ビジネスをしていくに際し、「顧客管理」をやっていない会社様はいないと思います。ただ、その「顧客管理」がベストであるか、わからない会社様もいらっしゃるのではないでしょうか。または、とりあえずエクセルなどでやっているということもあるかもしれません。
今回は顧客管理の重要性や必要性、また、クラウドサービスkintoneを使った顧客管理というテーマでお送りします。
顧客管理をより良くしていきたい会社様の参考にしていただけると幸いです。
顧客管理の重要性
顧客管理の目的を再認識する
そもそも、なぜ「顧客管理」を行う必要があるのでしょうか?大きな目的としては、2つあります。
1つ目に、「一時的な売上をみるのではなく、LTVをみるべきである」からです。LTVとは、【Life Time Value】の略で、日本語で「生涯顧客価値」を指します。つまり、一度の契約や、購入といった部分ではなく、「このお客様が今まで自社の商品を【どの程度の頻度】で、【どの程度の金額】を購入されているか」を見ていく必要がある、ということです。
2つ目に、「顧客満足度を高めるためには、1顧客1担当制→1顧客全社担当制にしていく必要がある」からです。
それぞれについて、詳細にご説明をさせていただきます。
単価発想→LTV発想への転換
まず、「単価発想→LTV発想への転換」についてご紹介させていただきます。こちらについては、「いつ【単価重視】→【LTV重視】になるかわからない」ということが挙げられます。
ペパコミは葬祭事業者様へのkintone導入の経験があります。葬祭業界は、今まさに、顧客管理が重要になってきている業界です。ほんの5年ほど前までは、「大きいお葬式を上げ(単価発想)、料理や返礼品でいかに粗利益を産むか」というのが、葬祭事業者様の当たり前の認識でした。
しかし近年、「葬儀規模の縮小」「縮小に伴う参列者数の減、並びに料理、返礼品の売上激減」に伴い葬祭事業者は単価を上げていく形では通用しなくなりました。「葬儀規模の縮小」は「核家族化の進行」や「地方の過疎化」など複数原因が考えられていますが、明確な原因はありません。年々、じわりと縮小が進んでいった形となります。
そこで、「葬儀の後に続く【遺品整理】や【住宅関係の処理】、【相続手続きの支援】など別のサポート事業」へ目をつけ、いち早く取り組んだ会社様が今となっては葬儀よりも大きな利益を生むようになっています。つまり、「葬儀」がフロントエンド商品(最初にお客様との接点を持つきっかけとなる商品)になったということを指します。自社が扱う商材が、いつこのような状態になっても適応できるよう、自社と接点を持つ顧客の情報は資産としてしっかり管理しておく必要があります。
1顧客1担当制→1顧客全社担当制
次に、「1顧客1担当制→1顧客全社担当制」の例をご紹介します。例えばですが、A社の情報については、自社担当者のBさんしか知らないというケース、よくありませんか?このように、特定の顧客の情報を、特定の担当者しか把握していない場合、前提として、「担当者退職時の顧客離反のリスク」があります。
また、A社から電話をいただいた際に、Bさんしか情報を知らない場合、「Bさんに繋ぐ」または「Bさんに確認して折り返す」ということが必要になります。これが日常業務であればまだ良いですが、緊急時や、クレーム対応の場合、「Bさんしかしらないから」では通用しません。こういったことを未然に防ぐためには、しっかり全社として顧客管理を行っていく必要があります。
一例ではございますが、「顧客管理」がいかに重要かご理解いただけましたでしょうか?
理想的な顧客管理システムを考える
どこからでも顧客の情報が確認、更新できる
前段で、顧客管理の重要性についてお話しさせていただきました。本チャプターでは、理想的な顧客管理システムについて考えていきたいと思います。
システムを使用して顧客管理を行なっていても、「出先へ行く際に、顧客情報を印刷して持っていく」というのはナンセンスです。閲覧したいタイミングで、PCやタブレット、スマートフォンから見ることができるというのが理想的ではないでしょうか。
また、顧客対応後、情報の更新を行うためだけに自社へ帰社するケースってありませんか?そう言った際に、出先でスマートフォンから更新できたらと思いませんか?
