プラグイン

Boost! Style

メーカー

(TISプラグイン)合同会社ぱんだ商会

Customineカスタマイズに頼らない！kintone無料プラグインで実現する条件付き表示の方法

2025.05.23

kintoneをカスタマイズしたいと思い、どのプラグインが自社に適しているのかとお悩みではありませんか？

Customineのような高機能なサービスを使ったカスタマイズは広く知られていますが、Customineには利用枠に上限がある場合もあります。また、特定のシンプルながらも重要な要望に対して、Customine以外の方法で実現したいというニーズもあるかもしれません。

この記事では、Customineを使わずに特定の顧客要望に応えたkintoneのカスタマイズ事例をご紹介します。

画像を組み合わせて分かりやすく解説しているので、ぜひご参考ください。

なお、ペパコミ株式会社では、貴社に最適なkintoneカスタマイズを提案しています。

kintoneカスタマイズに苦労している方、もっとよいカスタマイズ方法を検討している方は、ぜひ下記のページからご相談ください。

お問い合わせはこちらから

kintoneプラグイン「Customine」を使わないカスタマイズ事例
- 顧客からの具体的な要望
- どのようなカスタマイズを実現したか
kintoneカスタマイズで実現に活用した無料プラグイン
- 使用プラグインとその機能
- プラグインの利点と設定方法
kintoneカスタマイズの価値と応用
- kintoneの見づらさ解消への貢献
- Customine代替としての可能性
Customineに頼らずkintone無料プラグインだけカスタマイズしたい方はぜひご相談ください

kintoneプラグイン「Customine」を使わないカスタマイズ事例

kintoneアプリで情報量が増えると、フィールドが増え、画面が見づらくなる場合があります。特に、文字列複数行フィールドやリッチテキストフィールドといった「備考欄」などでよく使われるフィールドは、スペースを取りがちです。

全てのレコードでこれらのフィールドに情報が入力されているわけではない場合、データが入っていない空欄のフィールドが表示されたままになり、画面がすっきりしない原因となります。

閲覧者は情報が入っているかどうかを確認するために、空欄のフィールドも含めて画面全体を見る必要があり、これがkintoneの画面が見づらいと言われる理由の一つになることがあります。

この問題を解消するため、特定のフィールドをデータが入力されている場合にのみ表示し、空欄の場合は非表示にしたいという要望がお客様から寄せられました。

顧客からの具体的な要望

お客様からの要望は、文字列複数行フィールドやリッチテキストフィールドにデータが入っている場合だけ、そのフィールドをレコードの詳細画面で表示させたい、というものでした。

データが入っていない場合は表示しないことで、画面をすっきりさせ、情報が入っているレコードが一目で分かるようにしたいという考えです。これは、入力者はフィールドが常に見えていないと入力をしたいときに入力できないため、入力画面では全てのフィールドを表示する必要があるからです。

一方、閲覧者は、データが入っている場合だけその情報を見られれば良いので、入力されていないフィールドは非表示にしたいと考えます。このような入力者と閲覧者、それぞれの立場に合わせた画面表示を、Customineを使わずに実現して欲しいという要望でした。

お客様は既にCustomineを導入していましたが、利用枠の上限に達していたため、Customine以外の、特に無料の方法での実現を求められました。

どのようなカスタマイズを実現したか

このようなお客様からの要望に応えるため、特定のフィールドをデータが入力されているか否かという条件で表示・非表示を制御するカスタマイズを無料プラグインの組み合わせで実現しました。

顧客リストアプリをデモとして使用し、カスタマイズ後の画面表示を確認できます。

レコードの詳細画面を開いた際に、対象となるフィールド（例えば「備考」や「備考2」、リッチエディターフィールド）に文字が入力されていなければ、そのフィールドは画面に表示されません。

データが入力されている場合のみ、そのフィールドが表示されます。さらに、関連するグループフィールドについても、内部のフィールド（例えば「備考2」）に文字が入力されていればグループが開いた状態で表示され、入力がなければ閉じられた状態で表示されるように設定しました。

入力者がレコードを作成・編集する画面では、データを入力をしたいときに全てのフィールドが見えていないと困るので、これらのフィールドは常時表示される仕様にしています。

