kintone・Zoom・ChatGPTの連携で議事録作成を全自動化する方法

日々の業務でZoomなどを使ったオンライン会議が増え、議事録作成の負担を感じることはないでしょうか?

議事録は抜け漏れなく正確に作成する必要がありますが、相談しながら同時に記録するのは困難です。また、会議後に議事録をまとめようとすると、重要事項の記録漏れが発生する可能性もあり、多くの工数がかかります。

この記事では、kintoneとZoom、ChatGPTなどと連携し、議事録を自動作成する方法を詳しく解説しています。議事録作成に時間がかかり、業務効率化に悩んでいる方はぜひご参照ください。

なお、ペパコミ株式会社では、議事録作成にかかる工数を大幅に削減するため、kintoneとZoom、ChatGPTを連携させた議事録自動化の仕組みを構築しています。

 議事録作成の負担を軽減し他の業務に集中したいとお悩みの方は、ぜひご相談ください。

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kintone・Zoom・ChatGPTの連携による議事録自動化の仕組み

ペパコミ株式会社が構築した議事録自動化の仕組みは以下のとおりです。

それぞれ以下で詳しく解説します。

Zoomの自動文字起こしデータをkintoneへ連携

自動文字起こしとkintoneへのデータ連携

まず、Zoomには自動の文字起こし機能が備わっています。

自動文字起こし機能を使用すると、会議中の会話が文字データとして記録されます。文字起こしされたデータは、APIを利用して自動的にkintoneに登録可能です。

kintoneには、文字起こしデータが記録された活動履歴アプリが用意されています。

なお、会議の内容により、文字起こしデータが長くなる場合があります。 

kintone連携サービス『Smart at AI for kintone Powered by GPT』を利用し要約

Smart at AIとChatGPTによる要約

kintoneに登録された文字起こしデータは、『Smart at AI』を介してChatGPT環境と連携されます。Smart at AIは、kintoneとChatGPTを連携させるためのプラグインです。

 ChatGPTでは、取り込まれた文字起こしデータをもとに議事録の要約を作成します。

上記の作業により、ただの文字起こしデータが、構造化された議事録として自動生成されます。

kintone・Zoom・ChatGPTの連携で作成する議事録の内容

自動生成される議事録は、単なる会話の羅列ではありません。以下のように会議の目的や内容に応じた様々な項目を含み、詳細かつ整理された形で情報がまとめられます。

  • 先方の会社概要や問い合わせ
  • 提案内容と相手の反応
  • 全体提案・合意点・タスク・注意点など

それぞれどのような情報を作成できるのか確認していきましょう。

先方の会社概要や問い合わせ背景

議事録には、相談の背景、先方の会社概要や特徴、具体的な課題などが記載されます。

企業の情報が記載されいていると、後から見返した際に、どのような企業との会議だったのかを思い出しやすくなります。

提案内容と相手の反応

提案内容と相手の反応

例えば、今回の動画で紹介された相談から記載されている内容な以下のとおりです。

  • リスキリング助成金を活用した新規研修コンテンツのパッケージ化
  • 研修動画の要件(時間、構成、テスト)
  • 費用
  • 動画素材の流用編集
  • 納品スケジュールなど

また、講座構成案への概ねの了承やkintone構築への興味、ペパコミへの紹介ルート検討などといった相手の発言も記録してくれます。

全体提案・合意点・タスク・注意点など

全体を踏まえた提案

個別の提案や反応に加え、全体を踏まえた提案内容、お互いの合意点、今後のタスク分担(自社側、先方側)、次回のミーティング日やコミュニケーションにおける注意点なども議事録としてまとめられます。

お互いでの合意点

合意点で記載された内容は、講座提供の報酬、納品スケジュール、受講後のkintone構築ニーズへの対応、カリキュラム提出による労働局申請への活用などです。

ペパコミ側でのタスク

タスクでは、コンテンツ作成、納品期日、チャプター案確認、費用調整、受講後案内の検討などが記載されます。

注意点としては、納品準備や申請締め切りへの対応などがまとめられます。

上記のように、会議で決定・確認された事項が網羅的に記録可能です。

ミーティング種類に応じた議事録項目の自動調整

Smart at AIプラグインを使用すると、kintoneのフィールドを変更するだけで、議事録に含めたい要約項目を自由に追加できます。

例えば、「先方がペパコミに抱いていそうな印象」といった項目を後から追加し、AIにその内容を要約させることも可能です。

そのため、AIに慣れていない人でも、プロンプトを自分で書く必要がなく、kintoneの簡単な操作でAIを活用できます。

なお、ペパコミ株式会社では、AIがミーティングの種類(新規相談か開発サポートかなど)を自動で判断し、それぞれの種類に適した議事録項目を作成するように設定しています。

新規相談の場合は、先方のビジネスモデルや問い合わせ背景などの項目が必要になりますが、開発サポートの場合は不要になるため、目的に応じて必要な情報が記録されるように調整可能です。

kintoneプラグイン『Smart at AI』によるフィードバック機能の活用方法

Smart at AIでは、議事録作成後に以下3つのようにフィードバック内容を以降の業務に反映できます。

  • 個別フィードバック(良かった点・改善点)
  • フィードバックの活用(教育・改善)
  • 自動通知による情報共有

それぞれ、Smart at AIをどのように有効活用できるのか確認していきましょう。

個別フィードバック(良かった点・改善点)

