建設業のみなさん、日々の見積作成、本当にお疲れ様です。特に「積算見積」となると、その複雑さから「kintoneでの管理は難しいのでは?」と感じている方も多いのではないでしょうか。
ペパコミにも建設業のお客様は非常に多いのですが、やはり積算見積の作成が一番の悩みどころ。「kintoneで何とかしたい!」という声を本当にたくさんいただきます。
そこで今回は、建設業特有の「積算型の見積書」をkintoneから出力するための仕組みを、デモ画面を交えながら紹介します。
この仕組みは、kintoneの標準機能だけでは実現が難しいのですが、「Customine(カスタマイン)」と「k-Report(ケーレポート)」という2つのプラグインを組み合わせることで、驚くほど実務に沿った運用が可能です。
建設業界の長年の課題であった積算見積を、いかにしてkintoneでスマートに管理するのか。その全貌をぜひご覧ください!
実は今なら、無料でkintoneのデモ環境を閲覧できます。見積管理だけでなく原価管理から人員配置まで建設業の業務をすべて閲覧できるので、「とりあえず実際の画面を見てみたい」「一度システムを触ってみたい」とお考えの方は、以下からお気軽にお試しください!
これが積算見積の正体!建設業独特の階層構造を解説
本題に入る前に、まずは「積算見積」がどのようなものか、簡単におさらいしておきましょう。
建設業の見積書は、一般的な見積書とは少し違って、「階層構造」になっているのが特徴です。例えば、全体で「工事原価500万円」という大きな枠があったとします。これが一番上の階層、いわば「第一階層」です。

次に、その500万円の内訳を見ていきます。「仮設工事に100万円」「間接工事費に400万円」といったように、より具体的な項目に分かれます。これが「第二階層」ですね。

さらに、「仮設工事100万円」の内訳として、「部品Aが45万円」「人件費が30万円」「その他が25万円」というように、もっと細かい明細が出てきます。これが「第三階層」です。

このように、大きな項目から小さな項目へと、どんどん掘り下げていくのが積算見積のスタイルです。
実際に書類を作成するときは、一番細かい第三階層のデータから入力していき、それを第二階層、第一階層へと積み上げて集計していきます。



この構造、建設業に詳しい方ならピンとくるかもしれませんが、かなり難しいんですよ。だからこそ、多くの企業がExcelでの管理から抜け出せずにいるわけですが、今回ご紹介する方法なら、長年の課題をスッキリ解決できます。
入力の手間を大幅削減!Customine(カスタマイン)の効率化テクニック
それでは、実際のデモ画面を見ながら、操作方法を解説していきます。今回は「案件管理アプリ」と「見積書管理アプリ」という2つのアプリを使って運用する想定です。

まず、案件管理アプリで基本的な工事情報を登録します。登録するのは、顧客名や案件名、工事場所、工期といった情報ですね。以下の画面から見積を作成していきます。


画面上部にある「見積作成」ボタンを押すと、今開いている案件の情報を引き継いだまま、新しい見積書アプリのレコードが立ち上がります。



案件番号や顧客名、案件名などが自動で転記されるので、何度も同じ情報を入力する必要がありません。
ここまでにご紹介した、工事情報の登録から見積もり作成までの一連の動作はkintoneのプラグイン「Customine(カスタマイン)」のアクション機能で設定しています。
では次は、見積明細の入力に進みます。kintoneのテーブルに一行ずつ手入力するのは、正直かなり面倒ですよね。そこで、あらかじめ登録しておいた品目マスタから必要な項目をチェックするだけで、一括で明細に登録できる仕組みを用意しました。
以下の画面にある「マスタから選択」ボタンを押すと、品目の一覧がポップアップで表示されます。


あとは必要な項目にチェックを入れて「選択する」ボタンを押すだけ。すると、選択した項目が自動でテーブルに反映されます。これだけでも、入力効率が劇的にアップするのがお分かりいただけると思います。この機能もCustomineで実現しています。
さらに便利なのが、行の並び替え機能です。kintoneのテーブルは一度入力すると行の順番を入れ替えることができません。しかし、建設の見積では階層ごとに項目をまとめたいので、後から追加した項目を適切な位置に移動させたいケースが頻繁に起こります。
その問題を解決するのが「明細行並び替え」ボタンです。並べたい順にコードをつけてあげたあと、このボタンをを押すことで、階層の順番どおりにテーブルの行が自動で入れ替わります。


