「kintoneに溜まったデータを、もっとうまく集計・分析したい…」
「標準機能だけでは物足りない。もっと高度な集計はできないかな?」
kintoneを活用する中で、上記のような課題を感じていませんか?
kintoneには便利な集計機能が備わっていますが、そのポテンシャルを十分に引き出せていない方もいるかもしれません。
kintoneの集計機能の使い方や自動化を実現するおすすめプラグインなどを詳しく解説します。kintoneでデータ分析などを活用したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
kintoneの集計機能活用に関する個別の相談をご希望なら、ペパコミ株式会社へお任せください。貴社の状況に合わせた最適な活用法をご提案します。
まずはお気軽にご相談ください。
kintone (キントーン)に標準搭載の集計機能とは?
kintoneには、標準で利用できるデータ集計機能が搭載されています。データ集計機能を使えば、アプリ内に蓄積された情報をもとに、さまざまな角度からデータを分析し、グラフや表で分かりやすく可視化できます。
主な特徴は以下の3点です。
- 多様な集計
- リアルタイム性
- 柔軟な分析
また、条件を指定してデータを絞り込んだり、クロス集計で複数の軸を使った分析も可能です。
営業成績を商品カテゴリ別に集計して棒グラフで表示したり、アンケート結果を年代別に分類して満足度の傾向を分析できます。
kintoneの標準機能を使った単純な集計の方法【6STEP】
kintoneの標準機能を使った集計の基本的な手順を、6つのステップに分けて解説します。
- アプリ一覧画面で「集計ボタン」をクリック
- 集計設定画面でグラフの種類を選択
- 集計項目を設定
- 絞り込み条件を設定
- ソート順を設定
- 設定を保存して結果を確認
上記の手順を理解し、アプリ内のデータを集計できるよう詳しく見ていきましょう。
1.アプリー覧画面で「集計ボタン」をクリック
データ集計を始めるには、まず対象アプリの「グラフ・集計」ボタンをクリックします。集計したいデータが格納されているkintoneアプリを開き、レコード一覧画面の右上にあるグラフの形をした「グラフ・集計」ボタンを探してください。クリックすると、集計画面に進みます。
なお、「グラフ・集計」ボタンが表示されるのは、アプリの管理者または適切な権限を持つユーザーのみです。
2.集計設定画面でグラフの種類を選択
集計設定画面が開くと、以下4種類のグラフを選べます。
- 縦棒グラフ/横棒グラフ
- 円グラフ
- 折れ線グラフ/曲線グラフ
- クロス集計表
グラフ作成は「おすすめから選ぶ」か「自分で設定する」のどちらかで行えます。
「おすすめ」はkintoneが自動で候補を提案してくれるので初心者におすすめです。「自分で設定」は自由にカスタマイズしたい場合に向いています。
3.集計項目を設定
グラフの種類を決めたら、集計設定画面でどの項目を集計するかを指定します。
kintoneで選択できる主な集計方法は以下の通りです。
- レコード数
- 合計
- 平均
- 最小値/最大値
「合計」「平均」「最小値」「最大値」を選択した場合は、どのフィールドの数値を計算対象にするかを指定する必要があります。
例えば、「売上金額」の合計を知りたいなら、集計方法で「合計」を選び、対象フィールドとして「売上金額」を指定します。
4.絞り込み条件を設定
絞り込み条件を設定すると、特定の条件に一致するレコードのみを対象に集計を行えます。
方法は以下のとおりです。
- 「レコード一覧」画面で、右上にある「絞り込む」アイコンをクリック
- フィールドを選択し、条件を指定
- 「適用」をクリック
例えば、「日付フィールド」で「今月のデータのみ」を対象とする場合は、「=(等しい)」を選択し、値として「今月」を入力します。
設定後、グラフ・集計機能を使えば、絞り込まれたデータのみで集計が実行されます。
5.ソート順を設定
集計結果の表示順序を整えたい場合に「ソート順」を設定すると、集計結果やデータの表示順序を指定できます。
ソート順は、集計設定画面で、並べ替えたい項目を選択して設定します。
選択できるフィールドは以下の通りです。
- レコード番号
- 更新者/作成者
- 更新日時/作成日時
- 数値、文字列(1行)
- 日付、時刻、日時
- ラジオボタンやドロップダウンなどの選択式フィールド
「適用」をクリックすると一時的に並び替え結果が表示されるので、確認してから保存に進みましょう。
6.設定を保存して結果を確認
作成した集計条件やグラフを保存し、実際の集計結果を確認します。
確認する手順は以下の通りです。
- 集計設定画面で、選択したグラフの種類、集計項目、絞り込み条件、ソート順が正しいか確認する
- 集計設定画面の右上にある「保存」ボタンをクリックする
