kintone構築のペパコミ株式会社 竹谷です。
自社でkintoneアプリを作ってきたけど、
行き詰まっているのでアイデアください。
・・・という相談がありました。
行き詰まる原因のひとつに「現在使用しているExcelの再現」があります。
どのようなことかをお伝えします。
Excelと同じに作ろうとすると失敗する
Excelはひとつのシートに情報を集約して見せるのに使いやすいです。
・色をつけることができる。
・枠の結合、文字表示など自由度が高い
・縦横、別シートなどの計算が多様
関数・マクロなどを使えばもっと色々できますが、
そこまで詳しくなくても、上記のことなら誰でも簡単にできます。
私自身も経理をしていたときは、会社の数字を色々な角度からExcelを作成し、
営業・製造・経営など見たい部門にとって見やすい形で見せることをしていました。
一枚の紙にプリントアウトすることも簡単で、
今までの時代ではとても利便性の高いものだったと思います。
そのため、kintoneに移行する際も現在使用しているExcelシートを
再現しようとする人が意外と多くおられます。
申請書や請求書などは再現する意識で良いのですが、
沢山の情報を集約したExcelシートを再現するのはやめた方が良いです。
そもそもの使い方が違うので、無理やりExcelに合わせる形にすると
本来のkintoneの利便性が失われますし、
今までと同じやり方をしていたら効率が悪いからkintoneなのに
何も変わらない、どころか使いづらいとブーイングされるだけです。
Excelを再現するのではなく、kintoneならどのように業務を変えていけるか
を考えて、構築をしていくと結果的に業務効率を上げることが可能となります。
kintoneの利便性
情報を一か所に入れたことで、その情報を他のアプリでも使うことができます。
Excelは一つのシートに入れた情報を、別のファイルで使おうとすると
コピペして使うしかありません。
そのため、転記という作業が増えてしまいます。
kintoneの場合、例えば「顧客アプリ」に顧客情報を入力すると、
「案件管理」アプリに「顧客アプリ」に入れた情報を表示させることができます。
また、A顧客が沢山の案件をくれたとして、1年間にどのくらいの案件をくれたのか、
「顧客アプリ」にあるA顧客のレコードを見ると、もらった案件を一覧で見ることができます。
このように、見たい情報を見たい角度から拾い出すことができるので、
Excelのシートに情報を記載させるような形を作る必要がありません。
むしろ、シンプルな情報を入力しやすい形で入力される方が、情報は集まりやすい上に
見たい角度での集約がやりやすくなるので、
Excelのようにひとつのシートに情報を入力する感覚で
ひとつのアプリに沢山の情報を入れようとすることは、
kintoneの利便性を失うことになります。
業務の目的を見直してみる
相談内容を聞いていると
「本日の各自の動きと、車の使用が一覧で見れることが大事」
とお話されていたのですが、
一人ひとりの目線で考えてみると、
「本日、私はどのような予定で、どの車を使用する」
ということがわかれば仕事ができるわけで、
全員の予定を把握する必要はありません。
全体を見たいのは管理者ですよね。
でも常に全体を一覧で見なくても、必要な情報を抽出できれば
実は業務に支障をきたすことがないかもしれません。
「色分けで表にしないとわからない」
と言っている人は、
昔、タウンページでお店を検索していた時代に
「ネットの検索窓ではどんなお店があるかわからない」
と言っているようなものです。
今でも、5cmほどの厚さがあるタウンページの方が良いと思いますか?
なぜその情報が必要なのか?
もう一度考えてみると、一覧で色分けすることにこだわる必要はないかもしれないし、
もっと効率的な方法が思いつくかもしれません。
今までのExcelを再現しよう!
とすることで、見えなくなってしまうことがあります。
せっかくkintoneを使うなら、利便性を引き出して活用することをオススメします。
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