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kintoneで実行予算管理を徹底解説!一般管理費まで見せる化して経営を強化

建設業におけるプロジェクト管理において、実行予算管理は極めて重要です。多くの会社様では工事に付随する直接的な原価の管理は行っていても、工事に直接関わらない一般管理費まで細かく見える化する仕組みは構築できていないのが実情かもしれません。

この記事では、kintoneを活用した実行予算管理の基本について詳しく解説しているので、ぜひご参照ください。

なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。

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また、本記事の内容はプラグインの本来の目的や全ての使い方を網羅しているわけではない可能性があることを理解しておきましょう。実際にプラグインを導入する際は、提供元が公開している公式情報なども合わせて確認することをおすすめします。
あくまでこんなことが出来るんだ。というイメージをしてもらう目的で記事にしていることをご了承下さい。

kintoneを活用した実行予算管理の基本

kintoneを活用した実行予算管理の基本

建設業では、工事ごとに売上と原価が発生します。原価は、自社労務費、外注費、資材費、経費など細分化されるものです。

kintoneを使うことで、これらの入力作業を簡素化しながら、すべてのデータを工事対象に集める仕組みを構築できます。

原価の細分化

この際、kintoneでの実行予算管理の核となるのは「工事台帳」アプリです。

材料費は「材料」アプリ、労務費は「日報」アプリのように、各アプリで個別に入力されたデータが、この工事台帳アプリに自動的に集約されます。管理者様は工事台帳アプリを参照するだけで、すべての工事情報が把握できる仕組みです。

工事台帳に集める仕組み

これにより、プロジェクトごとの粗利や営業利益を明確に算出できるようになります。

見えづらい一般管理費をkintoneで見える化する方法

kintoneを活用した実行予算管理の基本

実行予算管理と同様に、経費を見える化するためにも、kintoneは有効です。

工事に直接関わる「直接工事費」と、工事に直接関わらない「間接経費」、いわゆる「一般管理費」が存在します。

例えば、工事現場に設置する仮設トイレは直接経費にあたりますが、経理や総務部門の人件費、交際費、旅費、福利厚生費などは一般管理費に該当します。

これらの一般管理費は会社全体にかかる費用であり、個々の工事に落とし込んで計上していない会社も多いでしょう。

しかし、kintoneでシステムを構築すると、一般管理費の見える化をシンプルな設計で実現しています。

工事するのに必要な直接経費

kintoneにおける一般管理費の計上フロー

kintoneにおける一般管理費の計上フロー

kintoneでの一般管理費の計上は、以下の流れで実現可能です。

月次での合計金額入力 年度ごとにkintoneアプリを作成し、4月、5月、6月といった月ごとにレコードを用意します。各月の締め後、発生した一般管理費の合計金額をその月のレコードに入力します。バックオフィスの人件費や現場の交際費など、細かく分けて入力することもできますが、運用しやすさを考慮し、合計値での入力も可能です。

また、期末での按分処理 期が終了した段階で、その期の一般管理費の合計金額を算出します。この合計金額を年間の工事実績で按分し、各工事台帳アプリの一般管理費欄に自動的に入力するKrewDataを組んでいます。これにより、工事単位での按分実績にはなりますが、一般管理費が計上される仕組みです。

KrewDataイメージ

このシステムによって、これまで不明瞭だった一般管理費の各工事への貢献度合いがデータとして明確になります。

kintoneを活用して工事原価別の一般管理費率で実績を把握する方法

kintoneを活用して工事原価別の一般管理費率で実績を把握する方法

今回のシステムで特に注目すべき点は、実績データに基づいて、工事原価別に一般管理費率を算出できる点です。

これにより、これまで「工事原価の10%や15%を一般管理費として計上する」といった慣例的な計上方法ではなく、実際の工事規模に応じた正確な比率を把握できるようになります。

以下の表は、実績に基づいた工事原価別の一般管理費率の一例です。

工事原価規模一般管理費率(実績に基づく)
1億円以上10%
5,000万円以上8.93%
1,000万円以上8.93%
10万円未満5.67%

※上記はデモデータに基づく一例であり、実際の数値は会社様の実績によって異なります。

売上原価、粗利、一般管理費、営業利益

一般管理費の見える化は、経営層にとって価値のある情報をもたらします。実績に基づいた正確な比率を把握できるため、より根拠のある経営判断が可能になります。

しかし、データによって一般管理費の実際の比率が明らかになったとしても、現場にそのままその数字を適用させようとすると、現場からの反発を招くかもしれません。

建設業では、現場の責任者などが、例えば「15%で計上されていた一般管理費を10%に抑えた分の5%」を、自身の利益や評価の一部として捉える文化があるためです。

15%で計上されていた一般管理費を10%に抑えた分の5%

また、一般管理費には現場で働く方々のための福利厚生費(例えば、コーヒー代など)も含まれる場合があります。これらの費用を削減することは、現場のモチベーション低下に繋がりかねません。

そのため、経営陣として実態を把握することは重要ですが、その数字を現場にそのまま押し付けるのではなく、現場の感情や評価制度を考慮した上で、慎重に判断することが求められます。

kintoneを活用して予実管理だけでなく一般管理費も管理してみましょう

kintoneを活用して予実管理だけでなく一般管理費も管理してみましょう

kintoneを活用した実行予算管理システムは、工事の直接原価だけでなく、これまで見えづらかった一般管理費まで含めて可視化できます。

そのため、各工事の収益性をより正確に把握し、実績に基づいてデータ分析が可能です。

データ入力の簡素化や工事情報の集約、工事規模に応じた一般管理費率の算出は、より精度の高い経営判断を支援します。現場の実情も踏まえつつ、数字を経営戦略に活かすことで、会社全体の生産性向上と強固な経営体制を築けるようになるでしょう。

なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。

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