「報告書を作成するだけのために事務所に戻るのが大変!」建設業など現場作業をしている人は、このような悩みを抱えることが多いでしょう。
事務所に戻るとその分交通費や人件費がかかります。また、現場の確認漏れや撮影漏れが発生するかもしれません。
kintone(キントーン)なら、建設現場で報告書の作成から提出まですることができます。
この記事では、kintone(キントーン)で報告書の作成から提出までの一連の流れを、デモ画面を用いて解説します。
次の流れにそって解説していきます。
- 建設業界の課題
- 建設業界で効率化できる業務
- kintone(キントーン)とは?
- 現場報告書を作成するためだけに事務所に戻るという非効率な業務
- kintone(キントーン)なら現場でスマホ一つあれば報告書を作成・提出できる
- kintone(キントーン)で報告書の作成・提出をする流れをデモ画面を用いて解説
報告書作成業務の効率化をしたい人はぜひ参考にしてください。建設業界などの現場作業が多い会社様は必見です。
建設業界の課題
今、建設業界が抱えている課題には以下のようなものがあります。
- 人手不足
- 長時間労働
- 若手不足
- 賃金が低い
- 人材育成の不足
それぞれの課題について、詳しく解説していきます。
人手不足
建設業界の課題の一つに、人手不足があります。
少子化の影響で、建設業界の労働者数は1997年のピーク時に比べて約28%も減少しており、今後もこの傾向が続く可能性が高いと言われています。2020年において約492万人がこの業界で働いていますが、その数は減り続けると予想されます。
従って、新たな雇用機会をどう生み出すかが、業界の健全な成長には必須です。
長時間労働
建設業界は他の多くの業界と比べて労働時間が長いという問題もあります。
これは、業界が工事の受注数に大きく依存しているからです。納期を守るため、また多くのプロジェクトをこなすために、労働者は長時間働かざるを得なくなります。
発注者と受注者が協力して、労働時間の短縮や効率的な作業手法の導入が必要です。
若手不足
建設業界では、若手不足も課題となっています。
2020年のデータによれば、建設業界の労働者のうち、55歳以上が約36%、一方で29歳以下はわずか約12%でした。高齢化が進んでおり、若手が不足している状況は、将来的に業界全体の存続に影響を与えるでしょう。
この問題に対処するためには、若手の専門スキルをどう継承していくかが重要となります。
賃金が低い
建設業界における賃金の低さも、課題の一つです。
見習い期間が長く、初任給も低いため、新たな人材がこの業界に入りにくい状況が続いています。最近は賃金自体は上昇していますが、技術者一人ひとりのスキルや貢献に応じた適切な評価・報酬体系が未確立です。
業界全体での賃金の見直しが求められます。
人材育成の不足
建設業界の人材育成不足も深刻です。
デジタル化が進む一方、基礎工事や左官などの職人技術はなお重要です。しかし、これらのスキルを習得するには5〜10年と長い時間が必要です。人手不足や高齢化の影響で、若手の育成に必要な時間とリソースが確保しにくい状況が続いています。
この問題に対処するための効果的な戦略を練る必要があるでしょう。
いずれの問題も、解決するには業務効率化が必須となります。以下では、どのような業務が効率化できるのかを詳しく解説していきます。
建設業界で効率化できる業務
建設業界で効率化できる業務はこちらです。
- 報告書作成
- 見積り・請求書作成
- 勤怠管理
- 現場管理
- 原価管理
それぞれに作業における、効率化できるポイントをお伝えします。
報告書作成
報告書作成は時間がかかる作業の一つであり、効率化が求められています。
テンプレートの活用や共有ドキュメントの導入により、スムーズな作業が可能になります。特に、クラウドストレージを使えば、場所を選ばず、必要なメンバーとリアルタイムで報告書の編集や共有が行えます。
こういったテクノロジーの導入で、報告書作成の時間短縮と品質向上が期待できます。
見積り・請求書作成
見積りと請求書の作成は細かい数字と向き合う必要があるため、ミスが出やすく効率も悪いです。
