自治体・行政ゆえに…kintone導入の「お悩みあるある」

自治体 お悩み

元自治体職員歴10年でkintoneに携わってきましたので今回は自治体のkintone活用事例をご紹介します。

自治体には10年、自治体の受託組織には6年の経験があり、実務でkintoneを一人で導入から内製まで取り組んだ経験があります。

今回は、 行政ゆえに…kintone導入や活用の『お悩みあるある』」を共有させていただきたく、記事を執筆させていただきました。

 

【kintoneと自治体業務とは】

kintone(キントーン)はプログラミングの知識がなくてもノーコードで、業務のシステム化や効率化を実現するアプリがつくれるクラウドサービスです。

表計算ソフトよりも快適に、専門システムより柔軟に、自社でシステム開発をするよりスピーディー&低コストに、思いついた業務改善をすぐに実行できるのが特長です。

自治体や行政にとっては、データを共有し見える化できるだけでなく、データ一元化により、日ごろの「照合作業」から解放されます。

さらに、kintoneの拡張機能を使って、帳票、ウェブページ、メール、フォームと連携でき、低コストでDXを進める行政機関が続々と増えています。

 

まずは、「自治体業務の大変さ」のなかから、kintoneで緩和されるものをピックアップしてみました。

目次

自治体業務自体の大変さ 6選

1 17時までは「窓口業務」、17時から始まる「オフィスワーク」「書類チェック」

とくに福祉部門などで多いケースではないかと思いますが、17時までは「窓口対応」や「電話やEmail、フォームからの問い合わせ対応」をしていて、17時15分頃に閉庁してからやっと事務処理や書類チェックに手を付けられて仕事が開始というパターンがあると思います。

もちろん、窓口があっても、行政の規模や、事業や制度の規模が大きければ、窓口を専門にしている職員がいて、事務処理に専念できるケースもあります。しかし、そういった「17時から事務処理を開始する業務」ほど、kintone化させたい業務でもあるかと思います。

 

2 個人情報漏洩やメールの誤配の恐怖と隣り合わせ

膨大な量の個人情報を守る立場で、書類を持って現場に向かうケースや、メールで連絡することも多いのが自治体職員だったと思います。

とはいえ、人は多忙なときほど、ミスを起こしやすいと思いますが、仕事ができて、現場の仕事の人ほど、業務が煩雑で多いのは確かです。今では、「気を付けて」の一言では解決できない時代になりました。ミスが発生しにくい体制をデジタルの力で構築する必要があります。

 

3 異動直後や新人でも、「業務マニュアルなし」からスタートがある

「3月下旬の『人事異動内示』から4月1日の『初日』までの1、2週間で、移動先の課ではプロフェッショナルとして自分を仕上げにいかなければならない……。なのに、ないのは「マニュアル・引継書」。逆に、ありすぎてプレッシャーになる「マニュアル・引継書」。

いずれにしても、いざ、市民(ここでは、都民、県民、府民、道民、市民、町民、村民を「市民」という。)を前にしたら、1週間やそこらで、プロフェッショナルでいなければ!というのも大変さのひとつです。

 

4 トラウマになるほどの「カス・ハラ」体験

「カスタマー・ハラスメント(略して「カス・ハラ」」という言葉がない時代から、電話口で怒鳴られること数十分どころか、数時間という経験を、多くの自治体職員は経験しているでしょう。

20年以上前なら、録音もなくて、察してフォローしてくれる上司もいなくて、1人で滾々と説明したり、傾聴したりしながら、相手が落ち着くのを待つのは心労です。マスコミで公務員批判が繰り返される時代なら余計に、生々しい感情をぶつけられることも多かったと思います。

 

5 本庁と出先機関の情報共有

本庁と出先機関の関係は、根拠法によって、「上下」だったり、「対等」だったりします。

どちらのケースであったとしても、「対市民」の現場にいる出先機関の職員にバッチリ把握してもらうことをイメージすることが事業の成否が分かれるのはご存じのとおり。とはいっても、忙しくて伝達不足が起きることが多々あるかと思います。

 

6 正職員と会計年度任用職員 それぞれのジレンマ

今は徐々に変わってきたとはいうものの、正職員の多くが20代前半で試験を受けて年月を積み重ねてきた人がほとんどです。しかし、課の実務は、会計年度任用職員が支えていたりもします。あとから入った正職員が立場も給与もかなり上でも、業務を教えてもらうことも当然のようにあります。業務のDXは、両者に影響を及ぼすことをイメージする必要があります。