- 保存する際にグラフや集計表に名前を付ける
- 保存後、自動的にグラフや集計表が表示される
保存した集計設定は、アプリのレコード一覧画面などからいつでも呼び出すことが可能です。
kintoneの標準機能を使ったクロス集計の方法【6STEP】
より深くデータを分析したい場合には、「クロス集計」が有効です。
kintoneの標準機能でも、以下の6ステップでクロス集計表を作成できます。
- アプリ内でグラフアイコンをクリック
- クロス集計表を選択
- 大項目・中項目・小項目を設定
- 集計方法を選択
- ソートや絞り込み条件を設定
- グラフ設定を保存
単純集計よりも設定項目は増えますが、手順を踏めば複雑な分析も可能できるので、ぜひ参考にしてください。
1.アプリ内でグラフアイコンをクリック
クロス集計を始めるために、まず対象アプリのグラフ作成機能へアクセスします。クロス集計を行いたいデータが含まれるkintoneアプリを開き、レコード一覧画面の右上にある「グラフ・集計」ボタンをクリックしましょう。
すると、グラフ作成画面が開き、クロス集計表の設定を始められます。また、クロス集計表だけでなく、棒グラフや円グラフなど複数の形式から選択可能です。
2.クロス集計表を選択
グラフ作成画面が開いたら、アイコンや名称で表示されている選択肢の中から「クロス集計表」をクリックします。
具体的な手順は以下の通りです。
- アプリのレコード一覧画面を開く
- 画面右上の「グラフアイコン」をクリックする
- 表示された「グラフの種類を選んで作成」の画面で、「クロス集計表」をクリックする
クロス集計表を選ぶと、データを複数の軸で分類し、より詳細な分析ができます。他のグラフ形式ではとらえきれない、データの関係性を見つけ出すのに役立ちます。
3.大項目・中項目・小項目を設定
クロス集計表を選択したら、次に集計表の「軸」となる項目を設定します。kintoneでは、「大項目」「中項目」「小項目」の3段階で分類軸を指定できます。
項目の設定手順は以下の通りです。
- クロス集計表クリック後に表示された画面で、「大項目」を選択する
- 次に「中項目」を選択する
- 必要に応じて「小項目」を追加する
kintoneのクロス集計表を作成する際に大項目・中項目・小項目を設定すると、データを分類しやすくなり、目的に応じた分析ができます。
例として、小項目で「製品名」を指定すると、縦軸をさらに細分化できます。
4.集計方法を選択
集計表の分類軸を決めた後、「集計方法」を選択します。集計方法を選択すると、データをどのように計算・表示するかを決定できます。
設定画面の「集計方法」欄で、以下のいずれかを選択してください。
- レコード数:該当データの件数を表示
- 合計:該当データの数値フィールドの総和を表示
- 平均:該当データの数値フィールドの平均値を表示
「合計」または「平均」を選んだ場合は、売上金額や契約数など、どの数値フィールドを集計対象とするかをあわせて指定する必要があります。
5. ソートや絞り込み条件を設定
クロス集計表の基本的な形ができたら、さらに分析しやすくするために「ソート(並べ替え)」や「絞り込み」の条件を設定します。
上記の条件を設定すると、データを整理し、必要な情報だけを効率的に分析できます。
絞り込み条件とソートそれぞれの設定方法は以下の通りです。
項目 | 設定方法 |
絞り込み条件 | 「+絞り込み条件を追加」からフィールド、条件、値を指定する。 |
ソート | 大項目(行)、中項目(列)、小項目(列)のいずれか、または集計結果の数値を基準に、昇順または降順で並べ替える。 |
6.グラフ設定を保存
kintoneのクロス集計表を作成した後、最後のステップとして「グラフ設定を保存」を行います。
グラフ設定を保存する手順は以下の通りです。
- クロス集計表の設定が完了したら、画面右下の「保存する」をクリックする
- 表示されたダイアログで、グラフ名を入力する
- 「OK」をクリックして保存を確定する
- 保存したグラフはアプリの一覧画面に表示される
グラフ設定を保存すると、作成した集計表をアプリに登録していつでも利用可能な状態にできます。
kintoneで異なるアプリ間のレコードを集計する3つの方法
kintoneで異なるアプリ間のレコードを集計するには、以下の3つの方法で実現できます。
- アプリ間レコード集計プラグインを利用する
- DataCollect(データコレクト)を利用する
- rex0220 アプリ集計プラグインを利用する
上記のツールを使えば、より広範囲なデータ分析や、部門横断での情報共有ができるので、ぜひ参考にしてみてください。
アプリ間レコード集計プラグインを利用する
異なるアプリ間のデータを手軽に集計したい場合、サイボウズ社提供の「アプリ間レコード集計プラグイン」の利用がおすすめです。