作成済みのレコードを詳細画面で確認する際にのみ、この条件付き表示・非表示の機能が働くように設定しました。これにより、必要な情報がある場合だけそのフィールドが表示されるため、画面が煩雑にならず、データが入力されていることが分かりやすくなります。

kintoneカスタマイズで実現に活用した無料プラグイン

Customineを使わずに、特定のフィールドをデータ入力の有無で表示・非表示するカスタマイズを実現するために、無料または無償利用が可能なプラグインを組み合わせました。このカスタマイズの核となるのは、フィールドに入力されている文字数をカウントする機能と、そのカウント結果を条件としてフィールドの表示・非表示を制御する機能です。

使用プラグインとその機能

今回使用したのは、JCSさんが提供する「文字数バイト数チェックプラグイン」と、TISさんが提供する「Boost! Style（ブーストスタイル）」という二つのプラグインです。

JCSさんの文字数バイト数チェックプラグインは、文字列一行フィールド、文字列複数行フィールド、リッチエディターといったフィールドの文字数やバイト数をカウントする機能があります。

このプラグインで対象フィールドの文字数を数えてもらうことで、そのフィールドにデータが入っているかどうかを数値として判断できます。

次に、ブーストスタイルプラグインは、特定の条件に基づいてフィールドの表示・非表示などを制御する機能を持っています。

この二つのプラグインを組み合わせることで、JCSプラグインで取得した文字数データをBoost! Style（ブーストスタイル）の条件として利用し、文字数が0（または空欄）の場合に対象フィールドを非表示にするという設定が可能になります。グループフィールドの開閉も、内部のフィールド（例えば「備考2」）の文字数を条件に設定できます。

文字数バイト数チェックプラグインとBoost! Style（ブーストスタイル）の連携

プラグインの利点と設定方法

Boost! Style（ブーストスタイル）プラグインの大きな利点は、その動作を適用するページを選べることです。

kintoneの標準的なフィールド表示・非表示設定や、他の表示制御プラグインの場合、編集画面と詳細画面の両方に設定が適用されてしまうことが多くあります。そうなると、入力をしたい編集画面でもフィールドが非表示になってしまい、不都合が生じます。

しかし、Boost! Style（ブーストスタイル）を使えば、詳細画面のみでこの条件付き表示・非表示を適用するように設定できます。設定は、詳細画面において、特定のフィールド（例えば「備考」フィールド）の文字数カウント結果が「フラン」（空欄）または「0」であった場合に、そのフィールドを「表示しないでね」というように行います。

リッチエディターフィールドも同様に設定します。グループフィールドについては、内部のフィールドの文字数が存在する（0ではない）場合にグループを開く、存在しない場合に閉じる、という設定を行います。

これらの設定には、フィールドごとに細かな定義が必要となります。Boost! Style（ブーストスタイル）はTISさんが提供するブーストシリーズの一つで、無償版もありますが、年間1万円を支払うことで広告のポップアップがなくなる有料版も提供されています。

今回は、Customineを使わない無料での実現を目指したため、これらのプラグインが有効な手段となりました。

kintoneカスタマイズの価値と応用

ここでご紹介したCustomineを使わないフィールドの条件付き表示・非表示カスタマイズは、kintoneアプリのユーザビリティを向上させる上で大きな価値を持ちます。また、Customine以外の方法でカスタマイズを実現できることは、様々な状況に対応するための選択肢を広げます。

kintoneの見づらさ解消への貢献

kintoneの画面、特にレコードの詳細画面が多くのフィールドで埋め尽くされていると、必要な情報を見つけ出すのが困難になることがあります。

データが入力されていない空欄のフィールドが多数表示されていると、視覚的なノイズが増え、情報検索の妨げになります。

今回ご紹介したカスタマイズでは、データが入力されているフィールドだけを表示することで、画面全体がすっきりし、本当に必要な情報がどこにあるのかを一目で把握しやすくなります。これは、kintoneの「見づらい」という問題点に対して、画面表示を最適化することで対応するアプローチです。特に、特定のフィールドにデータが入っていることが稀な場合や、データが入っているかどうかが重要な意味を持つ場合に、このカスタマイズは大きな効果を発揮します。

データが存在する場合にフィールドが「パカっと」表示されることで、いつもと違う変化として閲覧者の目に留まりやすくなり、情報を見落とすリスクを減らすことにも繋がります。