建設業の内山電設株式会社様では、紙ベースの管理や旧ソフトウェアを用いた業務が非効率で、データの紛失や手入力作業によるミスが多発していました。しかし、kintoneとkrewDataを活用することで、これらの課題を克服し、予実管理の効率化を実現しました。
本記事では、内山電設株式会社様がどのようにしてkintoneを導入し、ペパコミのサポートを受けながらシステムを構築してきたか、そして得られた成果について詳しく解説します。
また、導入過程での工夫や今後の展望についても紹介します。建設業界におけるデジタル化の成功事例として、ぜひ参考にしてください。
内山電設株式会社様が、CybozuDaysでインタビューに答えてくださった対談動画もあわせてご覧ください。
🔳この記事でわかること
- kintone導入後の具体的な効果と改善点
- krewDataを活用したデータ管理と分析の方法
🔳こんな人におすすめの記事です
- 建設業界で業務効率の向上を目指している企業の担当者
- 紙ベースの管理からデジタル化を検討している方
- kintoneやkrewDataの導入を考えている経営者やシステム担当者
本題の前に、「CybozuDays」ってなに?
CybozuDaysとは、サイボウズ株式会社が開催するイベントです。サイボウズ製品のパートナーやユーザーが集まり、最新の技術や便利なビジネスのアイデアを共有します。
セッションやワークショップを通じて、仕事をさらに効率よくする方法やチームワークを強化するコツを学べます。
また、新しい製品やサービスの紹介もあり、他の参加者と交流するチャンスが豊富です。実際に使える知識や発見が得られるイベントなので、ぜひ参加してみてください。
【課題】kintoneを導入するまで抱えていた課題
内山電設株式会社では、さまざまな業務上の課題を抱えていました。これにより、業務効率の低下やデータの紛失、作業の重複が頻発し、会社全体の生産性に悪影響を及ぼしていました。
このパートでは、
- 紙ベースの管理で業務効率が低下した
- 旧ソフトウェアの利用によりミスの発生リスクが高まった
- 書類紛失により透明性が確保できなかった
の3つの課題について詳しく解説します。
工事管理の紙ベースの限界
同社では、工事管理を紙ベースで行っていました。この方法では、書類の紛失が頻繁に発生し、工事の進捗状況や請求処理の把握が困難でした。
さらに、紙の書類を複数の担当者が共有する際には、情報の伝達に時間がかかり、業務が遅延することも。紙ベースの管理は、業務効率を大きく損なう要因となっていたのです。
旧ソフトウェアの非効率性
工事原価管理には、旧ソフトウェアを使用していましたが、このソフトウェアはWindows 10やWindows 11に対応しておらず、最新の技術に適応できていませんでした。
さらに、Excel等へのエクスポートができないため、細かい数字は手入力で行わなければならず、手間がかかる上にミスの発生リスクも高かったのです。このように、旧ソフトウェアでは業務の効率化が図れず、限界を感じていました。
データの手入力作業と書類紛失
紙ベースの管理や旧ソフトウェアの使用により、データの手入力作業が必要でした。これにより、入力ミスやデータの重複が発生し、業務の正確性が損なわれることも。
また、紙の書類は紛失も多く、工事経過や請求処理の把握ができない場合もありました。このような状況では、業務の透明性が確保できず、効率的な運営が難しい状態でした。
【システム選定】kintone導入に至った背景は?
内山電設株式会社様では、効率的なデータ管理と業務の透明性を確保するために、デジタル化を進める必要がありました。新しいシステムの導入を検討する中で、kintoneが候補にあがりました。
このパートでは、
- kintoneに決めた理由
- 数あるベンダーからペパコミを選んだ理由
を詳しく解説します。
kintoneを知った経緯は?