個別フィードバックの内容(良かった点・改善点)

AIは議事録の要約だけでなく、ミーティングに参加した個人ごとの良かった点や改善点を自動でフィードバックしてくれます。

例えば、自社の良い点で掲載される内容な以下のとおりです。

  • 相手のサービス理解への積極性
  • 将来的なメリットを意識した関係構築
  • 主導権を握りつつスムーズな進行
  • 相手の要望と自社理念の調整
  • 議題整理と終了確認の進行力など

改善点についても指摘される場合があります。例えば、長めの説明時の理解度確認、専門用語使用時の配慮、丁寧な言葉遣いの意識などが改善点として挙げられています。

また、個人の特性(例:話が長い傾向)を指示すると、その人に合わせたフィードバックを重点的に行うよう調整することも可能です。

フィードバックの活用(教育・改善)

AIからのフィードバックは、営業担当者の教育にも役立ちます。

上司から直接言われるよりも、AIからの指摘の方が素直に受け止められる場合もあるため、現代の感覚に合っていると言えます。

また、改善したい点を共有すれば、AIのプロンプトに組み込むことも可能です。

AIからのフィードバックを有効活用すると、自分の改善すべき点に気づき、改善に取り組みやすくなるでしょう。

自動通知による情報共有

自動通知による情報共有

作成された議事録や評価内容は、本人だけでなく上司などにも自動で通知されます。

ペパコミ株式会社では、週次の議事録評価がChatworkに自動通知されるように設定しています。また、Chatworkだけでなく、LINEなどにも通知を飛ばせます。

そのため、議事録が関係者間で簡単に共有可能です。

kintoneで議事録を自動で作成する際に必要なツールや費用

議事録作成を自動化するためには費用が発生します。ここでは以下の3点について解説します。

  • 導入に必要なツールと費用導入に必要なツールと費用
  • ChatGPTモデルと費用
  • 議事録1回あたりの費用目安
  • 費用対効果

費用に見合う効果はあるのか、導入を検討している方は一つずつ確認していきましょう。

導入に必要なツールと費用

導入に必要なツールと費用

この仕組みを利用するには、主に以下のツールと費用が必要です。

  • kintoneライセンス:月額1,000〜3,000円(プランにより変動)
  • Smart at AIプラグイン:月額7,000〜3,000,000円(プランにより変動)※初期費用あり
  • ChatGPT利用料:無料〜月額200$(プランにより変動)

上記のように、Smart at AIプラグインを利用するためには、プランにより料金が大きく異なるため、加入するプランの見極めは重要です。

ChatGPTモデルと費用

ChatGPTモデルと費用

Smart at AIプラグインの料金は、使用するChatGPTのモデルによって変動します。より高度な要約を得るには、ChatGPTの推論モデル(o1, o3, o4など)の使用が必要です。

推論モデルは、単に文字起こしを要約するだけでなく、AIが内容を理解して知見を加えた要約を作成してくれます。

2025年4月現在、o1のような推論モデルを使用するには、ChatGPTのTierレベルが3以上が必要です。

自社でChatGPTのAPI利用契約を結び利用する場合は、Smart at AIの安価なプラン(月額1万円以下)を契約し、自社のChatGPT環境とAPIの連携も可能です。

なお、ChatGPTのバージョンによる差を詳しく知りたい方は、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

関連動画:【ChatGPTマスターの道】AIモデルを変えるだけで内容が激変!各モデルで議事録を比較してみた_Vol556

議事録1回あたりの費用目安

議事録1回あたりの費用目安

議事録1回を作成するのにかかるChatGPTの費用は、およそ2ドルから3ドル程度、日本円で300円から450円です。

月々にかかる費用は、1回あたりの費用と作成する議事録の数(会議数)によって決まります。

費用対効果

費用対効果

費用はかかりますが、議事録作成にかかる工数を大幅に削減できるため、費用に見合う効果は十分に出ると考えています。

議事録作成に費やしていた時間を他の重要な業務に充てられるようになり、全体の生産性向上につながります。

kintone・Zoom・ChatGPTを連携させて議事録作成の負担を軽減しましょう

kintoneとZoom、Smart at AIまとめ

kintoneとZoom、Smart at AI、そしてChatGPTを連携させた議事録自動化システムは、会議の文字起こしから要約、個人フィードバック、関係者への通知までを自動で行います。

生成される議事録は詳細で分かりやすく、会議の決定事項やタスク、注意点などが記録されます。また、フィードバック機能により、個人のスキル向上や営業教育に活用可能です。

自動化の仕組みを導入するにはkintone、Smart at AI、ChatGPTの費用がかかりますが、削減できる工数を考慮すると費用対効果は期待できます。作成工数を削減できるため、他の業務に集中できるようになるでしょう。

なお、ペパコミ株式会社では議事録作成の仕組み構築を支援していますので、ご興味がある場合は、ぜひお問い合わせください。

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