お客様へのkintone導入支援において、キックオフミーティングは重要です。
新たな案件が始まる前には、必ず社内で全体の認識合わせや情報共有をおこなった上で、お客様とのミーティングに臨むことが大切です。
この打ち合わせは、お客様の事業を深く理解し、kintoneで実現したい目標を明確にするための大切な第一歩となります。
なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。
kintone導入支援におけるキックオフミーティング(打ち合わせ)の重要性
kintoneの導入支援におけるキックオフミーティングは、プロジェクト全体の成功を左右する重要なプロセスです。
このミーティングを通じて、お客様との間で認識の齟齬をなくし、共通の目標設定をすることができます。
キックオフミーティングの主な目的は、kintone導入の全体像を描くことと、お客様との間で認識をすり合わせることです。
お客様が望んでいるkintone構築の方向性を正確に把握し、どのようにサポートを進めるのかを明確にするためです。お客様の事業内容を正確に把握することが、kintoneのシステム設計の前提となります。
ミーティングには、サポート担当者だけでなく、その責任者も同席し、お客様の状況を多角的に把握するように努めます。
お客様からは、現場の業務を深く知る担当者が参加し、具体的な業務フローや課題を共有することで、より実態に即したkintone構築が可能になります。
kintone導入前の事業内容把握と組織理解
お客様の事業内容を深く理解することは、kintoneを業務に真に適合させるために不可欠です。ミーティングでは、お客様の組織構造や、業務委託先の役割分担について詳細にヒアリングをおこないます。
- 事業内容の確認
- 代理店と外注先の連携体制
- 営業部隊と施工部隊の役割分担
また、工事のスケジュール調整については、工事班の営業担当者が顧客と直接連絡を取り、工事日を決定しています。
この工事班の営業担当者とは、社内の人間か、または外部の工事を担当する人を指します。
kintoneを活用した業務フローの設計
お客様の事業内容と組織体制を理解した上で、具体的な業務フローにkintoneをどのように組み込んでいくかを設計します。現在の課題をkintoneで解決し、よりスムーズな業務運用を目指します。
kintoneを活用した業務の流れは以下の通りです。
業務ステップ | 担当者 | kintoneとの関連 |
案件受注報告 | 営業担当者 | 事務員へ連絡 |
kintoneへの入力 | 事務員 | 受注報告をkintoneに入力 |
機器の手配・送付 | 本社 | 事務員が手配し、顧客へ直接送付 |
機器到着の連絡 | 事務員 | 担当者に連絡 |
工事実施 | 社内工事担当者 / 外注工事担当者 | 機器到着後約2週間で実施 |
工事完了報告 | 工事担当者 | kintoneに完了報告を入力 |
接続確認・支払い開始 | 事務員 | 回線接続状況を確認し、支払いに繋がる |
機器は、受注確定後、kintoneへ申し込んでから約2週間で顧客の元へ直接届けられます。その後、工事がおこなわれ、工事完了の約3日後からお客様への料金が発生する流れです。
kintoneアプリでの情報管理
kintoneでは、主に以下の情報を管理するアプリが考えられます。
顧客マスタ | 顧客情報を管理 |
商品マスタ | 各代理店が扱う商品を紐付ける |
工事管理アプリ | 受注した案件の工事情報を管理 |
案件が決まり、工事管理アプリに情報が入力された時点で、工事担当者を決定します。東京であれば東京の工事担当者が1人、大阪であれば大阪の工事担当者が1人といったように、地域ごとに担当者が限定されているため、事務員が場所を見て担当者を割り振ることができます。
工事担当者が決定されると、工事管理アプリの担当者フィールドにその情報が入力され、外注担当者には通知が飛びます。
外注担当者はkintoneにアクセスし、顧客とのアポイント調整や工事日の決定を進める運用が想定されます。
担当者別で顧客や案件を管理したいという要望があり、特に各代理店が扱う商品を商品マスタに紐づけることが考えられます。
例えば、「A製品は外注のAが扱っている」「B製品は外注のBが扱っている」というように、商品マスタに外注担当者を紐づけることで、顧客がどの製品を契約したかによって担当する外注先を自動的に判断できるようになります。
kintone打ち合わせ後の導入支援における今後の進め方と注意点
kintoneの導入支援は、一足飛びに進めるのではなく、段階的に着実に進めていくことが大切です。
特に、アクセス権の制御やユーザーからのフィードバック対応には慎重な対応が求められます。
段階的なkintone構築
kintoneの構築は、順序立てて進める必要があります。特にアクセス権の制御は慎重におこなうべき部分であり、誤った設定をしてしまうと、本来見えてはいけない情報が他者に見えてしまう可能性があります。
具体的には、まず顧客マスタ、商品マスタ、工事管理アプリの3つのアプリを構築し、kintoneの組織設定やユーザー作成の方法を理解してもらうことから始めます。
これらの基盤が整ってから、工事管理アプリの具体的な機能を構築していく流れとなります。
ユーザーからの意見への対応
工事管理アプリが完成し、実際の利用が始まった際には、現場の利用者から様々な意見や不具合の報告が寄せられることが予想されます。
これらの意見は貴重なフィードバックですが、全てを鵜呑みにしてすぐにシステムに反映させることは避けるべきです。
なぜなら、全ての意見を反映しようとすると、かえってシステムに不具合が生じたり、複雑化したりする可能性があるためです。
そして、その妥協点を再度利用者に伝え、理解を得ることが重要です。この中間的なやり取りが、kintone導入支援の中でも特に大変な部分であると認識しています。
サポート体制と学習リソースの提供
現在、お客様は工事完了後の支払いのすり合わせに多くの時間を費やしており、月に約50件の案件があり、この件数は今後増加する見込みです。
特にExcelデータが多いため、工事完了の情報をいかに簡単にリスト化するかが大きな課題となっています。
特に、kintoneのフィールドがどのような役割を持ち、どのように動作するのかを理解することは非常に重要です。
これらを解説するYouTube動画が提供されており、概念的な部分から各フィールドの機能まで詳細に説明されています。
さらに、アクセス権や通知、グラフ機能などを説明する後編の動画も活用することで、kintoneでできることの全体像を把握できます。
kintone打ち合わせで導入成功への土台を築こう
kintone導入における打ち合わせ、特に初回のキックオフミーティングは、導入成功の鍵を握る重要なプロセスです。お客様の事業内容や業務フロー、組織体制を深く理解することで、最適なkintone構築に繋がります。
本記事では、実際の打ち合わせで確認する内容や業務設計の進め方、工事管理アプリの運用例まで詳しく紹介しました。打ち合わせの質が高まるほど、その後の開発や運用もスムーズになります。kintone導入をご検討中の方は、まず「打ち合わせ」の重要性を理解し、構築パートナーとしっかり連携を図ることが成功への第一歩です。
なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。
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