この業務も、専用のソフトウェアを使うことで大幅に効率化が可能です。多くのソフトウェアはデータベースと連動しており、一度入力したデータを再利用することができます。また、クラウドベースのシステムを導入すれば、同時に複数の人が作業でき、プロセスが高速化します。
勤怠管理
勤怠管理もデジタル化が進んでいます。
スマートフォンアプリを使用して、従業員自身が出勤・退勤時間を記録するシステムが増えています。GPS機能を活用すれば、現場での作業時間も正確に把握できます。また、自動で勤怠データが集計・分析されるため、人為的なミスを減らし、管理者の負担も軽減します。
現場管理
現場管理では、IoTデバイスやドローンを用いた自動監視が行われるようになってきています。
これにより、現場の安全性が高まるだけでなく、必要な情報がリアルタイムで得られるようになります。例えば、ドローンで空撮した映像を解析することで、作業の進捗状況や問題点を早めに把握できます。データを効率よく収集・分析することで、より賢い現場管理が可能となるわけです。
建設業界で業務を効率化するなら、kintone(キントーン)がおすすめです。実際にどのような使い方ができるのか、以下で詳しく解説していきます。
原価管理
kintone(キントーン)を使って原価管理をする一番のメリットは、誰がどのアプリに入力するのかがわかりやすく分解されている点です。誰がどこに入力したら良いのかがあいまいだと、結局管理担当者に任せることになり業務過多になることも。
kintone(キントーン)で原価管理をすれば、業務を効率化できます。それだけでなく、現場の人が売上や原価、利益の構造を意識してくれるようになるというメリットもあります。
【関連記事】
kintone(キントーン)で原価管理をする方法とは?建設業界は必見!
kintone(キントーン)とは?
kintone(キントーン)とは、サイボウズ社がサービスを提供しているクラウドサービスです。自社に必要な業務システムをアプリで作成できます。
作成したアプリ同士の連携ができるので、さまざまなデータをkintone(キントーン)に一元化できます。これまで別のツールで管理していた場合は、転記や確認などの手間が減るため、作業の効率化を実現できるでしょう。
アプリは社員同士で共有できるので、データをメールで送る必要はありません。また外出先でもアプリを確認できるため、外回りや現場作業が多い会社様にも向いています。
現場報告書を作成するためだけに事務所に戻るという非効率な業務
建設業など現場作業が多い場合、報告書の作成と提出が大変に感じている人は多いのではないでしょうか。現場で写真を撮って、報告書を作るためだけに事務所に戻らなくてはいけない人もいるでしょう。
報告書を作成するために事務所に戻るデメリットは、次のとおりです。
- 事務所に戻る時間が発生するので効率が悪い
- 事務所に戻る交通費や人件費がかかる
- 報告書の管理が適当なので、後で必要なときに探すのが大変
- 報告書を作る段階で、現場の確認や撮影を忘れている箇所があることがある
報告書を作成するためだけに事務所に戻るのは、何と言っても非効率です。また、報告書の管理が必要なので、過去の報告書をを見せてほしいと言われたときに手間取ってしまうかもしれません。
kintone(キントーン)なら現場でスマホ一つあれば報告書を作成・提出できる
kintone(キントーン)ならスマホ一つあれば、現場で撮影と報告書を作成する仕組みが作れます。特に現場作業や現地調査の多い会社様におすすめです。
kintone(キントーン)で報告書を作成するメリットは、次のとおりです。
- 報告書を作成するために事務所に戻る必要がない
- 過去に作成した資料の探索が容易になる
- 現場で撮影することで確認漏れや撮影漏れなどのミスがなくなるため、報告書の質が上がる
- 報告書のフォーマットを自由に選択できるので、請負元に応じて柔軟に対応できる
kintone(キントーン)を活用すれば、作業の効率性を大きく向上させることができます。さらに、次のようなメリットもあります。
- 蓄積された報告書のデータを活用することができる
