属人化を解消する方法は?原因や放置する4つのリスク、おすすめのツールを解説

属人化を解消する方法は?原因や放置する4つのリスク、おすすめのツールを解説
小川喜句

ペパコミ株式会社代表取締役小川 喜句

ペパコミ株式会社代表取締役。youtubeにて「kintone活用ちゃんねる」と、kintoneのプラグインメディア運営。kintoneの構築や内製化を伴走支援を行なっており、kintone運営会社「サイボウズ社」のビジネスにおいて、顕著な実績を上げたパートナー企業や個人を表彰する制度である「CYBOZU AWARD 2022」を受賞。サイボウズ評価制度4年連続2つ星を受賞し、セールス部門(2023~2025年) インテグレーション部門(2022~2025年)も受賞。

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属人化の解消に取り組みたいと考えている方で、次のようにお悩みではありませんか?

「特定の人しかできない作業が多く、引き継ぎが難しい」

「担当者が不在になると業務が止まってしまう」

「マニュアルがなく、作業内容が属人的になっている」

本記事では、属人化が発生する原因や、放置することで生じるリスクをわかりやすく解説します。さらに、属人化を防ぎ、組織全体の生産性を高める具体的な解消方法も紹介します。

業務の属人化を解消し、チーム全体でスムーズに仕事を進めたいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

「ペパコミ株式会社」では、現場に寄り添ったコンサルティングとシステム構築で、属人化の根本解消を支援しています。属人化でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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目次

属人化を解消する4つの方法

属人化を解消する4つの方法

属人化は放置すれば業務の停滞や組織全体のリスクにつながります。ここでは主に次の4つの方法で解消を目指せます。

  • 業務フローを見直す
  • 業務マニュアルや社内Wikiを作成する
  • 社内コミュニケーションを活性化する
  • ITツールを導入する

各項目を詳しくみていきましょう。

業務フローを見直す

業務フローを見直すことで、誰が担当しても同じ手順で進められる体制を整えられます。業務の流れを可視化することで、無駄な工程や非効率な手順を洗い出し、改善点を明確にできます。

属人化しやすい部分を発見し、標準化を進めることがポイントです。また、作業の重複や承認の停滞などを削減することで、業務全体のスピードや正確性も向上します。

定期的に業務フローを見直す仕組みを設けることで、継続的な改善にもつながります。

業務マニュアルや社内Wikiを作成する

属人化を防ぐためには、業務マニュアルや社内Wikiの整備が欠かせません。担当者しか知らない手順やノウハウを文章や画像で共有することで、誰でも業務を再現できるようになります。

また、情報をクラウド上に一元管理すれば、最新の手順を全員が確認でき、教育コストの削減にも効果的です。社内Wikiを活用することで、更新作業やナレッジ共有を容易にし、運用を継続しやすい環境を整えられます。

新入社員や異動者の教育にも役立ち、組織全体のスキル均一化に貢献します。

社内コミュニケーションを活性化する

社内での情報共有を活発にすることは、属人化の解消に直結します。業務の進め方や課題をチーム全体で共有することで、知識の偏りを防げます。

定例ミーティングやチャットツールの導入により、気軽に相談や質問ができる環境を整えることが大切です。コミュニケーションが活性化すれば、ナレッジ共有の文化が定着し、担当者不在時でも業務が滞りにくくなります。

また、部門間の連携が強化されることで、チーム全体の生産性向上にもつながります。

ITツールを導入する

ITツールの導入は、属人化を根本から解消する有効な手段です。クラウド型の業務管理ツールを活用すれば、タスクや進捗状況を誰でも確認でき、情報の透明性が高まります。

また、申請や承認を自動化できるワークフローシステムの導入は、業務負担を軽減しつつ、手続きの属人化の防止に有効です。データを自動的に蓄積・可視化できるため、担当者の感覚に頼らず、客観的な判断が可能になります。

こうしたツールをうまく活用することで、業務の標準化と効率化を同時に実現できます。

属人化が起こる5つの原因

属人化が起こる5つの原因

属人化は偶然ではなく、組織や業務設計の弱点から生まれます。主に次の5つが発生源です。

  • 業務内容の専門性が高いため
  • 業務の工程や進め方が曖昧なため
  • コミュニケーションが不足しているため
  • 業務負荷の偏りがあるため
  • レガシーシステムの影響があるため