業務の大変さや情報共有の課題は、kintone化で緩和するケースも多いはずなので、担当者自身が、ぜひ、kintone化を検討してみるのがおススメです。

では、続いて、いざ、kintone化させる提案に伴うストレスやお悩みと解決策をピックアップしました。(ほかにも、たくさんあると思いますので、対面相談の場で教えてくださいね!)

kintoneの「庁内提案」のストレス・お悩みと解決策 6選

1  ITリテラシーの低い人へのプレゼンする大変さ

何かを変えるには、自分の係やグループのメンバーから全ての上司、財政部門、情報部門と、結果的に、数十人に説明することになるでしょう。その都度、相手のITリテラシーにあわせて説明していきます。同じ内容でも、問われる角度はそれぞれ異なります。

例えば、「クラウド」「データベース」「もともとの業務」「業務の根拠の法や条例、要綱に沿っているか」「セキュリティはどうか」と聞かれたら、全力で回答していくことになります。

その悲哀をたまに愚痴ろうものなら、「上から目線」と思われたり……。そんなときこそ、パートナー企業のぺパコミ側からも尽力できるポイントです。

 

2 すべての上役(首長、幹部、部長、課長、係長 ……)を下から順に納得してもらう必要がある

相談する相手のITリテラシーによっては、係長より課長のほうが理解してくれたり、課長より部長のほうが話が早いことは多々あるでしょう。

とはいえ、そのときに、「ひとつ飛ばし」みたいなことをしてしまうと、話がゴチャゴチャになってしまい、頓挫してしまうこともあるかもしれません。

結局のところ、下から順に忠義を尽くすしかないのですが、合意形成は、パートナー企業の力も活かしながら、頑張ってください。

 

3 今のやり方を変えずにシステム化しようとする職員への対応

今のやり方をそのままシステム化しようとして、誰もついていけなくて、kintoneは頓挫して、失敗するケースがあります。

本来、まずは、業務の棚卸をして、今のやり方を見直すことから始めるべきです。

……と、クラウドのサービスを活用するための「セオリー」を言ったところで、その半生で、丸ごと外注して「〇〇システムを入れた」と賞賛を受けてきた人にはわかってもらうのは難しいかもしれません。

 

4 「内製=属人化問題」と否定的な職員がいる

kintoneの醍醐味は、自分たちで内製でき、改修できることです。

それが、システム経費の予算削減につながるのですが、ひと昔前に「内製はとにかく属人化になって良くない」と言われていた時代から頭が固まっている職員もいます。

しかし、属人化だと批判されたとしても、多くの業務はデジタル化が求められているのですから、ひとつひとつの業務を外注していたら、予算は異様なほど増額してしまいます。

昔から思考回路が止まっている人を相手にしても、NEW内製化の時代だと知ってもらう必要があります。よかったら、この記事を提案資料に加えてみてください。

 

5 制度が変わりまくるうえに、kintoneのアップデートが頻繁なのに、マニュアル作りが前提となりすぎる

制度が、市民の状況に合わせて変わることは大切なことです。また、kintoneのアップデートも、よいことの一つです。「とにかく、kintoneマニュアルをつくるように」言われることもあるでしょう。

また、ご自身のチームのメンバーから、当然のように「必要」だと求められることもあるでしょう。いま、多くの自治体で、kintoneの導入・活用のあと、庁内でkintoneでアプリ開発をできる人材育成を目標に掲げられています。

その際に、研修会やマニュアルもいいですが、ぺパコミのYoutube動画マニュアル「アプリのつくり方」を、kintoneのポータルに埋め込むこともおススメです。

 

6 プライド高すぎて手を動かさない上司と、話が通じない

CMの影響もあるのか、IT用語やkintoneを知ったような口をきく人、理解した風を見せる人は少なくありません。ですが、実際に、手を動かしてみないと、共有認識が確実にならないのが「ノーコード・ローコード」ではないでしょうか。

この記事を読んでいる管理職の皆さん!立場のある方ほど、アプリづくりを体験して、なにか、庁内で使えるシステムをつくってみてください。

庁内だけで活用を進めるのが心配な場合はぺパコミへ

「開発のミスが心配」

「セキュリティ設定は合っているだろうか」

「IT苦手な文化で、人材が育成できるか」

「幹部・上役へのプレゼンが苦手」

 

そんなときは、伴走支援のパートナーのぺパコミにご相談ください。

この記事を読んで迷っている担当者の皆さんの力になります。

https://pepacomi.com/

 

執筆 ぴょん@ノーコード事務員

元自治体職員でkintoneが大好きです。

自治体には10年、自治体業務の受託機関には6年の経験があり、実務でkintoneを一人で導入から内製まで取り組んだ経験があります。

 

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