kintone導入で絶対に失敗するパターン~システムと運用のバランス~

kintoneが本末転倒になる要望

kintone専門構築会社のペパコミ小川です。

 

おかげ様で毎日kintone構築相談をたくさん頂いております。ありがとうございます!

今日はシステム化する上でとても大切な話をするのですが、

その中でも特にkintoneにおいては大事な話です!

 

日頃からkintone構築をしていく立場として感じていたことなので言語化してみました。

 

 

結論から言うと

システムでカバーする部分と運用でカバーする部分の比率を間違えると詰む

という話です。

 

ペパコミはkintoneメインですので、言い換えると

kintoneでカバーする部分と運用でカバーする部分の比率を間違えると詰む

 

これホントめちゃくちゃ大事なことで、この設計をミスると無意味なkintone(システム)が出来上がります。

それもかなりの確率でありえる話なんです。

目次

そのkintone要望・・本末転倒ですよ

ここホント勘違いしてほしくないのですが、ITを魔法だと思ってなんでも要望出せば実現すると思わないで下さい。

仕様上出来ますよ。お金掛ければね

 

なんでもかんでも脳死状態で要望を出すのは簡単です。

多額の費用を掛けて何も考えず要望だけ出して出来上がったシステムは

・無駄に高い構築費用

・無駄に高い保守費

・無駄に高い改修費

・無駄に使いづらいシステム

という日本政府が愛してやまないシステムが無事に出来上がります。

 

こんなのどっかの政治家さんとどっかの大企業さんだけしか喜ばないわけで

中小企業がそんなことしたら大打撃ですよね

 

そうならないために柔軟性が高いkintoneを選ぶ会社も多いはずです。

そんな視点でkintoneを選択しているのにも関わらず

kintoneで全部自動化したい!

という悪魔の欲求に負けてその要望を言ってしまう会社様がひじょ~に多いです!

 

いやいやそれ本末転倒ですやん・・と思ってしまうわけです。

大切なのは運用とのバランス

考えなければいけないのは冒頭申し上げた

kintoneで解決するべきことと、運用でカバーするべきことをしっかり決めること

ここを常に念頭において下さい

 

何度も言いますが、お金があるならいいんですよ。

でも出来ればコスパよく効率化して経費を削減したいですよね?

 

だったら

①自社の業務フローを一旦全部洗い出して

②現状と理想を洗い出して課題を明確化して

③その課題をどう解決するか?

を考えることから逃げてはダメです。

 

これはkintone(システム)を構築するベンダーだけではなく、お客様と二人三脚で進めないといけない仕事です。

目的は業務効率化!個別具体的なことにこだわりすぎない

①と②は比較的出来るんです。問題は③の課題解決方法

例えばA業務に時間が掛かりすぎている!という課題があったら、まずはそのAを分解します。

 

どの業務も細かい業務の積み上げです。つまり

A業務=A-1業務、A-2業務、A-3業務…みたいになるわけです。

kintoneが本末転倒になる要望

A業務を完了させるためには、A-1~A-5業務を経て合計5時間半かかると

つまりA業務を効率化するためには、過程のA-1~A-5を効率化すればいいわけです。

 

ではkintone導入するとこうなったとします。(下記図)

 

kintoneが本末転倒になる要望

結果、A業務全体で約2時間半の効率化!いいですよね。

 

細かい項目で見るとA-1、A-3、A-4、A-5はkintone(システム)で効率化になったわけです。

ただその中でどうしてもA-2業務には手入力してもらう必要が出てきたりするため、A-2業務だけ時間が増加。

 

ここが今日のテーマで、

システムでカバーする部分と運用でカバーする部分の比率を間違えると詰む

なんです。

 

こういうのはよくあります。

A業務の効率化を最大化するために、どうしてもA-2は運用でカバーするから手間が増えてしまう(もしくは現状維持)

 

今回で言うとシステムでカバーするのはA-2以外

運用でカバーするのはA-2ということになります。

 

 

でもA-2の担当者はどうでしょう?こうなります。

 

kintoneが本末転倒になる要望

 

いや、ウチが大変なんですけど・・みたいな。

で、次に出てくるのが A-2業務も効率化したい!ここの業務を自動化に・・と色々要望が出てくるわけです。

 

こうなるともう地獄

そもそも構築時点で最も効率化になることを考えて設計するわけですよ。

よーし!A-2だけは非効率にするぞー!なんて思って構築するわけがないじゃないですか。

 

A業務を効率化する目的のために、苦肉の策で設計をしているわけです。

でもここでA-2の話を聞いて効率化しようとすると多少無理をしないといけないわけです。

A-2以外の業務が多少手間になったり、カスタマイズしたりと・・。

 

それをしていくと、どんどん柔軟性が失われていくkintoneが出来上がっていきます。

全員の意見を取り入れたらキリがないから代替案を考える

ここで社長に考えてほしいのは、全員の意見を取り入れたら本末転倒だということ。

ただA-2を抑えつけて切り捨てろってことではないんです。

 

A-2が負担になるから他の部署はA-2の業務をカバーするようにするなど、代替案を考えることが大事です。

 

間違ってもやってはいけないのは、

A-2という個別具体的なことに囚われすぎて本質的な課題解決から離れてしまうこと!

 

システムを導入するというだけで、恐らく全員が“今よりラクになる!”という期待感があるはずです。

だからこそ、自分の担当範囲が現状維持よりも下になると我慢できなくなる気持ちが出てくるのは当然です。

 

でもシステムを導入する際は仕方がないんです。

システムによる効果が発揮される部分と運用でカバーしなければいけない部分は絶対に出てきます。

この見極めをミスると本当に無駄なシステムが出来上がりますので、本当に注意して下さい。

 

まとめ

kintoneは柔軟性が高い分、より魔法だと思われてこのケースに陥りがちです。

しかし本質は業務効率化です。

業務効率化を実現するために、今あなたが出している要望は本末転倒になっていませんか?ということを今一度考えてみて下さい。

 

ペパコミでもそのような会社様と商談することはあります。

その際はハッキリ言います。でも勘違いしてほしくないのは、お客様にとってそれが最善だと思っているからこそです。

 

kintoneを導入してMAXの効果が出る効率化して、経費を削減して、利益の最大化を常に考えています。

なので、是非これを見たあなたも改めてシステム導入する上で注意して頂ければと思います!

 

あらためて・・

システム導入は

システムでカバーする部分と、運用でカバーする部分のバランスが大事!

 

以上です!

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