kintoneは、日々の業務改善において顧客からの要望が多い営業管理の分野で活用されています。
特に、見込み客の管理、営業活動の管理、ステータスの管理をkintoneで行いたいという声が多く聞かれます。
営業活動では、顧客の表面的なニーズだけでなく、その裏側にある潜在的なニーズをくみ取ることが、信用獲得や商談の成約効率向上に繋がります。
しかし、顧客が自ら裏側のニーズを話してくれない事例も少なくありません。この課題に対し、kintoneと外部ツールを連携させることで、商談前の顧客理解を深め、営業活動を強化することが可能になります。
なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。
Shizzle Scouterとは?
Shizzle Scouterは、ウェブサイトへの問い合わせがあった際に、その問い合わせをしてきた顧客の属性や興味を明らかにする営業ツールです。
このツールはkintoneとは直接関係しませんが、連携によって営業管理をより強力に補佐します。
Shizzle Scouterの主な機能は以下の通りです。
- 問い合わせ顧客の属性と興味の特定
- 顧客の関心度の可視化
- 詳細な行動履歴の提供
- 顧客の人間性の推測
それぞれ解説します。
問い合わせ顧客の属性と興味の特定
問い合わせフォームからの問い合わせと同時に、Shizzle Scouterからレポートがメールで送られます。
このレポートには、顧客がウェブサイトのどのページに何秒滞在したか、どのような属性の人物であるかといった情報がまとめられています。このレポートを見ることで、通常の問い合わせ内容だけでは分からない情報まで把握することが出来ます。
顧客の関心度の可視化
Shizzle Scouterのレポートでは、問い合わせをしてきた顧客の見込み度を数値で表示します。また、顧客の真面目さに関する情報や、営業を進める上でのヒントも提供されます。
例えば、顧客がサイトを深く読み込んでいる場合、最も多く読んだページに関連する話を取り入れると、顧客の反応が良くなるでしょう。
詳細な行動履歴の提供
Shizzle Scouterのレポートには、顧客がどのページからどのページへ遷移し、それぞれのページにどれくらいの時間滞在したかという、改ざん不可能な生のデータが詳細に記録されます。
例えば、料金ページを短時間見た後に導入事例ページを閲覧し、特定の記事に長く滞在した後、別の導入事例を閲覧するといった行動履歴が分かります。この情報から、顧客が何に興味を持ち、なぜ問い合わせに至ったのかを明確に理解することができます。
顧客の人間性の推測
Shizzle Scouterのレポートと顧客の行動履歴を組み合わせることで、顧客の人間性を推測する手助けにもなります。
例えば、様々なページをじっくりと比較検討する傾向があるか、それとも良いと感じたらすぐに導入を検討するタイプか、といった情報が理解できる場合があります。
kintoneとShizzle Scouterの連携で実現する顧客理解
kintoneとShizzle Scouterを連携させることで、営業管理の質を格段に向上させることが可能です。この連携は、主に三つのステップで実現されます。
- 顧客マスタへの自動登録
- 顧客分析レポートの自動登録
- 顧客分析レポートを活用した営業活動
それぞれ解説します。
顧客マスタへの自動登録
顧客がウェブサイトの問い合わせフォームに情報を入力すると、その問い合わせ内容は自動的にkintoneの顧客管理アプリに登録されます。
この仕組みは、FormBridgeやZapierなどのシステムを活用して構築することができます。これにより、手動でのデータ入力作業が不要になり、情報登録の漏れやミスを削減できます。
顧客分析レポートの自動登録
問い合わせ内容の自動登録と同時に、Shizzle Scouterから生成される顧客分析レポートのURLも、kintoneの顧客管理アプリに自動で登録される仕組みを構築できます。
Shizzle ScouterのレポートURLは別途メールで届きますが、そのURLをkintoneの該当レコードに自動で紐付けることで、営業担当者はkintoneの画面からワンクリックでレポートを確認できるようになります。
この自動登録は、裏側で紐付けキーを作成し、プログラムを組むことで実現します。通常のフォーム連携では難しい、異なるメールで届くレポートを一つのレコードに紐付けることも、プログラミングによって実現可能です。
顧客分析レポートを活用した営業活動
kintoneに登録された問い合わせ内容とShizzle ScouterのレポートURLを活用することで、営業担当者は商談に臨む前に顧客の深い部分を理解できます。
- 商談前の深い顧客理解
- 営業効率の向上
- マーケティング施策への応用
それぞれ解説します。
商談前の深い顧客理解
顧客が問い合わせ時に「kintoneの導入について相談したい」といった抽象的な内容であっても、Shizzle Scouterのレポートを確認すれば、その顧客がどのようなページに興味を持っていたかを具体的に把握できます。
これにより、商談の冒頭から顧客の具体的なニーズに合わせた話を進めることが可能になり、商談をよりスムーズに進めることができます。
営業効率の向上
顧客の興味や潜在的な課題を事前に把握できるため、営業担当者は商談内容を顧客に合わせて調整できます。
これは、単に表面的なニーズに応えるだけでなく、顧客の抱える真の課題に寄り添った提案を行うことを可能にします。結果として、商談の成約率向上に貢献します。
マーケティング施策への応用
Shizzle Scouterから得られるデータは、営業活動だけでなく、ウェブマーケティング戦略にも活用できます。どのコンテンツが顧客の関心を引き、どのページで滞在時間が長いかといった情報を分析することで、今後重点的に制作すべきコンテンツや、改善すべきコンテンツを特定できます。
これにより、ウェブサイトのコンテンツ戦略をより効果的に構築できるようになります。
まとめ
kintoneとShizzle Scouterの連携は、問い合わせ内容の自動登録だけでなく、顧客のWeb行動履歴から深い興味や人間性までを可視化し、営業活動とマーケティング戦略の両面を強化する強力な手段です。
顧客の「性格」とも言える深い部分を理解し、その情報に基づいて営業活動を行うことで、顧客に合わせたパーソナライズされたアプローチが可能になります。これにより、商談の成約率向上や、より質の高いマーケティング施策の実施に繋がります。
なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。
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