「タイムリーに顧客情報が把握できない!」
「担当者ごとにバラバラに情報管理しているため情報収集に時間がかかる!」
このように、社内で担当者ごとに顧客管理をしていて、困った経験がある人は多いのではないのでしょうか。
本記事では、kintone(キントーン)で顧客管理をする方法について詳しく解説します。顧客管理をkintoneを用いて得られるメリットや実際の成功事例も紹介します。
部署や担当者ごとに顧客情報を管理していると、各々が管理しやすい方法で管理をしてしまうことが一般的です。そこで、kintoneを使うことでデータを一元管理することが可能です。kintoneで顧客管理アプリを作る方法や、kintoneと連携できる機能で効率的に顧客管理できる方法について解説していきます。
kintone(キントーン)で顧客管理で業務を効率化できる!
顧客管理は、顧客の情報や取引の履歴を管理することです。一般的に、Excelで顧客管理がされています。しかし、Excelでの顧客管理はデータを共有しにくいことや、複数の人が同時に編集できないなどの課題点が存在します。
Excelでの顧客管理業務をkintone(キントーン)の使用で、データを一元で管理し、いつでも編集・確認・修正が可能です。
自社の担当者の数や業務数に応じてカスタマイズすることができるため、より効率的な業務処理ができます。
kintone(キントーン)で顧客管理を行う3つのメリット
kintoneを使えば顧客管理の効率化を図れることがわかったと思います。ここでは、kintoneで顧客管理を行うメリットを以下の3つに分けてお伝えします。
- データを一元管理できる
- 変更履歴が一目でわかる
- どこからでも情報を確認・分析・修正できる
データを一元管理できる
kintoneで顧客管理を行う1つ目のメリットは、データを一元管理できることです。従来の管理方法では、顧客の情報がさまざまな場所に散在し、情報の収集や検索に時間がかかることがありました。
kintoneを導入すると、散在した顧客情報を一元管理ができます。全社員が担当者を回らずとも、必要な情報に簡単にアクセスが可能です。
複数人の管理による情報の分散や二重対応、対応漏れを防止し、顧客管理の効率化が実現されます。
変更履歴が一目でわかる
2つ目のメリットは、変更した箇所を履歴として見ることができることです。変更した内容が間違っても、変更内容を元に戻すことも可能ですので誤った操作をした際も安心です。
一般的にExcelファイルなどでの顧客管理では、誰がいつどこをどのように変更したのかが分からないことが課題点になります。
kintoneでは、変更した箇所を自動で記録してくれる機能が付いています。そのため、変更した担当者・いつ変更されたか・どこを変更したのかが一目でわかります。データの不明瞭さや責任の不在などのトラブルがなくなるため、より効率化を図ることが可能です。
どこからでも情報を確認・分析・修正できる
3つ目のメリットは、どこからでも情報を確認・分析・修正できるところです。kintoneは、データがクラウド上で管理できるため、社内にいなくても情報の確認や分析ができます。
kintoneならどこにいても情報を分析し、戦略を立てることが可能なため、在宅勤務の方でも会社に行く必要がなくなります。
顧客情報を最新の状態を保てる
4つ目のメリットは、顧客情報を最新の状態を保つことができ、リアルタイムで情報の更新・共有が可能になることです。顧客情報をリアルタイムで共有されることで、迅速な対応が可能になります。
過去の顧客対応や進捗状況も確認できるため、社内全体でkintoneを通じて顧客の情報を把握し、案件に対応できるようになります。
kintone(キントーン)で顧客管理アプリの作り方【2ステップ】
これまで、kintoneで顧客管理をするメリットを解説してきました。本項では、実際にkintoneで顧客管理アプリを作る方法を以下の2ステップに分けて解説していきます。
- 顧客管理アプリをつくるスペースを決める
- 今ある顧客管理を置き換える
ステップ①顧客管理アプリをつくるスペースを決める
顧客管理アプリを作成するためには、部署やチームごとに「スペース」を作成します。
kintoneを開き、「スペース」の右側の+(プラス)ボタンから「スペースを作成」を選択します。
スペース名は、部署名など任意の名称を入れます。(スペース名は後からも変更可能です)