同社では、デジタル化を模索する中でさまざまなシステムを試してみたものの、どれも決め手に欠けていました。
最終的にkintoneを選んだ理由は、その使いやすさと柔軟性にありました。kintoneは、同社の担当でも管理できると感じた唯一のシステムだったそうです。また、データの一元管理ができることが大きな魅力でした。
さらに、色々なシステムを検討する中で、kintoneが一番扱いやすく、内製化に向け社内の担当が中心となって推進できることが決め手でした。
ペパコミに相談した理由は?
kintoneの導入を決定したものの、システムの構築や運用に不安を感じていた同社は、サイボウズに相談しました。サイボウズからの紹介でペパコミに連絡を取ったことが出会いのきっかけです。ペパコミは限られた予算内で最適なアプリを作成し、運用方法を丁寧に指導してくれます。
さらに、導入がゴールではなく、今後のデータ活用についても、ペパコミはアドバイス可能です。このようにして、同社はペパコミと協力しながら、kintoneの導入と運用を進めていくこととなりました。
なお、ペパコミの伴走サービスが気になる方は、こちらも参考にしてください。
参考|kintone導入から改修内製化まで一気通貫・伴走支援でサポート
サイボウズの「パートナー選定支援サービス」
どのパートナーに相談してよいか悩まれる方は、サイボウズのパートナー選定支援サービスがおすすめです。kintoneユーザーが適切なサポートを受けられるよう、サイボウズが自社の課題に合った最適なパートナー企業を紹介してくれます。
たとえば、kintoneの標準機能では対応できない開発を依頼したい場合や、使い方の研修を希望する場合など、さまざまな要望に応じてパートナーを選定してくれます。
詳しくは、サイボウズの公式サイトをご覧ください。
【解決策と成果】kintoneで工事管理システムを構築
内山電設株式会社様は、kintoneを導入することで、工事管理の効率化を実現しました。
このパートでは、
- 工事原価の入力時間を短縮し、業務効率を向上させた方法
- 未請求の削減と書類回覧時間の短縮による業務改善
- 作業報告書と写真帳の提出率向上による透明性の確保
の3つの解決策とその成果について解説します。
なお、具体的な構築内容について知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
参考|【導入事例】建設業がkintoneを使い倒す!krewDataを使って予実管理をした具体例
工事原価入力時間の削減と効率化
kintoneを導入することで、同社は工事原価の入力時間を大幅に短縮しました。従来は、旧ソフトウェアを使用して手入力で行っていたため、時間がかかりミスも発生しやすかったのです。
しかし、kintoneを利用することで、データの入力が簡単になり、工事原価の管理が効率化されました。この効率化により、他の業務に割く時間が増え、全体的な生産性が向上しました。
なお、予実管理について詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
参考|kintone(キントーン)で予実管理をする方法について徹底解説!おすすめプラグインも紹介
未請求の削減と書類回覧時間の短縮
同社は、kintoneにより完了工事に対する未請求の削減を実現しました。従来の紙ベースの管理では、書類の紛失や遅延が頻発していましたが、kintoneを活用することで、書類の回覧時間が短縮され、未請求の発生を防げました。
これにより請求漏れが減少し、財務管理がよりスムーズになりました。
作業報告書と写真帳提出の向上
kintoneを導入したことで、同社では作業報告書や写真帳の提出率が向上しました。従来は紙ベースの報告書や写真帳が紛失することがありましたが、kintone活用によりデジタルでの提出ができ、情報の一元管理を実現。
これにより現場の状況をリアルタイムで把握でき、経営者や管理者が迅速に対応できるようになりました。
【工夫】kintone導入を成功に導いた3つのポイント
内山電設株式会社では、kintone導入を成功に導くために多くの工夫をしています。
このパートでは、工夫したポイントである
- 社員がスムーズに入力できる環境を整えた方法
- 現場の声を反映したアプリ設計の工夫
- データの集約と分析にkrewDataを活用した方法
の3つについて解説します。
社員が入力しやすくなるよう配慮
kintoneを導入するにあたり、同社では社員がスムーズに入力できる環境を整えることを重視しました。従来の紙ベースの方法を大きく変えずにデジタル化を進めることで、社員に負担をかけずに移行を実現。
元々のやり方をなるべく変えないようにし、現場の声を反映したアプリを設計することで、社員が使いやすいインターフェースを提供し、入力方法を簡単にする工夫を施しました。
現場目線のアプリを設計した
同社では、現場の作業員が使いやすいアプリを設計することに注力しました。現場のニーズを反映し、必要なデータを簡単に入力できるようにすることで、業務の効率化を図りました。
krewDataを活用することで後でデータを集約できるため、現場の作業員が入力しやすいようにアプリを分けて設計し、現場の使いやすさを優先。これにより、現場の作業員が積極的にシステムを利用しているそうです。
krewDataを活用した
kintone導入において、krewDataの活用は大きなポイントです。krewDataを活用することで、複数のアプリからデータを集約し、詳細な分析が実現できます。
krewDataによってデータ集約と必要情報を速やかに分析できるため、経営者や管理者がリアルタイムでデータを把握し、迅速な意思決定が実現しているとのことです。
なお、krewData初心者の方は、こちらの記事も参考にしてください。
参考|【krewData編】kintoneアプリを横断して集計するkrewdataを解説します【初心者向け】
【終えて】kintoneを導入してみた率直な感想は?
