kintone構築のペパコミ株式会社 竹谷です。
初期構築を依頼されて、構築し納品までにはいくつかのステップがあります。
今日は納品までの流れをご紹介し、
ありがちな問題も記載することで、
スムーズにkintone導入が行うために参考にしてもらえたらと思います。
初期構築を始めるまで
契約をする前の面談で、大まかな業務の流れは確認しています。
それはご要望に対して実現の可否、費用などを確認するためなので、
実際に契約して構築をすることになったときは、
改めて細かく業務に必要な項目やフローの確認を行います。
お客様と私たちの理解に認識違いがないようにフロー図を作成し、
必要な項目を確認しながら打合せを進めていきます。
仮構築をして、確認をしてもらうときに細かい修正は必ず出てきます。
例えばドロップダウンやラジオボタンなどの選択フィールドの変更、
選択内容の増減など、初期の打合せで決定するのは難しい内容なので、
仮運用後に修正して決定します。
【最初の打合せで決めること】
・作成するアプリ
・アプリ内の必要項目
・どのアプリで何の情報をみるのか
【確認事項】
・誰がどのアプリをどこで使用するのか
・スマホ使用で入力するアプリ
・現状の社内業務の背景
そこまで確認ができて、お互いの認識が一致してから構築作業に入ります。
構築作業
作成するアプリ、構築設計が決まったら作業に取り掛かります。
手順は構築者によって違うと思いますが、私の場合
①マスタアプリ作成
②軸となるアプリを作成
③補助アプリを作成
の手順で行います。
例えば、案件を見える化したいというご要望だった場合に軸となるのは
案件管理アプリになり、作業・活動などを入力するアプリが補助アプリとなります。
全体のアプリができたら、次に関連レコードなどの紐づけ、
最後に一覧画面の設定を行って仮構築作業が完了します。
構築作業はお客様から頂いた資料を見ながら進めるのですが、
kintoneに移行しても、できるだけ現状と作業感を変えずに使用できるように
意識をして構築するようにしています。
サラッと書きましたが、士業のお客様の補助アプリで
必要手続きが多い場合などのアプリになると
ひとつのアプリを作成するのに2~3日かかることもあります。
出来上がってみると、ある意味「項目を並べただけ」に見えるのですが、
裏側では使いやすく、管理しやすくするにはどうすれば良いかと
かなり試行錯誤して作成しています。
仮運用後の打合せ
仮構築が完了したら、お客様に仮運用してもらいます。
1週間ほどの時間を取ることが多いのですが、
実際に業務で使用してもらって、入力項目や流れを確認してもらい、
その後の打合せで、必要な項目の増減や、フィールドの変更などを行います。
この仮運用での打合せは2~3回行って納品となります。
納品前の問題点
最初の打合せを行ってから、仮運用後の納品まで
平均的には1ヶ月~1ヶ月半くらいの期間です。
必要な資料をなかなか送ってくれない会社さんや、
仮運用中の打合せの日程調整が難し会社さんは
納品までに2か月を超えることがあります。
そうなると、最初の打合せを行ったときの話と
仮運用を行ってからの話で要望内容が大きくずれてくる会社さんも出てきます。
ここが大きな問題点です。
ありがちなパターンとしては、最初の打合せ時にはいなかった方が
仮運用で使ってみて色々と意見をされる場合です。
kintoneは簡単に改修できることが大きなメリットなので、
小さく作って大きく育てることができます。
まずは入力項目は少なめで簡単に行える形にして、
慣れてきたら細かく管理したり、項目を増やしたりと
アプリのアップデートを行っていくことがオススメです。
そのような話を最初の打合せでお伝えして、
「そうですよね」
と同意していただいているのですが、
使用する方がその認識がなく意見されるので、
「ドロップダウンに自由入力ができる選択肢を入れて欲しい」
「ルックアップの選択を3段階で絞り込めるようにして欲しい」
など、標準機能ではできないことの要望が出てきます。
私たちとしても、使用される方々が気持ちよくkintoneを使い始めてもらえるようにと
しっかりと考えて構築はしていますが、
できないことをお伝えすると「使いづらいもの」という認識をされてしまい、
とても残念な形での納品となってしまいます。
kintone導入を決めた決定権者の方、又は管理をされる方が
最初の打合せ内容などの社内周知をしっかりと行って
その上で仮運用に参加してもらうようにしてもらえると
このような認識のズレは防げるのではないかと思っています。
一番最悪なのが、仮運用で参加された方のこのようなご要望に対して、
決定権者や管理者の方までも「できないと使えないよね」と同感してしまうことです。
いくらかけてもいいから社内の意見を実現して!
と言ってくれればそれはそれでいいのですけどね。
まとめ
安価で便利なシステムを求めている会社さんにとって
kintoneはとても適していると思っています。
でも、そのためにはkintoneを理解する必要があります。
そういっても一言でわかるものでもなく、
マニュアルをみても実際の使用感はわかるものでもないので、
使いながら理解するのが一番の近道です。
まずはスモールスタートで使ってみましょう!
そして「kintoneって使ってみてからもっと良くなるシステム」だということを
社内にもしっかりと伝えてください。
そうすると、納品時に気持ちよく前向きにkintoneに取り組めます。
安価で始めなくても良い会社さんは別です。
要件定義の時点でしっかりとベンダーさんと練ることで
簡単便利なシステムとなって納品されます。
「kintoneは何でもできるけど、何にもできない」
と言われる理由はこのようなところにあるのかなと思います。
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