メンバーは登録せずに「スペースのポータルと複数のスレッドを使用する」のチェックリストにチェックを入れてから保存します。(メンバーは後からも追加可能です)
これで、顧客管理アプリの基本である「スペース」ができましたので、次にアプリを作成していきます。
ステップ②今ある顧客管理を置き換える
先ほど作ったスペース内にアプリを作成していきます。
スペース内の右側にある「アプリ」の+(プラス)ボタンを押し、「はじめから作成」を選択します。
作成画面のパーツをフォームにドラッグ&ドロップするだけでアプリが作成できます。エクセルや顧客台帳で顧客の管理をしている場合は、その項目を配置していきます。各パーツの詳細は、kintone公式のヘルプで調べることが可能です。
配置したパーツにカーソルを合わせ、歯車アイコンの「設定」から顧客管理をしたい情報を登録し、保存したらアプリは完成です。
「アプリの公開」をするとアプリに情報を登録できるようになります。
kintone(キントーン)で顧客管理を効率的に実現するコツ【3選】
ここまでは、kintoneで顧客管理アプリを作る方法をみてきました。本項では、より効率的にkintoneを利用するための以下の3つのコツを紹介します。
- プラグインの活用
- 業務ごとアプリを分ける
- アプリはできるだけシンプルにしておく
プラグインの活用
1つ目のコツは、プラグインを活用する方法です。kintoneは、標準搭載機能だけでも十分ですが、プラグインを使用することで、自社に合ったアプリを作ることが可能です。
現在、kintoneと連携できるさまざまなプラグインが公開されており、無料でも使えるものが多く存在します。
以下の3つは顧客管理のおすすめなプラグインです。
- 情報更新プラグイン(アプリ間の情報を自動で更新してくれる)
- 法人番号検索プラグイン(法人名から法人番号を検索、法人番号から住所を自動入力してくれる)
- アプリ間レコード更新プラグイン(アプリAのデータが更新されたとき、アプリBのデータを自動更新してくれる)
自社に必要なプラグインを導入することで、さらなる業務効率化を図ることができ、よりよいアプリの構築につながります。
業務ごとにアプリを分ける
2つ目のコツは、業務ごとにアプリを分ける方法です。同じ内容の仕事をしているチームやメンバーごとにアプリを作ることで、そのチームに必要な情報を効率よく共有ができます。
営業・管理・サポートなど、チームごとにアプリを作成し、それぞれのチームが必要とする情報だけを確認できるシステムを構築すれば、業務効率はさらに向上します。
アプリはできるだけシンプルにしておく
4つ目のコツは、アプリをできるだけシンプルにする方法です。kintoneのメリットは、シンプルなアプリの構築ができることですが、項目を増やしてしまうとアプリの使いやすさや効率性が低下してしまいます。
入力の手間を極力減らし、顧客管理に必要な情報を確実に登録してもらえるよう構築することがコツです。kintoneはその都度項目を追加・変更・削除ができるため、実際に毎日運用しながら改善していくことをおすすめします。
kintone(キントーン)の顧客管理を使った成功事例【3選】
以下では、kintoneの顧客管理を使った成功事例を詳しく解説していきます。
今回は以下の3社の成功事例や活用して得られた成果も紹介します。自社の方向性にマッチしたサイトがありましたら、ぜひ参考にしてみてください。
- 関西電力株式会社
- 東急百貨店
- 住友不動産
関西電力株式会社|社内スタートアップの業務システム&会計に kintone × freeeを採用
参考:関西電力株式会社
エネルギー事業や送配電事業、情報通信事業を展開している関西電力株式会社はkintone × freeeを採用しています。
関西電力株式会社がkintoneを導入したのは、少数精鋭で多くの事業を推進していくため、一元管理できる仕組みが必要だったからです。
kintoneの導入に加え、freeeを採用することでより効率化を図っています。必要な情報をkintoneの請求書アプリに入力し、freee側にシームレスに情報が展開できるシステムを構築しています。
東急百貨店|百貨店がノーコードツールkintoneで顧客接点のデジタル化に成功
参考:東急百貨店
エネルギー事業や送配電事業、情報通信事業を展開している関西電力株式会社はkintone × freeeを採用しています。
関西電力株式会社がkintoneを導入したのは、少数精鋭で多くの事業を推進していくため、一元管理できる仕組みが必要だったからです。