無料で利用でき、異なるアプリ間のデータを自動的に集計してリアルタイムでの反映が可能です。
例えば、イベント管理アプリと参加者登録アプリを連携させると、参加者数や出欠情報を自動的に集計し、リアルタイムでイベント管理アプリに反映できます。
また、設定はプラグインの設定画面で、集計元アプリと集計先アプリ、集計したいフィールドを選ぶだけで完了します。
基本的なアプリ間集計であれば、アプリ間レコード集計プラグインで十分対応できます。
DataCollect(データコレクト)を利用する
より複雑な計算や、複数のアプリから多段階的にデータを集約したい場合には、「DataCollect(データコレクト)」が有効です。kintone内の複数アプリ間でのデータ集計を自動化し、業務効率化と正確なデータ管理ができます。
また、スケジュール実行やリアルタイム実行など、集計のタイミングも柔軟に設定可能です。
データ集計・加工の自由度が高く、Excelのような操作感で関数を利用できるため、専門知識がなくても高度な自動化を実現したい方は、ぜひ活用してみてください。
rex0220 アプリ集計プラグインを利用する
「rex0220 アプリ集計プラグイン」は、複数のkintoneアプリからデータを集計し、集計結果を指定したアプリのテーブル内に一覧表示できる有償プラグインです。kintone内の複数アプリからデータを集計し、1つのアプリに統合できます。
また、テーブル形式で他アプリのレコードを取り込み、リアルタイムで集計結果を反映するため、効率的にデータを管理できるでしょう。
さらに、プラグイン設定で対象アプリや条件を柔軟に指定できるため、業務フローに合わせた集計が可能です。
kintoneで集計が自動化できるおすすめのプラグイン3選
ここでは、kintoneで集計が自動化できるおすすめのプラグインを3つ紹介します。
- krewData
- 集計サポート+
- 関連レコード一覧フィールド集計プラグイン
それぞれのプラグインがどのような機能を提供し、どのような場面で役立つのかを見ていきましょう。
krewData | プログラミング不要で操作可能
krewDataは、kintone内のデータ集計・加工処理を、プログラミングなしで高度に自動化できる有償の連携サービスです。
複数のアプリにまたがるデータの結合や複雑な計算、条件分岐などをノンプログラミングで操作可能なため、専門知識がなくても簡単に導入・運用できます。
また、スケジュール実行やリアルタイム実行が可能で、業務シーンに応じたタイミングでデータ処理を自動化できます。
集計サポート+|簡単な設定で集計が可能
集計サポート+は、kintoneで複数アプリ間やアプリ内のデータを自動的に集計できるプラグインです。特に、レコード一覧画面や関連レコード一覧で、合計・平均・最大・最小などの基本的な集計値を手軽に確認したい場合に役立ちます。
設定はシンプルで、プラグイン設定画面で対象フィールドや集計方法を選ぶだけで利用可能です。
手計算の手間やミスをなくし、必要な数値をすぐに確認できるようにしたい場合に適しています。
関連レコード一覧フィールド集計プラグイン | 複数の集計方法を同時に設定可能
関連レコード一覧フィールド集計プラグインは、kintoneの関連レコード一覧フィールドに表示されている数値データを自動で集計してくれるプラグインです。列ごとに合計、平均、最大値、最小値を計算し、列ヘッダー部分に表示できます。
関連レコード一覧フィールド内の数値や計算フィールドを自動で集計し、その結果を列ヘッダー部分に表示してくれます。
また、関連情報の概要を素早く把握したい場合に有効で、プログラミング不要で設定も難しくありません。
なお、以下の記事では、kintoneの全プラグインを紹介しているので、興味のある方はぜひご覧ください。
kintone全プラグインリストをご紹介(無料・有料・買い切り全て)
kintoneの集計機能活用でお悩みなら「ペパコミ株式会社」にご相談ください!
kintoneは、業務データを一元管理し、効率的な集計機能を提供するプラットフォームです。
基本機能として、関連レコード一覧やグラフ表示、クロス集計が利用でき、データの傾向分析やマーケティング活動への活用が可能です。さらに、プラグインや連携サービスを活用すると、より高度な集計ニーズにも対応できます。
しかし、自社の業務にどう適用すればいいのか分からなかったり、どのツールが最適なのか悩むこともあるでしょう。
そのような時は、ぜひペパコミ株式会社にご相談ください。kintoneの専門家として、お客様の状況や目的に合わせた最適な集計方法の提案、プラグインの選定・導入支援、設定代行まで、幅広くサポートいたします。
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