kintoneの情報を外部ユーザーと共有・編集するための外部連携サービス選び方

kintone内に蓄積された顧客情報、案件情報、見積情報など、社内の貴重な情報を外部の協力会社や顧客と共有・編集したいというニーズも高まっています。

これらの情報を効率的に外部公開できれば、業務フローが改善され、コミュニケーションも円滑になるでしょう。

本記事ではkintoneと外部ユーザーを連携するマイページ系プラグインの選び方について記事にしております。

なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。

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また、本記事の内容はプラグインの本来の目的や全ての使い方を網羅しているわけではない可能性があることを理解しておきましょう。実際にプラグインを導入する際は、提供元が公開している公式情報なども合わせて確認することをおすすめします。
あくまでこんなことが出来るんだ。というイメージをしてもらう目的で記事にしていることをご了承下さい

kintoneの情報を外部に公開・編集するための主なサービス

kintoneの情報を外部に公開・編集するための主なサービス

kintone内の情報を外部と共有したり編集を依頼したりするためのサービスは、主に四つあります。

  • ゲストスペース
  • じぶんページ
  • じぶんフォーム×じぶんレコード
  • フォームブリッジ×kviewer

なお、共有だけでなく、編集も可能なサービスを前提としています。

ゲストスペース

「ゲストスペース」はkintoneライセンスとは別のゲストユーザーライセンスを利用して、ゲストスペース内のアプリやスレッドで外部ユーザーとやり取りする仕組みです。

ゲストユーザーがkintone契約をしている場合は無料でのやり取りも可能です。ゲストユーザーがkintone契約済みであれば無料で情報共有でき、kintoneと全く同じUIで運用しやすいのが特徴です。

ゲストスペースのメリット

ただし、ゲストユーザーはゲストスペース内の情報しか参照できません。そのため、ゲストスペース外にあるアプリを参照できないという制限があります。社内でも使う情報をゲストユーザーと共有したい場合、二重管理が発生する可能性には注意が必要です。また、通常はアカウントごとに費用が発生し、料金が比較的高めなのがデメリットです。

ゲストスペースのデメリット

じぶんページ

じぶんページ」は外部の方向けにマイページを作成するイメージのサービスです。パソコンやスマートフォンのブラウザ、専用のスマートフォンアプリからアクセスできます。

また、ユーザーごとにアクセス権を設定し、アプリやレポート、フィールド単位での表示・編集権限を細かく制御できます。

じぶんページは、kintoneと似た操作性で利用できるのがメリットです。関連レコードの表示やコメントでのやり取りなど、kintoneと連携して利用できる機能も豊富です。一度ログインすれば複数のアプリを一括で閲覧・編集できる点も特徴です。

じぶんページのメリット

ただし、JavaScript開発ができないため使用範囲が限定される点や、アップデートが突然行われる場合がある点には注意が必要です。

じぶんページのデメリット

じぶんフォーム×じぶんレコード

じぶんフォーム」と「じぶんレコード」を組み合わせる方法は、不特定多数のユーザーとの共有に適した方法です。

例えば、ホテル経営において宿泊予約をした顧客にマイページを提供し、予約内容の編集や閲覧をしてもらいたい場合などが該当します。

この方法では、じぶんフォームで予約を受け付け、kintoneに登録された情報を基に自動返信メールでじぶんレコードへのリンクを送信します。顧客は送られてきたリンクから予約内容を閲覧・編集でき、その変更内容はkintoneのレコードにも反映可能です。

そのため、特定ユーザーごとにライセンスを付与するほどではない、一度きりの利用が多いエンドユーザーとの連携に有効な方法です。

じぶんフォームの使用例

費用は従量課金制で、じぶんページと比べてユーザーあたりのコストは非常に安くなります。ただし、あくまで特定のレコードのみの閲覧・編集に限定されます。

じぶんフォーム×じぶんレコードの料金

フォームブリッジ×kviewer

formbridge(フォームブリッジ)はkintoneと連携したWebフォームを作成するサービスであり、kviewerはkintone内の情報を外部に公開できるサービスです。

これらを組み合わせることで、kintone内の情報を外部に共有し、フォームブリッジを通じて編集することも可能です。じぶんページのように外部ユーザーがkintone内の情報にアクセスし、必要に応じて編集できます。また、kviewerではグラフ表示も可能です。

formbridgeとkviewerを組み合わせるメリット

formbridgeとkviewerを組み合わせるメリット

formbridgeとkviewerは、大規模な利用においては、じぶんページと比較して費用を抑えられます。費用計算上、ユーザー数が多くなるほど一人あたりのコストが低くなります。

要件定義やフォーム画面が見やすく、外部ユーザーがパソコンやスマートフォンから操作しやすい特徴があります。外部の利用者が迷わずに情報を確認したり入力したりできるため、ユーザビリティが非常に優れていると言えます。これにより、問い合わせ対応の手間を減らし、外部ユーザーの満足度向上にもつながるでしょう。