kintoneを導入し、業務効率化とデータ管理を実現した内山電設株式会社様ですが、さらなる進化を目指しています。
このパートでは、
- kintoneを導入してよかったこと、苦労したこと
- 今後の目指すこと
のを紹介します。
kintoneを導入してよかった点・難しいと感じた点は?
よかった点
kintoneを導入したことで、紙ベースの管理から迅速にデジタル管理へ移行できました。これにより、工事原価入力時間の大幅な削減と業務効率の向上が実現。
また、データの一元管理ができ、情報の紛失や重複が防げるため、業務の透明性も向上し、現場の状況をリアルタイムで把握できています。
さらに、作業報告書や写真帳の提出率が向上し、現場社員の業務の正確性が確保されました。そして、データをもとにした月次収支や工事原価を詳細に分析し、経営判断の精度が高まっています。
難しいと感じた点
初期設定やカスタマイズの段階で時間と労力がかかり、システムの構築に対する不安がありました。
また、現場の社員が新しいシステムに慣れるまでの間、入力方法の教育やサポートが必要で、その対応に時間を要することに。データの正確な入力を維持するためには、社員一人ひとりに対して継続的な教育とフォローが欠かせませんでした。
さらに、システム運用の中で現場のニーズに合わせた調整や改善が求められ、継続的な対応が必要でした。
今後の展望
さらなるシステム改善と明確な数字管理
同社では、今後もシステムの改善を続け、より精度の高い数字管理を目指しています。経理情報を取り込み、より正確に数字管理することで、経営判断の精度を高められるでしょう。
これにより、数年先を見据えた会社の方針を決定し、各業務に見合った目標を提示することが実現できます。
新しい機能の追加とデータ活用
同社は、kintoneのさらなる活用を目指し、新しい機能の追加とデータの有効活用に取り組んでいます。
データをもとにした分析や会議を通じて、より先進的な管理と運用が実現するよう、新機能の導入を検討しています。これにより、業務効率のさらなる向上が期待できるでしょう。
社内教育とスキルアップ
同社は、kintoneの内製化を進めるために、社員の教育とスキルアップにも力を入れています。kintoneやkrewDataの操作方法を習得することで、社員一人ひとりがデータ管理や分析を行えるようになります。
これにより、社内全体のスキルレベルが向上し、全社的にデジタル化に取り組めるでしょう。
【まとめ】ペパコミへの率直な感想とkintone導入を検討している方へのメッセージ
kintone導入の導入には、事前の調査と準備が重要です。kintoneは、データの一元管理や業務の効率化に有効なツールですが、導入初期には仕様を把握するのに時間を要することも多々あります。
しかし、ペパコミのような専門的なサポートを受けることで、スムーズな導入と運用が可能です。また、社員の教育とサポートを重視することで、現場のスタッフがシステムに慣れ、効率的に利用できるようになります。
kintoneを活用することで、業務の透明性が向上し、経営判断の精度が高まるため、ぜひ導入を検討してみてください。
なお、kintoneの導入をこれから検討される方は、ぜひ、ペパコミの伴走サービスを参考にしてください。
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