ラジオボタン、チェックボックス、ドロップダウンなどの選択肢フィールドは重要な要素です。
視聴者や顧客からの要望が多く、選択肢フィールドについての解説が求められています。これらのフィールドは、それぞれの特徴を理解し、使いこなすことで、kintoneをより効果的に活用できるとされています。
選択肢フィールドのすべてを理解することは、効果的な使い方ができるため不可欠です。
kintoneアプリを設計する際には、何をしたいのか、何をさせたいのかという目的から逆算して、アプリの構築を進めることが大切です。
その過程で選択肢が必要な場合、どのフィールドを使用すべきか迷うことが多いという声があります。今回は特にドロップダウンフィールドに焦点を当てて解説します。
ドロップダウンフィールドの主な特徴
ドロップダウンフィールドには、主に四つの特徴があります。
- 選択肢から一つを選択することが必須
- 初期値の設定が可能
- 非選択も可能
- 展開からの選択と運用側の手間
ドロップダウンフィールドでは、選択肢の中から一つを選ぶ形式が一般的です。これはプルダウンと呼ばれることもあります。必ず一つを選択させるよう設定することもできます。
選択肢を表示するために一度クリックし、表示された項目の中から選択するという二段階の操作が必要です。この特性が運用における手間となることがあります。
ドロップダウンフィールドが抱える運用上の課題
ドロップダウンフィールドは、一見すると直感的に見えるため、kintone初心者ほど利用しがちな傾向にあります。しかし、安易なドロップダウンの使用は避けるべきだとされています。
ドロップダウンフィールドには運用上の手間が存在します。項目を選択するために、一度クリックして項目を展開させ、それから選択するという2段階の操作が必要となるためです。
他の選択肢フィールドでは1回のクリックで選択が完了する場合が多いのに対し、ドロップダウンでは「2段階の工数」が発生します。
アプリケーションを作成する側からすると、この2段階の操作は些細な手間だと感じてしまうかもしれません。しかし、実際にkintoneを運用する利用者からすると、この手間は非常に面倒に感じられます。
運用担当者や現場のユーザーがこの手間を「わがまま」と捉えてはなりません。このドロップダウンフィールドに関する現場からの要望は、他の選択肢フィールドへの改善の余地があること、そして現場の運用に直結する重要な要望であると認識すべきです。
ドロップダウンが関わるアプリは、それ以上は使いづらいという明確な意見もあります。
ドロップダウンフィールドの活用が推奨される場面
ドロップダウンフィールドを慎重に検討し、活用が推奨される場面は主に二つあります。
- 項目数が多い場合
- スマートフォンでの利用がメインのアプリの場合
それぞれ解説します。
項目数が多い場合
選択肢の項目数が非常に多い場合、ドロップダウンフィールドが役立ちます。項目数が多い状況でラジオボタンを使用すると、画面が非常に見づらくなるためです。
スマートフォンでの利用がメインのアプリの場合
kintoneアプリがスマートフォンでの使用を主な目的としている場合に、ドロップダウンフィールドは特に有効です。スマートフォンでラジオボタンやチェックボックスを表示すると、非常に見づらくなるためです。これは、スマートフォン画面の特性に起因します。
例えば、ラジオボタンは選択肢の一つ一つが画面上で1行分のスペースを使用します。もし5つの項目があれば、それだけで5行分のスペースを占有することになります。これは、画面が小さいスマートフォンにおいては、非常に「燃費が悪い」表示方法であると言えます。選択肢の項目だけで画面が埋め尽くされてしまい、結果として入力するためのスペースがほとんどなくなってしまう事態が発生します。
一方、ドロップダウンフィールドを使用すると、選択肢が表示されている間を除き、画面上での占有スペースを1個分に抑えることができます。これにより、スマートフォンの画面がシンプルに見え、利用者が入力しやすい視認性を保つことが可能になります。したがって、スマートフォンでの利用が中心となるアプリでは、ドロップダウンフィールドの利用を検討してください。
フィールドタイプ | 特徴 | スマートフォンでの表示 | 運用上の手間(PCの場合) |
ドロップダウンフィールド | 項目を非表示で展開して選択 | 占有スペースが少ない | 2段階の操作が必要 |
ラジオボタン | 項目を常時表示し、クリックで選択 | 占有スペースが多い | 1段階の操作で選択 |
チェックボックス | 項目を常時表示し、クリックで複数選択 | 占有スペースが多い | 1段階の操作で選択 |
まとめ
ドロップダウンフィールドはkintoneの重要な選択肢フィールドの一つですが、その特性を理解せずに安易に利用することは避けるべきです。特にPC環境での運用においては、2段階の操作が必要となるため、ユーザーに負担をかける可能性があります。
しかし、項目数が多い場合や、スマートフォンでの利用がメインとなるアプリの場合には、そのコンパクトな表示特性が大きな利点となります。kintoneアプリを作成する際は、現場の運用状況と利用環境を考慮し、ドロップダウンフィールドを慎重に選択してください。
なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。
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