各項目を詳しくみていきましょう。

業務内容の専門性が高いため

専門スキルが必要な業務では、特定の人にしか対応できない状況が生まれやすくなります。

技術や知識を体系化せず、担当者の経験や感覚に依存していると、属人化が進行しやすいです。

教育や引き継ぎの仕組みが整っていないと、後任者が育たず、業務継続に支障をきたす可能性があります。担当者に負荷が集中しやすいため、離職や異動によるリスクも高まります。

業務の工程や進め方が曖昧なため

業務の流れが明文化されていないと、担当者ごとに手順や判断が異なり、標準化が進みません。工程が曖昧なまま業務を進めると、全体像を把握できず、属人化が加速するおそれがあります。

引き継ぎ時に混乱が生じやすく、ミスや業務停滞の原因にもなります。業務プロセスを明確にし、誰でも同じ品質で作業できる体制を整えることが重要です。

コミュニケーションが不足しているため

コミュニケーションが不足しているため

社内で情報共有の機会が少ないと、業務内容が担当者の中だけに留まりやすくなります。

相談しづらい雰囲気や縦割り構造があると、ナレッジが属人化し、チーム全体の理解が進みません。

結果として、担当者以外が業務を代行できず、負担が一部に集中する傾向が強まります。円滑な情報共有を促進するためには、定期的な打ち合わせやチャットツールの活用が有効です。

業務負荷の偏りがあるため

特定の人にばかり業務が集中すると、その人しか対応できない状態になりがちです。余裕がないことでマニュアルの整備や教育の時間が取れず、属人化がさらに進行します。

結果として、他のメンバーのスキル向上が遅れ、チーム全体の成長を阻害します。業務分担を見直し、メンバー間での負荷の平準化が重要です。

レガシーシステムの影響があるため

古いシステムは操作方法や仕様が複雑で、特定の担当者しか理解できない場合があります。こうしたレガシーシステムは、属人的な管理を招きやすく、改善や移行が困難になりやすいです。

また、新しいシステムとの連携が難しいため、業務全体の効率化を妨げる要因にもなります。早めにシステムの刷新やマニュアル化を進め、従業員全員が操作できる状態を目指すことが大切です。

属人化を放置した場合に生じる4つのリスク

属人化を放置した場合に生じる4つのリスク

属人化を解消しないまま放置すると、組織全体に深刻な影響が及びます。主に以下の4つのリスクが考えられます。

  • 業務効率が低下する
  • 業務品質が不安定になる
  • 適正な評価が困難になる
  • ナレッジが断絶する

各リスクの詳細をみていきましょう。

業務効率が低下する

属人化が進むと、特定の人しか対応できない業務が増え、業務全体のスピードが落ちます。

担当者が不在の際に作業が止まってしまうこともあり、スケジュールの遅延や納期のズレが発生しやすくなります。

さらに、業務を他の人に引き継ぐたびに教育が必要になり、余計な工数がかかることも問題です。効率を維持するためには、業務フローの明確化とタスク共有の仕組みづくりが欠かせません。

業務品質が不安定になる

属人化が進むと、成果物の品質が担当者の判断や経験に左右されやすくなります。

標準化された基準がない場合、チェック体制が弱く、ミスやトラブルを見逃しかねません。

品質にばらつきが生じると、顧客や取引先からの信頼を損なうリスクも高まります。安定した品質を維持するには、明確な基準やレビュー体制を整えることが重要です。

適正な評価が困難になる

属人化が進行すると、個人の成果が可視化されにくくなり、評価の公平性が損なわれます。属人的な業務は数値化が難しく、上司や同僚がその成果を正しく把握できない場合があります。

結果として、努力が報われにくく、モチベーションの低下や離職につながりかねません。均一な評価基準を設けて可視化を進めることで、納得感のある人事評価を実現できます。

ナレッジが断絶する

属人化した業務では、担当者が退職や異動をした際にノウハウが失われるリスクがあります。過去の知見や改善履歴が共有されていないと、後任者が同じミスを繰り返す可能性があります。

ナレッジが引き継がれない組織では、長期的な成長が難しく、競争力が低下しやすいです。継続的なナレッジ共有と情報管理の仕組みを整備することが、属人化防止の第一歩です。