これもCustomineの便利な点ですね。明細の入力と並び替えが終わったら、次はいよいよ集計です。
ボタン1つで完了!階層ごとの自動集計とPDF出力
明細を入力しただけでは、まだ階層ごとの合計金額は計算されていません。そこで登場するのが「階層1集計」「階層2集計」ボタンです。

このボタンを押すことで、Customineがテーブル内のデータを階層ごとに自動で集計し、それぞれの合計金額を計算してくれます。
例えば、「準備工事」や「仮設建物費」といった第二階層の項目が、ボタン1つで瞬時に集計されます。



建設業の複雑な階層集計も、ボタンを押すだけで簡単に完了です。手計算やExcelの複雑な関数などを使う必要はもうありません。そのため、手計算によるミスを防ぎ、正確な見積をスピーディーに作成できます。
すべての情報が整ったら、最後にkintone専用の帳票出力連携サービス「k-Report(ケーレポート)」を使ってPDFを出力します。
実際に出力された見積書を見てみましょう。以下のように、1枚目には会社印や担当者印が押された見積書の表紙が表示され、合計金額が記載されています。

そして2ページ目以降には、第一階層の内訳、さらにその詳細である第二階層、第三階層の明細が最後のページまで出力されます。



kintoneにプラグイン「Customine(カスタマイン)」「k-Report(ケーレポート)」を組み合わせれば、データの入力から集計、そして帳票出力までの一連の流れを簡単に完結させることが可能です。
積算見積書の作成はCustomineとk-Reportの組み合わせが最強
先ほどお伝えしたように、ここまで紹介した仕組みは「Customine」と「k-Report」の組み合わせによって実現しています。Customineは、面倒な明細入力をマスタ連携で効率化し、複雑な階層集計をボタン1つで実行できるプラグインです。


またk-Reportは柔軟な帳票出力ができるので、階層構造を反映した、見やすくきれいな見積書をPDFを出力してくれます。

kintone単体では難しかったことも、このように便利な連携サービスを組み合わせることで実務に即した運用が実現します。
特に、今回ご紹介した「マスタからの選択入力」や「階層ごとの自動集計」などは、すべてCustomineを使って効率化しているので、難しいプログラミングを必要としません。
とはいえ、「使ってみたいけど、本当に誰でも簡単に操作できるの?」「社内で使いこなせるイメージが湧かない」といった声もいただくので、ペパコミでは無料相談を実施しています。お客様の課題に合わせて最適なプランをご提案しますので、以下からお気軽にご活用ください!
変更履歴も保存!見積書のロック機能と再利用でミスを防ぐ
今回作成したデモ環境には、さらに実務を想定した便利な機能も盛り込んでいます。例えば、一度お客様に提出した見積は、承諾なしに変更されるとトラブルの原因になりますよね。そこで、提出後はレコードを編集できないようにロックをかける機能を追加しました。
以下のように、チェックボックスにチェックを入れるだけで、レコードが保存され編集ができません。

もし変更が必要になった場合は、「再利用」ボタンを押すことで、内容をコピーした新しいレコードが作成されます。

その際、見積番号には自動で枝番が振られるので、どの見積が最新版なのか一目で把握することが可能です。
もう1つの便利な機能が「見積セット検索」です。よく使う見積のパターンを「セット」としてマスタに登録しておくことで、次回からワンクリックで呼び出せます。



毎回同じような項目を入力している場合には、この機能が絶大な効果を発揮します。これらのかゆいところに手が届く機能も、すべてCustomine(カスタマイン)で実装しています。
ペパコミでは、実際のお客様から寄せられた「こうだったら便利なのに」という声をもとに、現場の方が本当に使いやすいシステムを生み出しています。今なら無料でご紹介した画面をすべて操作いただけますので、以下からお気軽にお試しください!
積算見積から実行予算管理まで 建設業の業務効率化をトータルサポート
kintoneに「Customine(カスタマイン)」「k-Report(ケーレポート)」という2つのプラグインを組み合わせることで、建設業特有の複雑な積算見積業務をいかに効率化できるかを紹介しました。
紹介した仕組みは、単に見積書を作成するだけでなく、その後の実行予算管理にもつながっていく非常に重要な部分です。Excelでバラバラに管理している見積データをkintoneに集約することで、予算と実績の比較や分析が容易になり、経営の見える化にも大きく貢献します。
ペパコミでは、今回のような積算見積の仕組みはもちろん、実行予算管理や写真報告書管理など、建設業界に特化したkintoneの構築実績が豊富です。

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