kintoneは、業務改善ツールとして広く認識されています。
多くの企業がkintoneを導入する目的は、業務の非効率性を解消し、現状のマイナスをゼロにする、あるいは少しプラスにする業務改善にあります。しかし、kintoneが本来持つ可能性は、業務改善に留まりません。
この記事では、kintoneの真の「使いこなし」について詳しく解説しているので、kintoneの使い方に悩んでいる方はぜひご参考ください。
なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。
kintoneの「使いこなし」とは業務改善に留まらない
kintoneの導入は、単なる業務プロセスの効率化を超えて、以下の2点にも活用できます。
- 業務改善の限界と営業利益向上
- 売上向上に直結するkintoneのデータ活用
業務改善は主に経費削減に貢献しますが、売上を増やすためには別の視点が必要です。
業務改善の限界と営業利益向上
業務改善は、現在の業務における問題点を解消し、効率を高める活動を指します。また、業務改善を通じて、企業は経費を削減できます。
しかし、営業利益を上げるためには、経費削減だけでなく売上の向上が不可欠です。
そのため、kintoneを最大限に活用するには、業務改善の先に「データ活用による売上向上」という視点をもつ必要があります。業務改善の過程で蓄積されたデータは、売上向上施策の立案と実行に役立つ貴重な資産となります。
売上向上に直結するkintoneのデータ活用
kintoneを売上向上に活用するためには以下の3点が大切です。
- 顧客化確率の高い見込み客の特定
- 集客チャネルの評価
- 顧客単価の分析
上記のデータを分析し、費用対効果の高い見込み客獲得戦略に注力することが、集客戦略として重要です。データに基づいて仮説を立て、実行するプロセスにkintoneを活用すると、売上を伸ばせるでしょう。
kintoneは業務改善以外にもSFA/CRMとして活用できる
kintoneはバックオフィス業務での利用イメージが強いツールですが、SFA(Sales Force Automation)やCRM(Customer Relationship Management)としても活用できます。
中小企業におけるkintoneの優位性
Salesforceのような高度なSFAツールは、月に1,000件もの問い合わせを処理し、顧客をスコアリングするような大規模な企業向けに設計されています。
しかし、多くの中小企業では、そこまでの機能は必要ありません。
中小企業の場合、基本的に全ての見込み客にアプローチできることが多いため、過剰な機能はかえって運用を複雑にする可能性があります。
また、kintoneでも、CRMやSFAのような機能も十分に果たせるため、中小企業にとって、kintoneは費用対効果の高い選択肢といえるでしょう。営業活動にkintoneを活用すると、SFAツール導入への入門編としても機能します。
SFA/CRMとしての具体的な活用事例
kintoneをSFAやCRMとして活用する具体的な事例として、以下のようなものがあります。
- リード管理
- 案件管理
- 顧客情報管理
- 分析と戦略策定
実際に、他社のSFAツールからkintoneへ切り替えた企業の中には、kintoneの機能に高い満足度を示しているケースがあります。
kintoneは、想像以上に幅広い業務に対応し、企業の経営に大きく貢献する可能性を秘めています。
kintoneによる業務改善のデータ分析における課題
データ分析を進める上でよくある課題として、以下の点が挙げられます。
- 情報の過剰な要求:経営者や担当者が「せっかくならあれもこれも見たい」と考え、初めから多くのデータや分析項目を求めます。
- 複雑な運用体制:あれもこれもと機能を追加することで、kintoneの運用が複雑になり、担当者の負担が増加します。
- データ蓄積の停滞:運用が複雑になる結果、データの入力や更新が滞り、最終的に見たいデータが蓄積されないという状況が発生します。
- 自己満足な構築:kintoneの構築担当者が、経営層から依頼されていない機能まで盛り込み、自己満足で複雑なシステムを構築してしまうことがあります。
上記の課題は、kintoneの導入と活用を遅らせる要因となります。
kintone運用の際シンプルなデータ活用から始める重要性
データ分析を円滑に進めるためには、まず以下のようにシンプルに始めることが重要です。
- 目的を明確にする
- 最小限のデータから開始
- 段階的な拡張
- 運用と回収の意識
上記のように段階的なアプローチは、kintoneの改修と同じ考え方です。
まずは必要最低限の機能で開始し、運用しながら改善していくことで、無駄な労力を削減し、効果的なデータ活用へとつながります。
kintone担当者に求められる業務改善以外の2つの視点
kintoneの構築や運用に携わる担当者には、単にシステムを構築するだけでなく、以下2つの視点が求められます。
- 企業全体の売上向上への貢献
- 顧客の成長の促進
それぞれ解説します。
企業全体の売上向上への貢献
kintoneの構築ができる人材は増えており、単にシステムを構築するだけでは価値は相対的に低下する可能性があります。
これからのkintone担当者には、新規顧客の獲得、売上単価の引き上げ、顧客の継続率向上など、具体的な売上貢献策をkintoneで実現する能力が期待されています。
顧客の成長の促進
kintone導入当初、顧客はkintoneへの理解度が低い場合があります。そのため、顧客が求める全ての機能を一度に提供しようとすると、かえって混乱を招く可能性があるでしょう。
kintone担当者は、顧客の理解度に合わせて、段階的に機能を提供し、顧客がkintoneを使いこなせるように導きます。
たとえば、最初はシンプルなデータ分析から開始し、顧客がその効果を実感した上で、より高度な分析や連携を提案するなど、顧客の成長を支援することが重要です。
kintoneで業務改善と売上向上を実現させよ
kintoneの真の価値は、単なる業務改善に留まらず、データ活用による売上向上にあります。
従来の業務改善は経費削減に貢献しますが、営業利益を上げるには売上向上が不可欠です。kintoneは中小企業において、顧客化確率の高い見込み客の特定、集客チャネルの評価、顧客単価分析などのデータ活用により、費用対効果の高い戦略が可能です。
まずは、最初から多くの機能を求めず、シンプルなデータ活用から始めて段階的に拡張してみましょう。
なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。
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