属人化を解消する流れ【4STEP】

属人化を解消する流れ【4STEP】

属人化を解消するには段階を踏んで取り組むことが重要です。次の4つのステップで整理して進めると効果的です。

  1. 業務の棚卸しを行う
  2. 業務フローを可視化する
  3. 業務マニュアルを作成する
  4. 継続的に業務フローの見直しを行う

各工程を詳しくみていきましょう。

1.業務の棚卸しを行う

最初のステップでは、担当者ごとに業務内容を洗い出し、現状を正確に把握しましょう。

業務の全体像を整理することで、どの業務が属人化しているのか、どの工程がリスクを抱えているのかを明らかにできます。

あわせて、不要な作業や非効率なプロセスを特定し、改善の優先順位をつけることも効果的です。棚卸しの段階で課題を可視化しておくと、次のステップでの対応がスムーズになります。

2.業務フローを可視化する

業務の全体像が整理できたら、次に業務フローを可視化してください。フローチャートや業務マップを用いて、作業手順や関係部署の連携を明確にすると、属人化が生じているポイントを発見しやすくなります。

業務フローの共有により、引き継ぎや改善の効率も向上します。また、可視化によって責任範囲が明確になり、担当者同士の理解が深まるでしょう。

チーム全体で業務を見直す機会として、定期的に確認を行うことが望ましいです。

3.業務マニュアルを作成する

業務の流れが整理できたら、誰でも再現できるようマニュアルを作成します。

属人化を防ぐためには、手順・使用ツール・判断基準などを具体的に記載し、標準化することが大切です。マニュアルをクラウド上に保存すれば、いつでも確認・更新でき、教育や引き継ぎの負担を減らせます。

また、マニュアルを整備する過程で、業務の無駄や重複も見直せる点がメリットです。新人教育や社内研修にも活用でき、組織全体のスキル底上げにつながります。

4.継続的に業務フローの見直しを行う

属人化の解消は、一度の改善で完了しません。市場や業務環境の変化に合わせて、定期的に業務フローを見直すことが必要です。

ITツールの進化や新しい業務プロセスの導入によって、より効率的な仕組みを構築できる場合があります。定期的なレビューを通して、属人化の再発を防ぎ、常に最適な業務体制を維持することが大切です。

改善を継続する文化を根付かせることで、組織全体の生産性を高められます。

属人化解消にはノーコードツール「kintone」が適している理由

属人化解消にはノーコードツール「kintone」が適している理由

属人化を防ぐには、誰でも業務を可視化・共有できる仕組みづくりが欠かせません。その点で、ノーコードツール「kintone」は属人化の解消に有効です。

kintoneを活用すれば、専門知識がなくても自社の業務フローに合わせたアプリを作成でき、現場主導で改善を進められます。また、データの管理や進捗を可視化できるため、業務の属人化を防ぎやすくなります。

さらに、外部サービスとの連携も容易で、組織全体の業務効率化やナレッジ共有の促進にも効果的です。

もし、kintoneを高度にカスタマイズする場合は、専門コンサルタントの支援を活用することで、より効果的な運用が可能です。kintoneの伴走支援の詳細はこちらのページで解説しているので、ぜひ参考にしてください。

関連記事:kintone伴走支援とは?ペパコミが解説する伴走構築の具体的なイメージと成功・失敗事例

属人化の解消にお悩みでしたら「ペパコミ株式会社」にご相談ください

属人化の解消にお悩みでしたら「ペパコミ株式会社」にご相談ください

属人化は、業務効率や品質、そして組織の成長を妨げる深刻な課題です。担当者に依存した体制を続けると、突発的な欠員や引き継ぎ不足によって、業務全体が停滞するおそれがあります。属人化の解消には、業務フローの可視化やマニュアル整備、ITツールの導入が欠かせません。

中でも「kintone」を活用すれば、ノーコードで業務を効率化でき、属人性を大幅に低減できます。ただし、ツールの選定や設計を誤ると効果が半減するため、専門知識を持つ支援企業の協力が重要です。

「ペパコミ株式会社」では、現場に寄り添ったコンサルティングとシステム構築で、属人化の根本解消を支援しています。属人化でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

小川喜句

ペパコミ株式会社代表取締役小川 喜句

ペパコミ株式会社代表取締役。youtubeにて「kintone活用ちゃんねる」と、kintoneのプラグインメディア運営。kintoneの構築や内製化を伴走支援を行なっており、kintone運営会社「サイボウズ社」のビジネスにおいて、顕著な実績を上げたパートナー企業や個人を表彰する制度である「CYBOZU AWARD 2022」を受賞。サイボウズ評価制度4年連続2つ星を受賞し、セールス部門(2023~2025年) インテグレーション部門(2022~2025年)も受賞。

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