JavaScriptによる開発が可能なため、標準機能では実現できないような細かいカスタマイズや独自の要件にも対応できます。例えば、フォーム入力時に特定の日付を選択できないように制限したり、テーブル内の特定の行だけ編集できないように制御したりするなど、柔軟な改修が可能です。じぶんページではJavaScriptによる開発ができないため、細かいカスタマイズが必要な場合はformbridgeとkviewerの組み合わせが有力な選択肢となります。

ビジネスで利用するシステム連携においては、安定稼働と問題発生時の迅速なサポートが不可欠です。長年の実績があるプラグインは、安心して利用できる基盤となります。

formbridgeとkviewerを組み合わせるデメリット

formbridgeとkviewerを組み合わせるデメリット

formbridgeとkviewerの組み合わせは、少人数での利用の場合、他の選択肢と比較してコストが高くなる可能性があります。特にユーザー数が少ない段階では、じぶんページの方が費用を抑えられる場合があります。

また、kintoneの標準機能にある関連レコードの表示や、コメント機能を利用できないため、外部ユーザーとのやり取りで不可欠な場合は、じぶんページなど他のサービスの検討が必要です。

formbridgeとkviewerの初期設定は、kintoneの外部連携サービスの中でもやや難易度が高いと感じるユーザーもいらっしゃるかもしれません。初めて導入する際には、多少の学習コストや設定に時間がかかる可能性があります。しかし、一度設定してしまえば安定して運用できます。

なお、サブ担当者が一人しか設定できない場合、外部ユーザーが情報にアクセスする際にログインが二段階になるなど、煩雑さを感じる可能性があるという声もあります。ただし、運用方法である程度回避できる課題です。

どのような場合にkintoneプラグイン「formbridge×kviewer」を選ぶべきか

大規模な顧客や協力会社との連携が必要な場合に有効

大規模な顧客や協力会社との連携が必要な場合に有効です。

細かいカスタマイズや独自要件がある場合

また、細かいカスタマイズや独自要件がある場合や、JavaScript開発による柔軟なカスタマイズが必要な場合、formbridgeとkviewerの組み合わせは有力な選択肢となります。標準機能だけでは実現できない複雑な要件にも対応できます。

トヨクモ製品を契約している

既にトヨクモ製品を利用している場合 formbridgeやkviewerと同じトヨクモ社が提供する製品を既に契約している場合、製品間の連携がスムーズに行えるため、この組み合わせを検討するメリットがあります。

例えば、formbridgeで入力された情報から瞬時に見積書PDFを生成し、顧客にダウンロードしてもらうといった連携が可能です。

中堅規模以上の企業 弊社の感覚では、中堅規模以上の企業において、より複雑な要件や大人数での利用が想定される場合に、formbridgeとkviewerの組み合わせが良い選択肢になる傾向があります。

kintoneプラグイン「じぶんページ」と「formbridge×kviewer」の比較

kintoneプラグイン「じぶんページ」と「formbridge×kviewer」の比較

kintoneの外部連携サービスで、じぶんページとformbridge×kviewerは特によく比較検討される選択肢です。それぞれの特徴や費用、メリット・デメリットをまとめると下表のとおりです。

項目じぶんページformbridge×kviewer
特徴外部ユーザー向けマイページ機能を提供Webフォーム連携とkintone情報公開を組み合わせ
操作性kintoneに似た操作性要件定義やフォーム画面が見やすく、スマホ操作しやすい
関連レコード・コメント利用可能利用不可
JavaScript開発利用不可利用可能
シングルサインオン利用可能(追加費用なし)プロフェッショナルプランで利用可能
初期設定比較的容易やや難しい場合がある
安定性・サポートアップデートがマイペースな場合があるプラグインとしての安定性やサポート体制が強い
利用ケースシンプルな外部公開、将来kintoneライセンス付与の構想がある場合細かい要件・改修が必要な場合、大人数利用、既にトヨクモ製品利用中の場合、中堅規模以上

なお、比較検討の際は無料トライアルを活用し、実際の操作感や機能を確認することも重要です。

まとめ

まとめ

kintoneの情報を外部に公開・編集するためのサービスは複数あり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

どのサービスが最適かは、必要な機能、利用するユーザー数、予算、将来的な拡張性など、様々な要素によって変わります。単純な機能比較だけでなく、導入企業の規模や目的を考慮した選定が必要です。

特にformbridgeとkviewerの組み合わせは、大人数での利用やJavaScriptによる細かいカスタマイズが必要な場合に非常に強力な選択肢となります。一方、シンプルに情報を共有したい場合や関連レコード・コメント機能を使いたい場合は、じぶんページが適している場合もあります。また、

最適なサービスを選定するためには、複数のプラグインを比較検討することが非常に大切です。多くのプラグインは無料でお試し利用できますので、実際に試してみて自社の要件に合うものを選ぶことをお勧めします。

なお、ペパコミ株式会社では、「kintone」を活用した業務支援を行っています。業務効率化にお悩みの方は、ぜひ以下からお気軽にご相談ください。

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