kintone構築のペパコミ株式会社 竹谷です。
kintoneを活用するコツ「アプリの分類」についてお伝えします。
kintoneを導入して自社内で十数個のアプリを作成し、
「何となくうまくいっていない」と感じたところで
お問い合わせをいただくことがあるのですが、
最初にアプリを整理するところから始めます。
その際に行うのが「アプリの分類」です。
フロー図を書くときに私が勝手に色分けをしているので、色分けを加えてご説明します。
緑色→「マスタ・リストアプリ」
・顧客マスタ
・商品リスト
・支店一覧
など、基本的には固定情報です。
会計を知っている人は資産には「流動資産」「固定資産」があるのをご存知だと思いますが
会社の情報も資産です。
「流動情報」と「固定情報」に分けることができて、
マスタやリストになる情報は「固定情報」となります。
顧客が増えたり、住所が変わったりすることはあっても
流れていく情報ではありません。
アプリで「緑色」にして、ルックアップ元となることが多いです。
そのため「顧客名」「商品名」などのフィールドは「重複禁止」にして使用します。
重複禁止にできない情報なら「緑色」アプリではないかもしれないですね。
水色→「業務管理アプリ」
・案件管理
・現場管理
・請求管理
など、各部門業務の軸となるアプリです。
「流動情報」の軸となるため、色々なケースに対応するためにも
細かい情報を入れすぎないようにして作成するのがコツです。
例えば「案件管理」の場合、
必要な項目は社内で認識できる案件名と顧客名、大まかな進捗です。
ここまでは共通で、そのほかの情報は同じアプリ内にいれるのか、
又は別のアプリで情報を入れて「案件管理アプリ」に紐づけるのか、
会社によって変わってきます。
ただ、顧客が一回キリでマスタとして機能しない場合は
顧客リスト=案件管理となることもあります。
その場合は、その一回キリの顧客が流入してくるルートが
マスタとして管理すべき情報かもしれないですね。
「水色」アプリには「タスク内容」や「申請内容」など
日常行われる詳細業務は入力しません。
これは次の「ピンク色」アプリとして別に作成します。
ピンク色→「補助アプリ」
・スケジュール管理
・タスク
・活動報告
などは、業務管理の補助情報となることが多いです。
「案件管理」にこの案件を進める上で、営業が行った行動を確認したい。
「現場管理」に作業がどこまで進んでいるのか、日報を入力させたい。
というようなときには、「水色」に「ピンク色」のアプリを作成して紐づけます。
日常の細かい情報入力は「簡単に入力できる」がポイントです。
案件管理から必要な情報を探して、レコードを開いて、所定の場所までスクロールして、
という作業が起きた時点で日常の入力は滞る原因となります。
極端な話、「スマホアプリをタップしたら入力したい画面が開く」
というくらいの簡単さが良いです。
そのため「ピンク色」アプリは項目がとても少なく作るのがコツとなります。
黄色→「その他」
「緑色」「水色」「ピンク色」に分類できないものは「黄色」としてひとくくりにしています。
すべて「黄色」にしないといけないわけではありません。
ただ「分類」の基本として、多すぎると「分類」にならなくなるため、
kintoneアプリの分類は多くても6色くらいまでが理想的だと考えています。
kintoneを使用するメリットとして、社内の属人化を抑制することがあります。
効率を上げるためには、情報の共有化と場所・時間の縛りを減らすことが必要です。
そのためには社内業務を整理し分類していく必要があり、
その工程で色分けをしてみると、意外とまとまるものです。
フロー図を作る
色分けしたアプリでフロー部を作ってみます。
緑色アプリから情報がスタートして、水色アプリが軸となります。
水色アプリの周りにピンク色アプリがいくつか紐づけされていて、
黄色アプリがところどころに登場する、というような絵面になるのかなと思います。
もちろんきっちり色分けができるかどうかは、会社さんによるのですが、
色分けをしてみようとすると、今までとは違う目線で業務内容を見ることができて、
「今と同じ形で業務をアプリ化する」のではなく
「業務を効率的にするためにフローを変える」ことが簡単にできるかもしれません。
kintoneを活用するためにアプリを作成するのですが、
そのアプリをどのように使うかは、作ってから考えるのではなく、
考えてから作るようにしてみることが、活用のコツとなります。
ぜひチャレンジしてみてください!
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