- 進捗の見える化が容易になる
- 交通費や人件費のコストが削減される
データはkintone(キントーン)に蓄積されていくため、グラフ表示させて見える化できたり、過去のデータを見返したりすることができます。
今回使うプラグインは、トヨクモのプリントクリエイターです。
kintone(キントーン)で報告書の作成・提出をする流れをデモ画面をもちいて解説
kintone(キントーン)で報告書の作成・提出をする流れをデモ画面をもちいて解説します。
下記の流れにそって確認していきましょう。
- kintone(キントーン)を起動して現場で撮影する
- 撮影した写真をkintone(キントーン)上へ添付する
- そのまま報告書を仕上げて保存する
1.kintone(キントーン)を起動して現場で撮影する
まずは、kintone(キントーン)を起動して現場で撮影する流れを確認しましょう。なお、kintone(キントーン)で作成したアプリは、スマホアプリに変換できます。
作業報告書というアプリをスマホで開きます。
右下にある追加ボタンをクリックします。
すると、物件名を取得するボタンが表示されるので、クリックします。
マスタから紐づいたデータが表示されるので、今回は「vividタワー」を選択します。
まずは通路の通常点検です。チェックを入れる項目が表示されるので、点検したあとにチェックを入れます。
続いて、下のほうにプルダウンで選択肢が表示されます。「問題なし」や「要点検」などの選択肢が表示されるので、当てはまるものを選択しましょう。
2.撮影した写真をkintone(キントーン)上へ添付する
続いて、撮影した写真をkintone(キントーン)上に添付する流れを確認しましょう。
まずは清掃前の写真を撮ります。下の画面の赤枠内を選択してください。
クリックすると、下の画面のように表示されます。ここでは、「写真またはビデオを撮る」を選択しました。
すると、カメラが起動します。
写真を撮影し、写真を使用をクリックすると自動で添付されます。
清掃後の写真も、同様に撮影、添付します。
通路の通常点検が完了したら、次はポストです。通路の点検と同様の流れで進めていきます。下の画面の赤枠内に、清掃点検が終わったらチェックを入れます。
このような流れで、必要な点検項目のチェックをしていきます。作業しながら報告書を作成できるので、非常に便利に感じていただけるでしょう。
3.そのまま報告書を仕上げて保存する
点検が終わったら、画面右下にある保存ボタンをクリックします。
これで報告書の完成です。
チャット欄があるので、作業が完了したらチャットを活用して連絡すると便利です。
続いては、今回作成した報告書が、パソコン上でどのように印刷されるかを確認しましょう。
このように表示されます。フォーマットは自由に変えられるので、請負先ごとに異なるフォーマットで印刷することも可能です。
会社名と物件名、実施日、また清掃後と清掃前の画像が表示されています。また、作業内容と状況も記載されています。
画面右側にあるのがチャット欄です。
まとめ
報告書の作成から提出、またパソコン上で報告書がどのように印刷されるかを確認する一連の流れを解説しました。
kintone(キントーン)を活用すれば、現場で報告書の作成が完結するので、事務所に戻る必要がありません。建設業における業務の効率性を大きく向上させられるでしょう。
確認漏れや撮影漏れを防ぐのにも役立ちます。報告書の精度を上げることにも役立ちます。また、データがシステムに蓄積されていくので、あとから見直す際にも役立つでしょう。
今回使用したプラグインは、トヨクモのプリントクリエイターです。
ぺパコミ株式会社は、サイボウズ社のオフィシャルパートナーです。kintone(キントーン)の構築、運用サポート、コンサルティングをしています。
業務効率化で利益を上げたい方、働き方改革・ペーパーレス化をしたい方、kintone(キントーン)の効果が実感できていない方などは、いつでもお気軽にご相談ください。
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