kintoneの導入に加え、freeeを採用することでより効率化を図っています。必要な情報をkintoneの請求書アプリに入力し、freee側にシームレスに情報が展開できるシステムを構築しています。
さまざまな事業を展開しているからこそ、迅速に対応できる環境整備が必要だった東急百貨店は、kintoneを導入することで顧客カルテアプリで営業の動きを見ることができるようにしました。
住友不動産|工程管理の品質向上と業務効率化に大きく貢献
参考:住友不動産
都市開発、超高層ビルやマンション、注文住宅、戸建て再生事業など、不動産に関連したさまざまな事業を展開している住友不動産株式会社も、kintoneを採用しています。
住友不動産では、思考と修正を繰り返され、「行程ごとの作業内容がチェックできる仕組み」と「マニュアル閲覧・現場で撮影した写真を保管する仕組み」や「製本図などの図面を閲覧する仕組み」などさまざまな仕組みがkintoneに実装されました。
写真だけでも安全管理に関連した「安全写真」や、工事中の各工程ごとの「施工写真」、工事担当者の査定に使用する「査定写真」などの業務を細かく分け、kintoneでトータル20個前後のアプリを構築しています。
2つのkintone(キントーン)標準機能を使ってアプリをもっと便利に!
ここまでkintoneの事例をみてきて、自社でも導入したいと思う方が多いと思います。
本項では、kintoneをもっと便利に使うために、以下の2つの標準機能について紹介します。
- ルックアップ機能
- 関連レコード一覧機能
ルックアップ機能
ルックアップとは、他のアプリに登録されている情報を参照してデータをコピーができる機能になります。
よくある使い方としては、顧客情報アプリと商談管理アプリを連携させ、顧客管理番号に基づき商談状況や請求先情報などを一覧表示する仕組みです。
ルックアップ機能を使うことで、一つひとつのアプリで散らばっていた情報を一元に管理することができます。チームごとで連携させるべき情報を、ルックアップ機能を使って共有・管理ができます。
関連レコード一覧機能
関連レコード一覧とは、レコード詳細画面に「条件に一致したレコード」を一覧表示できる機能です。
顧客データと案件データを別々に管理している状態で、顧客に紐づく案件データをまとめて見たい場合などに便利な機能になっています。
関連レコード一覧機能を利用することで、顧客情報の調査や確認作業をスムーズに行うことができ、時間を節約が可能です。
kintone(キントーン)の顧客管理についてよくある質問
ここでは、kintoneの顧客管理についてよくある質問をご紹介します。kintoneでのアプリ構築を検討している際、ぜひ参考にしてみてください。
顧客管理アプリの作成は外注した方がいいですか?
顧客管理アプリの作成を外部の専門業者に依頼する方法もあります。外注することで、自社の仕様に合った高品質なアプリの開発が期待できます。また、リソースの節約や業務の効率化が図れるため、外注するケースも少なくありません。
外注する場合は、コストや納期など外注先とのこまめな調整が必要となるので、しっかりと相談できる業者選びを行う必要があります。
自社で構築することのメリットは、アプリを後から調整がしやすく、コストを抑えてアプリを作れる点です。初めてkintoneを使う方や、確実な成果を得たい方は、外注をおすすめします。
kintone(キントーン)を使用して顧客管理を効率化しよう!
以上、kintone(キントーン)で顧客管理をする方法をご紹介いたしました。
kintoneではスペースを作り、顧客管理アプリを作ることができることがわかりました。自社の状況に応じて、プラグインを使用するなどの工夫で、より効率的に顧客管理を行うことができます。
多くの有名企業も利用しているkintoneは、いつでもどこでも使うことがことができるため、顧客情報を常に細心に保つことが可能です。また、変更履歴が一目瞭然で、社内で共有することも気軽にできます。
より効率的にkintoneを運用したい方やkintoneの導入で失敗をしたくない方は、一度詳しい方に相談をおすすめします。徹底的に課題を明確化し、具体策の提示を行ってくれるため、自社に合ったkintoneのワークフローの構築ができます。
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