以上のことから、「どこからでも顧客の情報が確認、更新できる」というのを理想の1つ目に挙げさせていただきます。
自社との履歴が初回接点から全て把握できる
また、中途で入社された社員様や、引き継ぎを受けた社員様にとって、非常に厄介になるのが、「このお客様と、過去にどういったやりとりがあるのか?このお客様と自社の関係性は?」という問題です。この問題を解決するには、「過去の担当者が該当顧客の情報を漏れなくシステムに蓄積しておく」ことに加え、「徹底的な引き継ぎ作業を行う」ということが必要になってきます。
つまり、「自社との履歴が初回接点から全て把握できる」ようになっているシステムが理想として挙げられます。さらに申し上げれば、引き継ぎ作業をおこなわずとも、情報が網羅的にシステムに記録されており、みるだけで全て把握できる状態になっていることが理想形として挙げられると思います。
クラウドサービスkintoneで行う顧客管理
クラウドサービスkintoneとは
ここまで、顧客管理の重要性や理想形についてお話しさせていただきましたが、ここからは、理想を実現できる、最良のツール「kintone」についてご紹介させていただきます。
kintoneのご紹介の前にクラウドサービスのご紹介からさせていただきます。クラウドサービスとは、簡単に申し上げると、「情報が各人の端末に存在せず、インターネット上に存在しているサービス」のことを指します。つまり、「一人一人が個人のExcelで情報を管理している状態」ではなく、「インターネット上に存在する1つのExcelファイルを全員で一緒に編集している状態」のようなことです。
kintoneはサイボウズ株式会社がリリースしているクラウドサービスの一種で、「業務改善プラットフォーム」と呼ばれるものになります。「業務改善プラットフォーム」というとイメージがつきにくいと思いますので、これから簡単にご紹介させていただきます。
管理したい情報をアプリ単位で自由に構築できる
kintoneは業務アプリを「ドラッグ&ドロップ」で簡単に作ることができるシステムです。例えば、今回のテーマである「顧客管理」。ここではBtoCとして記載させていただきます。「顧客管理」に必要な情報は、「顧客名」、「住所」、「郵便番号」、「電話番号」、「メールアドレス」といったものが挙げられるかと思います。こう言ったものをどのように管理するか(「テキストボックス」にするか、「ドロップダウン」にするか等)を選び、画面内に自由に配置することで、業務アプリをサクサク作っていくことができます。
アプリ間の情報を繋げて管理することができる
上記のように、簡単に情報管理のアプリを作っていくことができますが、kintoneは複数のアプリ間を繋げる形でアプリを作ることができます。例として、「顧客接点履歴」というアプリを作る場合のお話をさせていただきます。「顧客接点履歴」という名前の通り、ここで管理したいのは、「(自社担当者の)誰が」「(顧客の)誰と」「いつ」「どういう対応をしたのか」というものです。
このような場合、「顧客管理」アプリと「自社担当者」アプリを、「顧客接点履歴」アプリに繋ぐことができます。つまり、「顧客の情報と、顧客と自社の接点の情報を分けて管理することができる」ということです。また同様に、「担当者の情報と、担当者と顧客の接点の情報を分けて管理することができる」ということです。
このように、「顧客の情報は顧客の情報だけ管理」、「担当者の情報は担当者の情報だけ管理」、「顧客と担当者の情報は、別のアプリとして管理」というように、アプリを繋げて管理したい情報を分割することができます。顧客の基本情報のみを確認したい場合は「顧客管理」アプリを確認し、今までの接点履歴のみを確認したい場合は「顧客接点履歴」アプリを確認する、ということが可能です。
また、「顧客管理」アプリに、「顧客接点履歴」アプリに保存されている情報を表示することもできるので、「顧客管理」アプリと「顧客接点履歴」アプリで情報自体は分割して管理し、情報は「顧客管理」アプリですべて閲覧可能、というのも可能です。
kintoneについて、詳しくはこちらのページをご覧ください。
なぜkintoneなのか?
プログラミングの知識不要でスタートできる
では、なぜkintoneをここまでお勧めするかについて、ここからはお話しさせていただきます。1つ目は、kintoneはシステム、といいながらも、「プログラミングの知識」がなくともスタートすることができるシステムだからです。先程、「ドラッグ&ドロップで構築することができる」と記載しましたが、「PCの基本動作」がわかる方であれば、誰でも作ることができるのがkintoneの最大のメリットです。
管理情報を自由に追加できる
次に、「管理情報を自由に追加、編集できる」こともお勧め理由の1つです。システムを作ってから、管理する情報が増える、というのはよくあるケースだと思います。
そう言った場合もkintoneであれば、簡単に対応できます。kintoneは運用をスタートしてからでも、業務アプリの編集が可能なのが他システムと異なるポイントです。
さまざまな切り口で集計できる
また、業務アプリごとにさまざまな集計が可能なのも、メリットの1つです。kintoneの標準機能として、「グラフ」機能が存在します。これは、いろいろな切り口で業務アプリ内の情報を集計できる機能です。
例えば、先程お話ししていた「顧客接点履歴」アプリにおいて、「今月の担当者ごとの担当件数のグラフ」などを全く手間なく作成することができます。
情報を集計するとなると、多大な時間をかけている会社様が多いと思いますが、kintoneであれば簡単に行えるかもしれません。
まとめ:顧客管理にはkintoneがおすすめ
小さく始めて複雑に成長させることができる
いかがでしたか?kintoneは全く知識がなくても、スタートすることができ、なおかつできることの多い魅力的なツールです。とりあえず使って、どんどん発展させることができるので、一度お試しで使用されてみることをお勧めします。
kintone構築・運用でお困りの際や、やりたいことはあるが実現方法がわからない場合は、ぜひサイボウズオフィシャルパートナーのペパコミ株式会社へお問い合わせください。皆様のkintoneライフをより充実したものにすることをお約束します。お問い合わせお待ちしております。
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